足立氏、茨木の自公切り崩しへ


 19日に公示された衆院選は、投開票まで残り1週間になった。茨木市を含む大阪9区には、自民党の現職で元防衛副大臣の原田憲治(73)、社民党の新人で党副党首の大椿裕子(48)、日本維新の会の現職で党幹事長代理の足立康史(56)、無所属の新人で医師の磯部和哉(49)の四氏が立候補した。
隣り合う原田憲治衆院議員選挙事務所・足立康史衆院議員選挙事務所写真=ほぼ隣接する原田憲治候補と足立康史候補の選挙事務所
 選挙の結果次第では、大阪9区では自民党の衆院議員が不在となる。市長が比較的自民党と近く、市議会でも維新に比肩する勢力を占め、府議会にも議席を持つ茨木市の自民党勢力が数年以内に切り崩されることもありそうだ。


 マスコミ各社の序盤情勢分析によれば、原田、足立両氏が他候補を引き離し接戦を演じているという。特に維新の足立氏は、コロナ禍対応で評判を上げた吉村文洋大阪府知事の人気もあり、有利に戦いを進めているとみられる。
吉村洋文府知事を前面に出す足立康史衆院議員のポスター写真=吉村洋文府知事を前面に出す足立康史衆院議員のポスター
 いっぽう原田氏は、自民党の「73歳定年制」により比例代表に重複立候補できず、小選挙区で敗れれば復活はない。足立氏の地盤でもある茨木を中心に選挙区をくまなく回るローラー作戦を展開し、背水の陣の構えだ。


 前回の衆院選でも足立氏は原田氏に約2000票差まで詰め寄っていたが、昨年以来、箕面と池田では市長選を維新が制しており、足元で勢いが増している。特に池田市長選挙は、市長室へのサウナ持ち込みなどで維新の富田裕樹前市長が辞職したことによる出直し選挙で、富田氏の元秘書で前市議の滝沢智子氏が当選しており、維新への追い風が吹いている。
 維新の松井代表や足立氏とSNSなどで中傷合戦を繰り広げ裁判沙汰になった大阪9区の府議団も、昨年11月に実施された大阪都構想の住民投票でも自民党の原田亮(箕面市)・占部走馬(茨木市)の両氏が都構想賛成に回るなど、原田氏を支える組織にきしみがみられる。
 国政では自民と連立を組む公明も、2019年の府議選で維新が圧勝したことで、大阪都構想の2回目の住民投票では都構想に賛成しており、前回の総選挙よりも自民党府連との距離は開いている。
 また、岸田文雄政権では公明と近いとされる二階俊博前幹事長が失脚しており、反公明と目される甘利明氏が幹事長に就任していることから、支持母体の票をまとめ切れるか不透明だ。
 このまま足立氏が逃げ切って小選挙区で当選すれば、自民党は大阪9区を地盤とする衆院議員が不在となる。


 大阪9区の自民党衆院議員が不在になれば、下部組織も弱体化する可能性がある。地元選出の代議士が不在となれば、自民党の茨木市支部は府議選、市長選、市議選と2023年から3年間連続する地方選挙で厳しい戦いを強いられそうだ。


 2021年3月に足立氏は選挙区内に掲示したポスターで、2023年に予定される次の府議選で茨木市選挙区には二人の候補を擁立すると明言した。現職の松本利明府議とは別に候補を公募するという。
 茨木市選挙区は定数3を、維新の松本氏、自民の占部氏と公明の中野剛氏が議席を分け合っており、維新が2議席を占めれば、手堅く票をまとめる公明よりも自民が議席を失う可能性がある。中傷合戦で裁判相手となった占部走馬府議に対する揺さぶりであると同時に、都構想には賛成しただけに秋波を送っている可能性もある。


 原田氏の選挙事務所は、占部府議の事務所を使うなど強固な関係をアピールするが、原田氏が「ただの人」になれば、占部氏が切り崩されることもありえる。
 自民党の茨木市支部のスポンサーである占部氏が自民から離脱することがあれば、茨木市の政治勢力図はオセロゲームのように、一気にひっくり返ることになる。そうなれば福岡洋一市政で野党色を強めていた維新が福岡氏を取り込んで公認するか、独自候補を擁立することで、与党に返り咲くこともありえる。


