【速報】茨木市全域防災訓練を実施


先月既報のとおり、1月17日に茨木市は「茨木市全域防災訓練」を実施した。今年(2016年)は21年前に阪神・淡路大震災の発生した日が日曜にあたるため、茨木市としては過去最大規模となる訓練となった。

午前9時に防災無線で予告してサイレンを鳴動した。避難所に指定されている学校やコミセンなどの公共施設への避難訓練も実施した。避難経路を確認するのが目的のため、茨木市は任意の避難所へ避難するよう勧めている。

約20の避難所では小学校区等で結成された自主防災組織によって独自の訓練も行われた。シェイクアウト、避難、安否確認、受付や避難所運営、炊き出し、救護等の訓練を実施した。
http://www.city.ibaraki.osaka.jp/kikou/soumu/kikikanri/menu/jishu/jishu_katsudo/bosai_kunren/1378464157135.html

市内のある避難所では、会議用テーブル2台を設置して受付を行った。参加者には名簿に氏名を記入してもらい、アンケートを実施した。

「防災ファイル」というファイルと防災グッズ(食料品)も配布した。ハザードマップなども必要に応じて持ち帰ってもらった。食料品は賞味期限まで1年未満で、ローリングストックの消費も兼ねていた。

この避難所ではサイレン鳴動から30分後の9時30分の時点で実際に受付に来た人は10人ほどだった。事前に用意していたファイルやファイルやグッズも20点ていどで、市も実際の参加率はさほど大きくないと予想していたようだ。

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茨木市は2016年1月17日に「茨木市全域防災訓練」を実施する。阪神淡路大震災から21年の節目が日曜日であることから、市内全域で住民参加型の訓練を行う。

サイレンを鳴らすだけではなく、実際に最寄の指定避難所まで避難する避難訓練も実施するため、74か所の指定避難所を開設する。避難所ではアンケート回答した参加者に防災グッズを配る。

この日は大学入試センター試験も行われているため、一部のサイレンは鳴らさない。また改築中の春日コミセンでは避難所を開設しない。

茨木駅西口周辺整備では防災も大きな課題となる。交通の結節点であることから、大規模災害で公共交通や道路に障害が発生した場合には万単位で滞留者が出ることが予想される。

また茨木駅前ビルやメゾン茨木西駅前、茨木グランドハイツなど旧耐震基準で建てられたビルが多く、耐震改修や更新も進んでいない。

今回の訓練で想定する有馬-高槻断層帯が震源の直下型地震では市内中-北部で震度7も想定される。最悪のケースではビル倒壊で人的被害が出て、駅前の道路が寸断されかねない。

駅周辺の滞留者については、立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)に隣接して防災公園を整備するなど対応している。いっぽう、駅周辺ビルの耐震改修や更新は進まない。私有物件に市が介入するのは難しい。

国の建築物の耐震改修の促進に関する法律と連携して、耐震改修などを実施しやすくする補助金制度などの施策が求められている。

茨木市全域防災訓練について(茨木市)