愛称で両駅前の再開発を加速


阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口で検討が進められている市街地再開発について、愛称をつける方向で検討されていることがわかった。

両駅前の再開発について市民の関心を高めることで、できるだけ多くの市民を巻き込んでスムーズに再開発を進めたい考えだ。

しかし、整備基本計画については決まっていないため、施設に対するものではなくプロジェクトの愛称になる見通し。

関係筋によると、今回の愛称は「あくまで仮のもの」として公募しない。予算がないことも公募しない理由だ。

また、この関係者は阪急茨木市駅については「マルクル」、JR茨木駅については「シン・クル」が有力だと語った。

阪急茨木市駅については、阪急電鉄のコーポレートカラーであるマルーンを意識したという。JR茨木駅については、JR西日本が茨木駅に新快速を停車させたくなるよう誘導するメンタリズム的効果を期待したという。


2020年6月に明らかになった阪急茨木市駅西口駅前周辺整備基本計画案は、周辺住民等の反発が強く、計画の変更に追い込まれた。

計画案へのパブリックコメントの募集がローカルメディアや都市開発系ブログなどで取り上げられ、一気に市民の周知が進んだ。

しかし、市民への事前の周知が少なかったため、多くの市民にとっては唐突感があり、市民から計画案への明確な支持が得らなかった。

その反省から、茨木市はJR茨木駅西口の再開発では市民対象のアンケートやワークショップを開催するなど、地権者や周辺住民だけではなく、多くの市民を巻き込んで検討を進めている。

愛称には、さらに多くの市民に周知してもらい、まちづくりの応援団になってもらう狙いがありそうだ。

衆院選きょう投開票


 衆議院選挙は、10月31日投開票が行われる。茨木市を含む大阪9区では、自民党の現職で元防衛副大臣の原田憲治(73)、社民党の新人で党副党首の大椿裕子(48)、日本維新の会の現職で党幹事長代理の足立康史(56)、無所属の新人で医師の磯部和哉(49)の四氏が立候補している。

 マスコミ各社の分析では、足立氏と原田氏が抜け出しているようだ。大椿氏は、野党統一候補とはいえ浸透しきれず、組織力の乏しい磯部氏はポスターすら貼りきれていない。上位2候補では、足立氏が先行し原田氏が追い上げる戦いとなっているようだ。党の「73歳定年制」で比例代表に重複立候補できず、小選挙区で敗れれば復活がない原田陣営の危機感は強い。

 西銘恒三郎復興担当大臣、小渕優子自民党組織運動本部長、石破茂元自民党幹事長、古川禎久法務大臣、佐藤正久参議院議員、鈴木貴子外務副大臣、片山さつき元地方創生担当大臣、三原じゅん子前厚生労働副大臣、小野寺五典元防衛大臣、高市早苗政調会長、加藤勝信前内閣官房長官など有力者が応援演説に駆けつけて支持の掘り起こしに懸命だ。推薦する公明党も石川博崇参議院議員などを投入している。
原田憲治候補の応援演説を行う石破茂元自民党幹事長

 いっぽうで足立陣営への大物の応援は、公示前の9日に日本維新の会の副代表で吉村洋文大阪府知事が茨木駅西口で応援演説を行っただけ。代表の松井一郎大阪市長や吉村氏が、大阪7区(吹田市・摂津市)の奥下剛光氏や、10区(高槻市・三島郡島本町)の池下卓氏の応援に頻繁に足を運ぶのとは対照的だ。

 自民党の大阪府連会長である原田氏と戦う9区は、維新には落とせない選挙区だ。比例代表重複があるとはいえ他の選挙区を優先するのは、維新の情勢分析でも足立氏が先行しているということだ。

 足立氏は、ツイッターで「維新優勢報道が続いていますが、4年前も優勢報道の末に2千票の僅差で負けました。大阪9区の自民候補は大阪の大将。本気の公明党、野党系地方議員などの組織票が積み上がり、完全に互角の激戦。」と陣営を引き締める。