 茨木市議会では維新、公明、自民の勢力が拮抗しており、福岡市長も各党も大胆な政策を打ち出しづらい状況だ。
 もし茨木市の自民勢力が維新に同調したり、取り込まれることがあれば、成長志向が強く、開発に積極的な勢力が結集しすることになる。そうすれば、公明党や共産党など分配への志向が強く、開発に消極的な勢力を抑えて、JR茨木駅西口や阪急茨木市駅西口の再開発が大きく進展する可能性もありそうだ。

寺元博昭氏略歴


寺元博昭(てらもと・ひろあき)
1961年9月生まれ。1985年東大工卒。1987年東大院(修士)修了、建設省入省。建設省北海道開発局札幌開発建設部札幌新道建設事務所、建設省北海道開発局石狩川開発建設部(現・北海道開発局札幌開発建設部)、建設省北海道開発局札幌開発建設部札幌新道建設事務所、建設省道路局企画課道路経済調査室、建設省建設経済局事業調整官室、建設省大臣官房政策課計画官、建設省名四国道工事事務所長、国土交通省道路局国道・防災課企画専門官(技術政策担当)、公益財団法人日本道路協会橋梁委員会、国立研究開発法人土木研究所、中部地方整備局道路部道路調査官、国土交通省国土技術政策総合研究所国際研究室長、神奈川県県土整備局道路部参事を経て2015年に着任した国土交通省近畿地方整備局大阪国道事務所長まで主に道路行政畑を歩む。2016年6月21日大臣官房付内閣府地方創生推進事務局参事官。全国の都市再生緊急整備地域・特定都市再生緊急整備地域の整備計画に携わる。2019年4月1日本州四国連絡高速道路株式会社企画部長。2020年1月8日大臣官房付・即日辞職。同1月26日日本維新の会が2020年4月茨木市長選挙候補として公認を決定。日本維新の会茨木市支部政策顧問就任。家族は妻・長女・長男。茨木市元町在住。

茨木市長選に維新が独自候補擁立へ


日本維新の会茨木市支部は2月1日に発行したチラシ「維新プレス」で4月の茨木市長選挙に国土交通省出身の寺元博昭氏(58)を擁立すると発表した。

2020年2月茨木維新プレス

現職の福岡洋一市長も昨年末に出馬を表明しており、開発に積極的な保守系候補が分裂することになる。

福岡市長と寺元候補の勢力が拮抗する状況で共産党や新社会党など開発に批判的な革新系勢力が候補を統一できれば、革新系候補が当選する可能性も見えてくる。

この場合、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発に向けた動きが止まる恐れもある。

来年度に阪急茨木市駅西口再開発の都市計画決定へ


茨木市の福岡洋一市長が阪急茨木市駅西口の再開発について、令和2(2020)年度の都市計画決定を目指していることを明らかにしたことがわかった。昨年12月に自民党茨木市支部による予算要望の申し入れと同時に行われた意見交換で発言したという。

この意見交換では、阪急茨木市駅東口の双葉町に民間病院を誘致する検討をはじめたことも表明しており、医療の充実と都市再開発の推進が4月の茨木市長選挙で再選を目指す福岡市長の公約の目玉のひとつになりそうだ。


自民党茨木市支部が1月上旬に発行したチラシ「自由民主 茨木」によると、自民党茨木市支部が2019年12月に福岡市長に予算要望と意見交換を行ったという。その一部として、医療救急体制の強化と阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の都市再開発について意見交換した内容がチラシに掲載された。

医療救急体制について福岡市長は、大阪府済生会茨木病院の集中治療室(ICU)へ補助を行い救急受入体制が強化されたことや、双葉町の府営住宅跡地にある市営駐輪場・駐車場に民間病院を誘致することを検討していると発言したという。

また、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の都市再開発について、実現するために国(国土交通省)から井上茂治副市長を迎えたこと、阪急茨木市駅西口の再開発は令和2年度の都市計画決定を目指すことを明らかにした。