 選挙の結果次第では、大阪9区から自民党の衆院議員が不在になる。そうなれば下部組織も弱体化する可能性がある。地元選出の代議士が不在となれば、自民党の茨木市支部は府議選、市長選、市議選と2023年から3年間連続する地方選挙で厳しい戦いを強いられそうだ。

 前回の衆院選では等距離外交に徹した福岡洋一市長も、昨年の市長選で維新が対立候補を擁立したことで、今回は原田氏の応援に回った。自民党茨木市支部が弱体化すれば次回の市長選挙では、苦しい立場に追い込まれる可能性もある。

 茨木市の市政の勢力図が塗り替われば、JR茨木駅西口や阪急茨木駅西口の再開発も大きな影響をうけそうだ。維新・公明・自民が拮抗する三どもえ状態が解消すれば、大きく前進する可能性もある。


 維新に近い菅義偉前首相が退陣し、岸田文雄政権が発足したことで、維新は自民党との対決姿勢を鮮明にしている。党勢拡大のためのポーズの可能性もあるが、全面対決になって府政や茨木市政が維新一色となれば、中央との距離が開くこともありえる。

 大阪・関西万博やIR以降の、関西の国際金融都市化や駅前再開発などの大小の投資案件に、政府からの支援を受けにくくなる可能性もある。


 今回の衆院選が、JR茨木駅西口や阪急茨木駅西口の再開発にとって大きな転機となりそうだ。

足立氏、茨木の自公切り崩しへ


 19日に公示された衆院選は、投開票まで残り1週間になった。茨木市を含む大阪9区には、自民党の現職で元防衛副大臣の原田憲治(73)、社民党の新人で党副党首の大椿裕子(48)、日本維新の会の現職で党幹事長代理の足立康史(56)、無所属の新人で医師の磯部和哉(49)の四氏が立候補した。
隣り合う原田憲治衆院議員選挙事務所・足立康史衆院議員選挙事務所写真=ほぼ隣接する原田憲治候補と足立康史候補の選挙事務所
 選挙の結果次第では、大阪9区では自民党の衆院議員が不在となる。市長が比較的自民党と近く、市議会でも維新に比肩する勢力を占め、府議会にも議席を持つ茨木市の自民党勢力が数年以内に切り崩されることもありそうだ。


 マスコミ各社の序盤情勢分析によれば、原田、足立両氏が他候補を引き離し接戦を演じているという。特に維新の足立氏は、コロナ禍対応で評判を上げた吉村文洋大阪府知事の人気もあり、有利に戦いを進めているとみられる。
吉村洋文府知事を前面に出す足立康史衆院議員のポスター写真=吉村洋文府知事を前面に出す足立康史衆院議員のポスター
 いっぽう原田氏は、自民党の「73歳定年制」により比例代表に重複立候補できず、小選挙区で敗れれば復活はない。足立氏の地盤でもある茨木を中心に選挙区をくまなく回るローラー作戦を展開し、背水の陣の構えだ。


 前回の衆院選でも足立氏は原田氏に約2000票差まで詰め寄っていたが、昨年以来、箕面と池田では市長選を維新が制しており、足元で勢いが増している。特に池田市長選挙は、市長室へのサウナ持ち込みなどで維新の富田裕樹前市長が辞職したことによる出直し選挙で、富田氏の元秘書で前市議の滝沢智子氏が当選しており、維新への追い風が吹いている。
 維新の松井代表や足立氏とSNSなどで中傷合戦を繰り広げ裁判沙汰になった大阪9区の府議団も、昨年11月に実施された大阪都構想の住民投票でも自民党の原田亮(箕面市)・占部走馬(茨木市)の両氏が都構想賛成に回るなど、原田氏を支える組織にきしみがみられる。
 国政では自民と連立を組む公明も、2019年の府議選で維新が圧勝したことで、大阪都構想の2回目の住民投票では都構想に賛成しており、前回の総選挙よりも自民党府連との距離は開いている。
 また、岸田文雄政権では公明と近いとされる二階俊博前幹事長が失脚しており、反公明と目される甘利明氏が幹事長に就任していることから、支持母体の票をまとめ切れるか不透明だ。
 このまま足立氏が逃げ切って小選挙区で当選すれば、自民党は大阪9区を地盤とする衆院議員が不在となる。


 大阪9区の自民党衆院議員が不在になれば、下部組織も弱体化する可能性がある。地元選出の代議士が不在となれば、自民党の茨木市支部は府議選、市長選、市議選と2023年から3年間連続する地方選挙で厳しい戦いを強いられそうだ。


 2021年3月に足立氏は選挙区内に掲示したポスターで、2023年に予定される次の府議選で茨木市選挙区には二人の候補を擁立すると明言した。現職の松本利明府議とは別に候補を公募するという。
 茨木市選挙区は定数3を、維新の松本氏、自民の占部氏と公明の中野剛氏が議席を分け合っており、維新が2議席を占めれば、手堅く票をまとめる公明よりも自民が議席を失う可能性がある。中傷合戦で裁判相手となった占部走馬府議に対する揺さぶりであると同時に、都構想には賛成しただけに秋波を送っている可能性もある。


 原田氏の選挙事務所は、占部府議の事務所を使うなど強固な関係をアピールするが、原田氏が「ただの人」になれば、占部氏が切り崩されることもありえる。
 自民党の茨木市支部のスポンサーである占部氏が自民から離脱することがあれば、茨木市の政治勢力図はオセロゲームのように、一気にひっくり返ることになる。そうなれば福岡洋一市政で野党色を強めていた維新が福岡氏を取り込んで公認するか、独自候補を擁立することで、与党に返り咲くこともありえる。


 茨木市議会では維新、公明、自民の勢力が拮抗しており、福岡市長も各党も大胆な政策を打ち出しづらい状況だ。
 もし茨木市の自民勢力が維新に同調したり、取り込まれることがあれば、成長志向が強く、開発に積極的な勢力が結集しすることになる。そうすれば、公明党や共産党など分配への志向が強く、開発に消極的な勢力を抑えて、JR茨木駅西口や阪急茨木市駅西口の再開発が大きく進展する可能性もありそうだ。

2021年からのJR茨木駅新快速停車は望み薄


JRグループ各社は12月18日に2021年3月のダイヤ改正を発表するとみられる。

ここ数年JR茨木駅への新快速停車が期待されてきたが、今回の発表では望みは薄そうだ。コロナ禍で利用者が激減した鉄道各社は厳しい経営を強いられており、新たな施策は期待しにくい。

JR西日本も例外ではなく、同社が9月に発表した2021年3月期の業績は、売上高が39%減の9,200億円(前期1兆5,082億円)と低迷する見込みだ。

さらに営業損失が2,900億円(前期営業利益1,606億円)、経常損失3,050億円(前期経常利益1,483億円)、純損失2,400億円(前期純利益893億円)と大幅な赤字を予想している。

昨年から終電の繰上げを検討するなど、コスト削減を進めてきたJR西日本は、さらなる守りの経営に徹することになりそうだ。

新快速停車駅の追加など新たな投資を要する施策は考えにくく、2021年ダイヤ改正は終電繰上げが核になりそうだ。

大阪駅から京都方面に向かう24時台の京都線は5本だったが、2本に削減される見込みだ。

JR西日本によると、大阪方面から茨木駅に到着する終電は、現在は大阪駅24時31分発の高槻行だが、大阪駅発24時10分発と20分以上繰り上げられる。

逆方向の京都方面からは、24時以降に到着する電車はなくなりそうだ。


茨木駅への新快速停車については、2014年8月に産経新聞が2-3年後をめどに検討を始めたと報じた。しかし茨木市や茨木商工会議所はこれを否定している。

少なくともこの段階では、新快速停車は検討されていなかったとみられ、2015年には商工会議所が会員に新快速停車を求める署名運動を展開している。

2015年に立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)、エキスポシティ(EXPOCITY)が、翌年には吹田スタジアムがオープンしたが、茨木駅の乗降客数は事前の予測ほど増えていない。