都市計画決定は、都市計画法に定める手続きで大阪府との事前協議や都市計画審議会を経て都市計画に大阪府知事が認可し、告示するものだ。これにより対象地域では再開発にむけて新規の建築などが制限される。

2020年1月自由民主茨木市長選・市議選W選挙福岡洋一市長意見交換

2020年1月自由民主茨木市長選・市議選W選挙福岡洋一市長意見交換

2019年JR茨木駅西口街づくり10大ニュース


本日で2019年も終わる。JR茨木駅西口街づくりにかかわる10大ニュースを振り返る。

まちづくり協議会が大成建設を計画作成パートナーを選定

JR茨木駅西口駅前周辺地区まちづくり協議会は、JR茨木駅西口駅前周辺地区の計画作成パートナーを大成建設(東京都新宿区・村田誉之社長)に選定した。

当会が直接確認した情報ではないが、野村不動産(東京都渋谷区・宮嶋誠一社長)と東急不動産(東京都渋谷区・大隈郁仁社長)を含む数社から選定されたようだ。

茨木市市街地新生課は、大成建設に計画作成を依頼する期間を来年3月までとしており、既にまちづくり協議会では大成建設が詳細な計画案を提案しているとみられる。

今後最終案を取りまとめ、来年度からは合意形成や都市計画決定に向けた動きが進むものとみられる。

茨木市が阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発加速へ

阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発を担う茨木市の市街地新生課の若手職員が4月1日から国土交通省へ出向したという情報がある。

4月16日には、建設畑のプロパー出身の大塚康央副市長が退職し、後任に国土交通省出身の井上茂治氏が副市長に就任した。国土交通省入省後、日本下水道事業団や国土技術政策総合研究所などを経て大臣官房付となっていた。

都市計画決定には国土交通大臣か府知事の認可が必要で、補助金なども国土交通省から交付されるため、人事交流を進める狙いがありそうだ。

2020年3月ダイヤ改正でJR茨木駅の新快速停車は見送られる

12月13日にJR各社は2020年3月のダイヤ改正の概要を発表した。JR西日本も京阪神地区を含むダイヤ改正の概要を発表したが、JR茨木駅の新快速停車は見送られた。

JR京都線では岸辺駅への快速停車も取りざたされているが見送られた。当面JR京都線の運行状況に変化はなさそうで、JR茨木駅の新快速停車の実現にはまだまだ時間がかかりそうだ。

JR西日本は、JR茨木駅西口の再開発では協定広場のJRが所有する部分に駅ビルの建設を計画している。またJR京都線では高槻駅と島本駅の中間に萩之庄駅(仮称)を設置することも検討されており、これらの時点まではJR茨木駅への新快速停車は期待薄だ。

JR茨木駅東口周辺でマンション開発が進む

JR茨木駅東口周辺ではマンション開発が進む。9月には生和コーポレーション(大阪市福島区)が地主と開発した賃貸マンション「中条プレイス」が竣工した。

阪急オアシス(旧ニッショーストア)のビル跡地では阪急不動産(大阪市北区)が分譲マンション「ジオ茨木西中条」(47戸・店舗1戸)を建設している。

パチンコ店の跡地ではプレサンスコーポレーション(大阪市中央区)が建設する分譲マンション「プレサンス グラン 茨木駅前」(78戸)の基礎工事が始まった。

「ジオ茨木西中条」も「プレサンス グラン 茨木駅前」もJR茨木駅から徒歩1分を売りにしており、西口の再開発で計画されている住宅マンションの優位性が相対的に下がる可能性もありそうだ。

震災と台風契機に修繕や建て替えや進む

昨年の大阪北部地震と台風21号で発生した建物被害の修理が進んでいる。西駅前町の茨木グランドハイツなどJR茨木駅付近のマンションでは大規模改修が行われた。茨木駅前ビルでも外壁の補修が完了した。

老朽化の激しい一戸建て住宅は、建て替えてアパートなどに建て替える動きがみられる。西駅前町では大和ハウス工業が、駅前1丁目東建コーポレーションが、民家がアパートに建て替えている。