エキスポシティや吹田スタジアムへのバス便も減便が続き、現在は土日のみの運行となっている。吹田スタジアムの観客は便の少ないバスを避けて、徒歩で最寄の千里丘駅を利用しているようだ。

それでも茨木駅周辺では新快速停車の期待は続いてきた。2018年にはJR総持寺駅が開業し、茨木駅に商業施設が開業したことで、新快速停車の期待が盛り上がった。

その期待も外れたことで、茨木市や商工会議所も積極的に動き始めた。4月1日に行われたJR茨木駅の商業施設開業式典では、茨木市の福岡洋一市長があいさつでJR茨木駅西口の再開発と新快速停車の実現に強い意欲を示した。

JR西日本の首脳が同席していることを念頭にした発言としては異例の踏み込んだ内容で、列席した関係者は一様に驚きを隠さなかった。

また商工会議所も「JR茨木駅に新快速をとめる運動」を展開する。委員会を開催してJR西日本への働きかけを進めている。

2020年の茨木市長選では、福岡市長と寺元氏のいずれの候補もJR西日本に新快速停車を働きかける考えを示しており、今後も市を挙げての運動が続きそうだ。

しかし、コロナ禍の影響でJR西日本も、新たな施策を打ち出す環境ではない。ワクチン接種が始まるなどコロナを克服したとしても、経済の急回復は期待できず、JR西日本も厳しい綱渡りを強いられる。

次に動きがあるとすれば、2023年の東海道本線貨物支線(梅田貨物線)の地下化とうめきた2期地区に大阪駅新ホームが開業するタイミングになりそうだ。

【速報】イズミヤ茨木店が閉店


JR茨木駅西口のイズミヤ茨木店が閉店することがわかった。

茨木市長選は反維新と維新の全面対決に


4月5日告示・12日投開票の茨木市長選挙は、現職で弁護士の福岡洋一(44)と新人で国土交通省出身の寺元博昭(58)の両氏が立候補を表明している。

2020年3月次なる茨木1

2020年3月次なる茨木2

寺元氏は大阪維新の会が擁立するいっぽう、福岡氏は自民・公明・立憲民主などの各党や連合大阪、市長選と同時に行われる市議補選に立候補する山下けいき元市議などの推薦や支援も取り付けたようだ。

2020年3月自由民主1

2020年3月自由民主2

市長選は、維新一強となりつつある大阪の政治状況に危機感を持った他勢力が結集する構図だ。

国土交通省で長年道路行政畑を歩み、内閣府ではまちづくりにもかかわってきた寺元氏を維新が擁立したことで、市長選挙の争点の目玉にまちづくりが急浮上した。

どちらの候補が当選しても、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発は大きく進むことになりそうだ。


前回の市長選挙では維新公認で再選を目指す木本保平市長(当時)に不祥事が発覚した。木本氏の親族による市税滞納について、木本氏が差し押さえなどを保留させるように徴税担当者に働きかけたとされる疑惑だ。木本支持をめぐって維新茨木市支部は分裂し、支部長である足立康史衆院議員と、松本利明府議が福岡市長支持に回った。

福岡市長は自民党の占部走馬府議が青年会議所の人脈から担ぎだした候補だったが、当初は足立康史議員も福岡市長に好意的だった。

流れが変わったのは2017年4月の市議選。大阪維新の会の松井一郎知事(当時)に対して、箕面市選出で自民党の原田亮府議が、維新公認の岩本まもる市議が過去には共産党から出馬していたことをSNSで指摘したことで、足立議員や占部市議を巻き込んだ激しい中傷合戦となった。

足立議員はフェイスブックで「自民党が党利党略に利用しようとしていた茨木市の福岡市長が、茨木自民党のチンピラ府議の事務所前に置いていた市長の立て看板を、市民に(福岡市長が自民を支援しているとの)“誤解”を与えるとの懸念から、今夕撤去した」と指摘したことで、「チンピラ府議」と名指しされた占部氏と足立氏の対立が深刻化した。

ただ、この時点では足立氏も福岡市長を取り込もうとする動きもうかがわれる。福岡市長も同年10月の総選挙では、自民の原田憲治衆院議員と足立議員の双方を支援するなど、表面上は足立氏も福岡市長を支持しているとみられていた。

しかし、2018年2月に占部府議がツイッターで足立議員のことを「事実を捻(ね)じ曲げだねつ造ばかりする」と投稿したことで対立は泥沼化。5月には足立議員が名誉棄損されたと占部府議を提訴するにいたった。

さらに大阪北部地震と台風21号と相次ぐ災害を契機に、足立議員は市役所批判を強めた。当初は福岡市長に同情的だったが、次第に市役所をコントロールできないとして市長の力量が足りないことをほのめかすとようになった。2019年2月には、占部府議が「チンピラ府議」と名指しされたことを名誉棄損として足立議員を提訴し、対立は決定的なものになった。

そもそも維新は木本前市長の不祥事で代替候補の擁立も模索したものの、時間切れで足立議員らは福岡市長候補支持に回った格好だった。木本氏支持継続を訴える市議も多く、維新は自主投票を決めた。

しかし2016年に木本前市長の不祥事をめぐり百条委が開かれ、木本氏は百条委で証言拒否をし、大阪地検に告発された。百条委に対しては足立議員や、福岡市長を支持したとされる維新市議らも木本氏を擁護し、百条委を批判していた。

さらに大阪地検が木本前市長の不起訴を決めたことで、木本氏の疑惑を追及してきた自民や福岡市長へ反発を強めていたとみられる。


前回の市長選で足立議員と松本府議が福岡市長を支持した以上、再選を目指す福岡市長に対抗する独自候補を擁立するには大義名分が必要だ。福岡市長は弁護士だが行政経験が乏しい。豊富な行政経験を持つ官僚に白羽の矢を立てたのは当然の結果であろう。

足立議員は支持者の集会で、大阪国道事務所を訪ねた折に事務所長だった寺元氏と初めて会ったと明かしている。経産官僚出身の足立議員と寺元氏は当時から意気投合し、足立氏も政界へ勧誘していたというが、2016年の茨木市長選では2015年から面識のあったという寺元氏を擁立しなかった。

むしろ寺元氏が内閣府地方創生推進事務局参事官として、全国の都市再生緊急整備地域・特定都市再生緊急整備地域の整備計画に携わるようになって、吉村洋文大阪府知事(当時)の目に留まった可能性が高い。
2020年3月維新プレス1-2
2020年3月維新プレス1-3

新大阪駅周辺が「都市再生緊急整備地域の候補地域」として内閣府から発表されており、寺元氏も吉村氏も新大阪駅周辺地域都市再生緊急整備地域検討協議会などでかかわっていたとみられる。


福岡市長陣営からは、前回の市長選では足立議員と松本利明府議は支援したにもかかわらず、対抗する候補を擁立することへの批判があるようだ。

維新は3月1日に発行した「茨木維新プレス」で「デマにご注意ください!大阪維新の会は、現市長を一度も公認・推薦しておりません。4年前の市長選では『自主投票』とし、党として特定の候補者を支援したことはありません。」と、火消しに追われている。
2020年3月維新プレス1-4
前回の市議選で落選した滝ノ上万記氏が維新から自民に移ったほか、現職の塚理市議も2月に離党しており、維新では市長選をめぐる路線対立がある可能性もある。