大阪府知事・大阪市長のダブル選挙と大阪府議選で維新が地滑り的勝利

4月8日に行われた大阪府知事・大阪市長のダブル選挙と大阪府議選で大阪維新の会が地滑り的勝利を収めた。大阪府議選では茨木市選挙区で松本利明府議がトップ当選した。

来年の茨木市長選(4月5日告示、12日投開票)に影響が出る可能性もある。既に18日に現職の福岡洋一市長(44)が無所属で立候補する意思を表明したが、維新が独自候補を擁立する可能性もありそうだ。

不祥事で落選した維新出身の前市長木本保平氏が不起訴になったことや、福岡市長を擁立したとされる自民党の占部走馬府議と、維新の足立康史衆院議員の対立が裁判沙汰になっており、統一候補を支えることが難しくなる可能性もある。

開発に前向きな勢力が分裂し開発に否定的な市長が当選した場合、再開発の行方が危うくなる恐れもある。

万博公園にアリーナ建設へ

大阪府は9月17日、1万5千人規模のアリーナを整備する計画を公表した。用地を貸し付け、民間事業者が整備して運営する民設民営で開発する計画だ。

2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)までに開業する予定だ。ららぽーとエキスポシティに隣接する予定地には現在ホテルや駐車場などがあるが、閉鎖されることが決まっている。

現在大阪で最大規模のアリーナは大阪城ホールで、収容人数は9千人。これを大きく超える規模で、集客が期待される。

JR茨木駅の乗降客が増えれば、JR茨木駅への新快速停車も期待できるほか、西口再開発に弾みがつきそうだ。

JR茨木駅エリアで商業の不振続く

JR茨木駅周辺で商業の不振が続く。りそな銀行が入居する田畑ビルの3階のテナントが決まらない状態が続く。エキナカでも日本旅行の店舗が12月24日に営業を終了した。

茨木駅前ビルではテナントの入れ替わりが続いているようだ。管理費などを払えない店舗も多いようで、同ビルのジャズバー「茨木グリル」は滞納で管理組合から提訴されたという情報がある。

茨木市がJR・阪急をつなぐ試み

茨木市は市民会館の跡地整備を進めており、既に建物の解体を終えた。茨木市は、中央公園南グランドを含めて再整備する方針だ。市民会館や中央公園の再整備で人が集まるエリアに育てあげ、商圏として分断されているJR茨木駅前と阪急茨木市駅前を一体化したい考えだ。

さらには高橋交差点から南北に延びる川端通り・さくら通りの遊歩道も「ブックトラベル」や「イルミフェスタ」などのイベントによるにぎわいづくりで人が集まることを模索している。ハードの整備よりもにぎわいづくりなどソフトの整備を進める動きが続く。

茨木駅前ビルのカラオケ店裁判で組合側が勝訴

カラオケ店「オルセーカラオケ」の看板設置を巡り、茨木駅前ビル管理組合が区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」を提訴した裁判は、1月に判決が言い渡された。

原告の茨木駅前ビルが勝訴し、区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」は、共用部への看板の設置をやめて、滞納していた管理費や修繕積立金、共益費などを全額納付したという。

しかし、管理組合の役員には復帰していないようで、当面は冷戦が続きそうだ。

大阪府知事は吉村氏、大阪市長は松井氏に当確


大阪府知事選と大阪府議選の投票は午後8時に締め切られた。

NHKなどマスメディアは午後8時、大阪府知事は吉村洋文前大阪市長に、大阪市長は松井一郎前大阪府知事に当確を出した。

茨木市選挙管理委員会によると午後7時現在、大阪府知事選の投票率は34.16%。前回の32.58%を1.58ポイント上回ったが、前々回の41.80%を7.64%下回っている。