茨木市長選に維新が独自候補擁立へ


日本維新の会茨木市支部は2月1日に発行したチラシ「維新プレス」で4月の茨木市長選挙に国土交通省出身の寺元博昭氏(58)を擁立すると発表した。

2020年2月茨木維新プレス

現職の福岡洋一市長も昨年末に出馬を表明しており、開発に積極的な保守系候補が分裂することになる。

福岡市長と寺元候補の勢力が拮抗する状況で共産党や新社会党など開発に批判的な革新系勢力が候補を統一できれば、革新系候補が当選する可能性も見えてくる。

この場合、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発に向けた動きが止まる恐れもある。

2019年JR茨木駅西口街づくり10大ニュース


本日で2019年も終わる。JR茨木駅西口街づくりにかかわる10大ニュースを振り返る。

まちづくり協議会が大成建設を計画作成パートナーを選定

JR茨木駅西口駅前周辺地区まちづくり協議会は、JR茨木駅西口駅前周辺地区の計画作成パートナーを大成建設(東京都新宿区・村田誉之社長)に選定した。

当会が直接確認した情報ではないが、野村不動産(東京都渋谷区・宮嶋誠一社長)と東急不動産(東京都渋谷区・大隈郁仁社長)を含む数社から選定されたようだ。

茨木市市街地新生課は、大成建設に計画作成を依頼する期間を来年3月までとしており、既にまちづくり協議会では大成建設が詳細な計画案を提案しているとみられる。

今後最終案を取りまとめ、来年度からは合意形成や都市計画決定に向けた動きが進むものとみられる。

茨木市が阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発加速へ

阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発を担う茨木市の市街地新生課の若手職員が4月1日から国土交通省へ出向したという情報がある。

4月16日には、建設畑のプロパー出身の大塚康央副市長が退職し、後任に国土交通省出身の井上茂治氏が副市長に就任した。国土交通省入省後、日本下水道事業団や国土技術政策総合研究所などを経て大臣官房付となっていた。

都市計画決定には国土交通大臣か府知事の認可が必要で、補助金なども国土交通省から交付されるため、人事交流を進める狙いがありそうだ。

2020年3月ダイヤ改正でJR茨木駅の新快速停車は見送られる

12月13日にJR各社は2020年3月のダイヤ改正の概要を発表した。JR西日本も京阪神地区を含むダイヤ改正の概要を発表したが、JR茨木駅の新快速停車は見送られた。

JR京都線では岸辺駅への快速停車も取りざたされているが見送られた。当面JR京都線の運行状況に変化はなさそうで、JR茨木駅の新快速停車の実現にはまだまだ時間がかかりそうだ。

JR西日本は、JR茨木駅西口の再開発では協定広場のJRが所有する部分に駅ビルの建設を計画している。またJR京都線では高槻駅と島本駅の中間に萩之庄駅(仮称)を設置することも検討されており、これらの時点まではJR茨木駅への新快速停車は期待薄だ。

JR茨木駅東口周辺でマンション開発が進む

JR茨木駅東口周辺ではマンション開発が進む。9月には生和コーポレーション(大阪市福島区)が地主と開発した賃貸マンション「中条プレイス」が竣工した。

阪急オアシス(旧ニッショーストア)のビル跡地では阪急不動産(大阪市北区)が分譲マンション「ジオ茨木西中条」(47戸・店舗1戸)を建設している。

パチンコ店の跡地ではプレサンスコーポレーション(大阪市中央区)が建設する分譲マンション「プレサンス グラン 茨木駅前」(78戸)の基礎工事が始まった。

「ジオ茨木西中条」も「プレサンス グラン 茨木駅前」もJR茨木駅から徒歩1分を売りにしており、西口の再開発で計画されている住宅マンションの優位性が相対的に下がる可能性もありそうだ。

震災と台風契機に修繕や建て替えや進む

昨年の大阪北部地震と台風21号で発生した建物被害の修理が進んでいる。西駅前町の茨木グランドハイツなどJR茨木駅付近のマンションでは大規模改修が行われた。茨木駅前ビルでも外壁の補修が完了した。

老朽化の激しい一戸建て住宅は、建て替えてアパートなどに建て替える動きがみられる。西駅前町では大和ハウス工業が、駅前1丁目東建コーポレーションが、民家がアパートに建て替えている。

大阪府知事・大阪市長のダブル選挙と大阪府議選で維新が地滑り的勝利

4月8日に行われた大阪府知事・大阪市長のダブル選挙と大阪府議選で大阪維新の会が地滑り的勝利を収めた。大阪府議選では茨木市選挙区で松本利明府議がトップ当選した。

来年の茨木市長選(4月5日告示、12日投開票)に影響が出る可能性もある。既に18日に現職の福岡洋一市長(44)が無所属で立候補する意思を表明したが、維新が独自候補を擁立する可能性もありそうだ。

不祥事で落選した維新出身の前市長木本保平氏が不起訴になったことや、福岡市長を擁立したとされる自民党の占部走馬府議と、維新の足立康史衆院議員の対立が裁判沙汰になっており、統一候補を支えることが難しくなる可能性もある。

開発に前向きな勢力が分裂し開発に否定的な市長が当選した場合、再開発の行方が危うくなる恐れもある。

万博公園にアリーナ建設へ

大阪府は9月17日、1万5千人規模のアリーナを整備する計画を公表した。用地を貸し付け、民間事業者が整備して運営する民設民営で開発する計画だ。

2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)までに開業する予定だ。ららぽーとエキスポシティに隣接する予定地には現在ホテルや駐車場などがあるが、閉鎖されることが決まっている。

現在大阪で最大規模のアリーナは大阪城ホールで、収容人数は9千人。これを大きく超える規模で、集客が期待される。

JR茨木駅の乗降客が増えれば、JR茨木駅への新快速停車も期待できるほか、西口再開発に弾みがつきそうだ。

JR茨木駅エリアで商業の不振続く

JR茨木駅周辺で商業の不振が続く。りそな銀行が入居する田畑ビルの3階のテナントが決まらない状態が続く。エキナカでも日本旅行の店舗が12月24日に営業を終了した。

茨木駅前ビルではテナントの入れ替わりが続いているようだ。管理費などを払えない店舗も多いようで、同ビルのジャズバー「茨木グリル」は滞納で管理組合から提訴されたという情報がある。

茨木市がJR・阪急をつなぐ試み

茨木市は市民会館の跡地整備を進めており、既に建物の解体を終えた。茨木市は、中央公園南グランドを含めて再整備する方針だ。市民会館や中央公園の再整備で人が集まるエリアに育てあげ、商圏として分断されているJR茨木駅前と阪急茨木市駅前を一体化したい考えだ。

さらには高橋交差点から南北に延びる川端通り・さくら通りの遊歩道も「ブックトラベル」や「イルミフェスタ」などのイベントによるにぎわいづくりで人が集まることを模索している。ハードの整備よりもにぎわいづくりなどソフトの整備を進める動きが続く。

茨木駅前ビルのカラオケ店裁判で組合側が勝訴

カラオケ店「オルセーカラオケ」の看板設置を巡り、茨木駅前ビル管理組合が区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」を提訴した裁判は、1月に判決が言い渡された。

原告の茨木駅前ビルが勝訴し、区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」は、共用部への看板の設置をやめて、滞納していた管理費や修繕積立金、共益費などを全額納付したという。

しかし、管理組合の役員には復帰していないようで、当面は冷戦が続きそうだ。

府知事選・府議選の投票率、前々回は下回る


大阪府知事選挙・大阪府議会議員選挙は、今日投票が行われている。

17時現在の茨木市の大阪府知事選挙投票率は28.82%。前回の27.18%よりは1.64ポイント上昇しているが、前々回の34.79%と比べると5.97ポイント下回っている。

大阪府議選の投票率の途中経過は発表されていないが、ほぼ同じ動きとみられる。

茨木市選挙管理委員会によると期日前投票は25,345人。前回の1.61倍、前々回の1.99倍となっており、期日前投票を含めれば前々回に迫る可能性もある。

投票は午後8時に締め切られるが、絶好の行楽日和で午後に入ってから伸び悩んでおり、最終投票率は下がりそうだ。

投票締切後、茨木市の投票分は市民体育館で即日開票され、深夜には結果が判明する見通しだ。