茨木市では投票率が低く組織票をもつ候補が有利と見られたが、大阪市では大阪市長選とのクロス選挙となったことで投票率が伸びたとみられる。

府知事選・府議選の投票率、前々回は下回る


大阪府知事選挙・大阪府議会議員選挙は、今日投票が行われている。

17時現在の茨木市の大阪府知事選挙投票率は28.82%。前回の27.18%よりは1.64ポイント上昇しているが、前々回の34.79%と比べると5.97ポイント下回っている。

大阪府議選の投票率の途中経過は発表されていないが、ほぼ同じ動きとみられる。

茨木市選挙管理委員会によると期日前投票は25,345人。前回の1.61倍、前々回の1.99倍となっており、期日前投票を含めれば前々回に迫る可能性もある。

投票は午後8時に締め切られるが、絶好の行楽日和で午後に入ってから伸び悩んでおり、最終投票率は下がりそうだ。

投票締切後、茨木市の投票分は市民体育館で即日開票され、深夜には結果が判明する見通しだ。

府知事・府議選まで一週間、次期茨木市長選に影響も


4月7日に投開票される大阪府知事選挙と大阪府議会議員選挙が告示された。

知事選は松井一郎府知事と吉村洋文大阪市長が辞職し、相互に入れ替わって出馬する「クロス選挙」となった。府議選の茨木市選挙区には、定数3人に5人が立候補する激戦の構図。

いずれの選挙も相次ぐ災害への対応やJR茨木駅西口の再開発など懸案を抱える茨木市政には直結しないが、その結果は来春の茨木市長選挙や再来年の茨木市議選のゆくえを占うものになる。


投開票まで1週間。府議選は一度だけの週末だけに、平日は不在の有権者にアピールすべく各陣営とも熱心な選挙戦を繰り広げている。

府知事選は21日に、府議選は29日に告示された。

知事選には、自民党・公明党・連合大阪が推薦する元大阪府副知事の小西禎一(64)と、前大阪市長でおおさか維新の会所属の吉村洋文(43)の各氏が立候補した。

府議選の茨木市選挙区には、届け出順に、無所属で自由・社民・新社会が推薦する前茨木市議の山下慶喜(66)、現職で公明の中野剛(46)、共産の浅藤雅志(49)、現職で自民の占部走馬(34)、現職で大阪維新の松本利明(69)の各氏が立候補した。


大阪維新の会が実現を目指す大阪都構想の法定協議会で、維新と公明が決裂。府知事選では前回は自主投票を決めた公明も小西候補を推薦し、反・維新に回った。

さらに以前から維新府政に批判的だった共産なども候補を立てず、府知事選は維新と反・維新の一騎打ちとなった。

前回は松井氏が、自民などが推す栗原貴子氏にダブルスコアで圧勝したが、今回は接戦も予想される情勢だ。


府議選では、現職の3人は安威川ダムや西河原西交差点の立体交差化、中心市街地の活性化などを掲げており、府市の二重行政を解消する都構想を除けば政策に大きな違いはない。

中心市街地の活性化に関連して、松本氏は中心市街地の一方通行化などを掲げているほか、中野氏は阪急茨木市駅とJR茨木駅前の再整備加速を打ち出す。占部氏は都計茨木寝屋川線の整備による渋滞解消に触れている。

他方で新人の山下氏と浅藤氏は、福祉の拡充や反カジノなどを掲げており、開発にも批判的だ。


前回の府議選は、維新ブームに乗った松本府議が3万票超を集め、トップ当選。しかし翌年の茨木市長選では、2期目に挑む維新の木本保平市長に不祥事が発覚した。

維新の茨木支部も木本氏の支援をめぐって分裂。足立康史衆院議員と松本府議は新人の福岡洋一氏を推薦した結果、福岡氏が当選し、木本氏は落選した。

その後、親族が滞納した市税の徴収に介入した疑惑で開かれた百条委員会の際には、足立議員も松本府議も木本氏を擁護する発言を行った。

こうした一連の動きが、有権者の選択にどのような影響をあたえるか注目される。一昨年の市議選では維新が大きく退潮している。

そもそも福岡洋一市長は青年会議所のつながりで占部氏が担ぎ出したとされており、維新は次期市長選に向けて独自候補を模索するという観測もある。

福岡市長は松本氏を含めた現職の3人に推薦を寄せているが、足立議員や維新の市議が昨年の災害対応について茨木市政への批判を強めており、今後市長との対立姿勢を明確にすることもありえる。

しかし、松本氏が大きく票を減らし他の候補がトップ当選するようであれば、来春の茨木市長選では、福岡洋一市長への対抗馬も擁立しにくくなる可能性もある。

大阪府知事選挙

小西ただかず(小西禎一)・無所属/自民党・公明党・連合大阪推薦(64)
吉村洋文・大阪維新(43)

大阪府議会議員選挙(茨木市・定数3)

山下けいき(山下慶喜)・無所属/自由・社民・新社会推薦(66)
中野つよし(中野剛)・公明党(46)
あさとうまさし(浅藤雅志)・共産党(49)
うらべ走馬(占部走馬)・自民党(34)
松本としあき(松本利明)・大阪維新(69)

2018年JR茨木駅西口街づくり10大ニュース


2018年、市制施行70周年の茨木市は度重なる災害に襲われた。防災・減災の取り組みが課題になりそうだ。

その他にもJR総持寺駅やJR茨木駅の商業施設開業など、JR茨木駅駅勢圏にも影響を及ぼすできごとがあった。

10年後の市制施行80周年には、2018年が大きな転機として記憶される年になるかもしれない。2018年のJR茨木駅西口街づくり10大ニュースをまとめた。

大阪北部地震で市内全域に被害

6月18日午前8時前、大阪府北部を震源とするM6.1の地震が発生し、茨木市でも震度6弱の揺れを記録した。

茨木市内全域で建物の瓦屋根や外壁に被害が出た。家具の転倒も相次ぎ、茨木市内でも1人が亡くなった。ガスが数日間供給停止されたほかは、インフラへの影響は早期に収束した。

JRや阪急が長時間停止したことで、駅周辺の滞留者の避難誘導が課題として浮上した。また、耐震基準を満たさない建物の被害が目立ち、再開発を含めた更新が急がれる。

今回の教訓を、南海トラフなどさらに大きな地震への備えに活用できるか注目されている。特に発災直後の初動期は、市役所もリソースが十分でないことが明らかになった。

さらに大きな地震ではさらにリソースが不足するだろう。ある市職員は「南海トラフ地震なら、市役所も身動きが取れなくなるかもしれない」と漏らす。防災食の備蓄や防災グッズの準備など防災・減災に市民の自助努力も求められる。

台風21号の被害広がる

9月4日、大型で非常に強い勢力で近畿地方を台風が縦断。茨木市内でも建物や樹木、信号機などに強風による被害があった。

阪急茨木市駅西口の「ソシオいばらき」では、歯科医院の外壁ガラスが大きく破損した。

地震で被害の出た瓦屋根にさらなるダメージが加わったうえ、地震には強い軽量瓦やスレート瓦、鋼板などの屋根材にも被害が拡大し、地震の復旧をさらに遅らせている。

今後「スーパー台風」の増加も予想されており、災害に強いまちづくりも焦点になりそうだ。

JR茨木駅商業施設が開業

4月1日、JR茨木駅に商業施設が開業した。コンビニ、ドラッグストアや飲食などの店舗がそろう。昼間は飲食店に行列ができるなど、商況は好調だ。

他方で茨木駅前ビル地下の居酒屋が長期間休業するなど、飲食店の競争が激化しているようだ。

また、福岡洋一茨木市長は4月1日の開業記念式典のあいさつで、JR西日本に対して新快速停車の実現と西口の再開発に協力を求めた。

茨木松ケ本線アンダーパス開通

3月25日、都市計画道路茨木松ケ本線のJR京都線アンダーパスが開通した。

週末を中心に常態化する府道大阪高槻京都線(産業道路)や府道中央環状線、府道枚方茨木線(中央通り)などの渋滞解消が期待された。

新庄町交差点、別院町南交差点や舟木町交差点で渋滞が増加しており、JR茨木駅前や阪急茨木市駅付近の渋滞が緩和されている可能性がある。

しかし12月の週末を見る限り産業道路の渋滞は緩和されておらず、茨木市市内を通行する車両数が道路の容量を超えているようだ。

松下町のパナソニック工場跡地にヤマト運輸関西ゲートウェイやアマゾン茨木フルフィルメントセンターが開業したことで、さらに渋滞区間が広がっている。

JR総持寺駅が開業

3月18日、JR総持寺駅が開業した。1日あたりの乗降客は当初予想で2万人弱だが、JR茨木駅利用者が流出することになりそうだ。

近鉄バスは「花園東和苑」系統をJR総持寺駅経由で運行し、JR茨木駅への乗り入れを取りやめた。

松下町の物流施設も総持寺駅が最寄りになるほか、追手門学院が4月にJR総持寺駅徒歩圏の東芝大阪工場跡地に付属中・高と一部学部を移転する。

JR茨木駅の乗降客数が減少すれば、新快速停車はさらに遠のきそうだ。

まちづくり協議会が本格始動

昨夏に発足したJR茨木駅西口周辺地区まちづくり協議会が、4月以降本格始動したようだ。3月までは地権者向けに再開発の制度や手法についての勉強会が行われたという。

大手のデベロッパーやゼネコンから事業協力者を募り、計画のたたき台を作成してもらう試みが始まっているようだ。

茨木市や茨木駅前ビル管理組合の情報統制が厳しく、詳しい情報が入手できない状況だ。再開発の対象となる地区のうち、北東地区を先行開発するという情報も一部では流れている。

市民会館跡地整備でJR・阪急をつなぐ試み

茨木市は市民会館の跡地整備のプランを検証するため、市民会館前の広場に「IBALAB(イバラボ)」という芝生広場を設置した。

10月から12月中旬までイベント、マルシェやワークショップなどの社会実験を実施した。

茨木市は、中央公園南グランドを含めて再整備する方針だ。市民会館や中央公園の再整備で人が集まるエリアに育てあげ、商圏として分断されているJR茨木駅前と阪急茨木市駅前を一体化したい考えだ。

さらには高橋交差点から南北に延びる川端通り・さくら通りの遊歩道もイベントなどのにぎわいづくりで人が集まることを模索している。

ハードの整備よりもにぎわいづくりなどソフトの整備を進めるためのノウハウを社会実験で蓄積したとみられる。

JR茨木駅エリアの商業物件の需要低調

JR茨木駅周辺の商業物件の需要が低調だ。西口で6月に竣工したユーズビルで2階事務所に入居者が見つからない。

茨木駅前ビルでも不動産仲介業者や買取専門店、歯科医院が退去した。りそな銀行茨木西支店の入る田畑ビル3階事務所もテナントがみつからないままだ。

東口でもサンプラザ茨木駅前ビルでビデオレンタルの「TSUTAYA」が閉店するなどテナントの流出が続く。東西通りに面した「三府鮨」「八剣伝」などもマンション開発のために閉店した。

JR茨木駅エリアの商業はイオン一強になりつつある。

万博アクセスの地位失いつつある茨木駅

JR茨木駅とエキスポシティを結ぶバス路線で、3月から平日の運行が打ち切られた。昨年11月に近鉄バスが平日の運行から撤退していたが、阪急バスも追随した形だ。

エキスポシティや万博記念公園のアクセスとして、輸送能力、定時性ともに優るモノレールが支持されている。

吹田スタジアムへのアクセスもバス便がパンクすることが嫌気され、徒歩で千里丘駅を利用するサポーターが多いという。

JR茨木駅の乗降客数がさらに低迷することになりそうだ。

茨木駅前ビルのカラオケ店裁判が結審へ

カラオケ店「オルセーカラオケ」の看板設置を巡り、茨木駅前ビル管理組合が区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」を提訴した裁判が結審したようだ。

来年1月に判決が出るという情報がある。

発生から半年の大阪北部地震、茨木市の経済に爪痕


18日午前中、茨木市上空を数機のヘリコプターが飛び交った。報道各社がチャーターしたものだ。

大阪北部地震発生から半年。発生当時に懸念された大きな余震はなかったが、地震はいまなお茨木市の経済に大きな爪痕を残している。

修理に着手できて工事が完了した建物がある一方で、被害が大きいにもかかわらず解体も修理もできない建物が残る。外壁が広範囲で崩れたり瓦が大きく落ちた建物が放置されている。

その多くはテラスハウス(連棟住宅)や賃貸アパートだ。大家は取り壊したいものの、借主が立ち退きできないとみられる。

茨木市は家を失った借主には公営住宅のあっせんも行っているが、借主が高齢で次の住まいを見つけられなかったり、大家が補償金を捻出できないケースもあるようだ。

また屋根屋(屋根の修繕業者)が不足しており、屋根にブルーシートをかけたままの民家も多い。9月の台風21号で被害が拡大し、不足に拍車がかかった。多くの屋根屋は来年春ごろまでは「手いっぱい」(修繕業者)の状況だ。

修理を断念して老朽化した建物を取り壊す動きが目立つ。解体や建替えを機に営業継続を断念して廃業する店舗や事業所も相次ぐ。多くはハウスメーカーのアパートや駐車場に姿を変えそうだ。

更地で売り出される物件もあり、長期的に茨木市の地価や賃料の下落を招く懸念も残る。


大阪北部地震で外壁が大きく崩落した阪急茨木市駅東口の舟木ビルや、一部の瓦が崩落したJR茨木駅東側のジャンボカラオケ(ジャンカラ)JR茨木店は早々に修繕を終えた。また多くのマンションなどでもすでに修繕を終えている。

その一方でまだ着工できていない建物も残る。JR茨木駅西口の茨木駅前ビルでは、外壁のタイルが剝がれたままだ。さらに崩落の危険性があるため、同ビルにつながる歩道橋も一部が通行止めになっている。

阪急茨木市駅北側の竹橋町でも中華料理の「雁飯店」などはいち早く修理に入ったが、付近では外壁が剥落したままの飲食店がみられる。

阪急茨木市駅東側の東西通りに沿った地域では、外壁や屋根瓦が大きく崩れたアパートやテラスハウスが残る。

稲葉町では応急危険度判定で「危険」とされたテラスハウスやアパートに住民が住み続けている。安威川に沿った庄、橋の内、末広町などでもこうした建物が残っている。

また市内の全域で屋根にブルーシートがかかった民家も残る。台風の被害もあるとみられ、阪急茨木市駅付近だけではなく、JR茨木駅西側の穂積地区や春日地区でも屋根の被害は広がる。

とくに台風による被害は、9月時点ですでに屋根屋が不足しており、修理は6月ごろまでかかると見られる。

いっぽういち早く解体に着手する物件もある。エキスポロード沿いの西駅前町、大手町、別院町、新庄町などの古民家はすでに解体された。

大手町の旧茨木川沿いの元たばこ店や、別院町の「まつむら印刷」は戦前の建築とみられる。大手町の元料理教室も洋風の意匠を取り入れた伝統的な木造建築で、貴重な建築遺産が失われた。

西駅前町の「茨木グランドハイツ」西隣の古民家もまもなく解体され、ハウスメーカーの集合住宅に建て替えられる。

古い建物が解体されることで、廃業に追い込まれる店舗も増えている。経営者の高齢化も理由だが、建物の安全性が確保できないことが大きな理由だ。

別院町では老舗うなぎ店、大池では中華料理店やバレエ教室が廃業した。阪急茨木市駅東側の双葉町でもバーなど飲食店が営業していた雑居ビルが解体され、更地で売り出されている。

バレエ教室の跡はハウスメーカーの賃貸アパートが建設されるとみられる。周辺でも解体されたアパートが駐車場に姿を変えた。元町の銀座中央商店街やJR茨木駅北側の春日商店街では、空き店舗が解体され、戸建て住宅が建設されている。

店舗や事業所が減り、今後売り物件やアパート・駐車場の供給が増えることで、長期的には税収、地価や賃料の押し下げ圧力になる可能性もあり、茨木市の景気や財政に暗い影を落としそうだ。