エキスポシティ開業で道路渋滞増えず


19日に吹田市のエキスポランド跡地にEXPOCITY(エキスポシティ)が開業したが、懸念されていた茨木市内の道路渋滞は増えていないようだ。

事前に来場客をモノレールやバスなどの公共交通へ誘導する施策が行われたほか、渋滞を嫌気した吹田・茨木市内の周辺住民が自転車やバイクを利用したとみられる。駐輪場やバイク駐車場利用料金が無料であることも理由と見られる。

公共交通に誘導するため、大阪市交通局・北大阪急行電鉄・阪急電鉄・京阪電気鉄道は「EXPOCITYグランドオープン記念1dayチケット」を発売した。

各社局の一部区間を除く全線とモノレール連絡駅経由でモノレール万博記念公園駅の間を往復できるチケットで、さらにエキスポシティの500円お買物券が引き換えられるというもの。

またエキスポシティでは無料の駐輪場が不足し、駐車場に臨時駐輪場を整備するなど自転車利用が事前の予想を上回っているようだ。

バスの利用も順調だ。プレオープンまでは1便に数人ほどだった乗客も、20-30人ほどに増えつつある。JR茨木駅西口バスターミナルのエキスポシティ便乗り場では23日まで、バス会社係員を案内のために配置した。

22日には万博公園球技場でのガンバ大阪の試合と重なったため、バス乗り場は混雑した。試合の帰り時間帯はJR茨木駅切符売場ではコンコース外まで行列ができた。東口のチケットショップでも10人ほどが並んだ。
JR茨木駅コンコース外に行列
JR茨木駅東口チケットショップにも行列

しかし今後も渋滞は増えないとは限らない。12月に入ると年末商戦で商業施設には書き入れ時だ。エキスポシティもイオンモール茨木も客が増える。

家族連れが多く、大きな買い物で荷物も多くなると自動車の利用が増える。気温が下がると自転車やバイクから自動車へシフトすることもありうる。

12月から1月のクリアランス時期までは渋滞が増える可能性がある。例年も年末年始やお盆、大型連休は市内中心部に渋滞が広がる。こんどの年末年始も1箇所でもボトルネックができると一気に市内交通は一気にパンクするだろう。

「EXPOCITYグランドオープン記念1dayチケット」を発売します(大阪高速鉄道株式会社)

JR茨木駅西口BTの新乗り場、27日供用開始(詳報)


JR茨木西口バスターミナル乗り場地図交換
近鉄バス・阪急バス・京阪バスはJR茨木駅西口ののりばを11月27日始発便から変更すると発表した。バリアフリー化したバスターミナルは27日に供用を開始する。

近鉄バスの発表によるとタクシーバース北側の新5番・6番乗り場を新たに利用する。現行の茨木駅前ビル東側の1番乗り場(花園東和苑・南摂津駅路線・夜行高速バス)には変更はない。

阪急バスと共同運行するEXPOCITY(エキスポシティ)路線が発車する現4番乗り場も変更しないが、新たに茨木弁天前路線の乗り場も設置されることになった。

また阪急バスによるとタクシーバース北側の新7番乗り場と駅レンタカー向かいのタクシー降車場・一般車停車スペース跡の新8-10番乗り場をを新たに利用する。現5番乗り場は新たに2番乗り場に改められる。

京阪バスは現在の3番乗り場が、茨木駅前ビル南側のエレベータ付近に移動する。乗り場番号は変わらない。

【19日追加】
19日に茨木市役所もバス乗り場の変更を発表した。

バリアフリー化を断念した4番乗り場からのエキスポシティ便について、階段を利用できない客に代替ルートを案内している。

6番乗り場からの近鉄バス阪大病院・美穂ヶ丘便に乗り、日本庭園前停留所で降車するルートだ。同停留所からエキスポシティまでは500mほどの距離だという。

茨木市役所
JR茨木駅西口駅前広場のバス乗り場変更のお知らせ

近鉄バス
近鉄バス株式会社「【平成27年11月27日~】JR茨木駅(西口)のりば変更のお知らせ」
変更後の乗り場案内図

阪急バス
JR茨木停留所 のりば変更について
主要ターミナルのりば一覧(JR茨木)

京阪バス
平成27年11月27日(金) 「JR茨木(西口)」のりばの変更について

JR茨木駅西口BTの新乗り場、27日供用開始


近鉄バスはJR茨木駅西口ののりばを11月27日始発便から変更すると発表した。阪急バスはまだ発表していないが同社も変更すると見られ、バリアフリー化したバスターミナルは27日に供用を開始する。

近鉄バスの発表によるとタクシーバース北側の新5番・6番乗り場を新たに利用する。現行の茨木駅前ビル東側の1番乗り場(花園東和苑・南摂津駅路線・夜行高速バス)には変更はない。

阪急バスと共同運行するEXPOCITY(エキスポシティ)路線が発車する現4番乗り場も変更しないが、新たに茨木弁天前路線の乗り場も設置されることになった。

近鉄バス株式会社「【平成27年11月27日~】JR茨木駅(西口)のりば変更のお知らせ」
変更後の乗り場案内図

JR茨木駅西口BTのバス乗り場の形状(新型バスベイ)


茨木市は2015年のJR茨木駅東口駅前広場再整備から、のこぎりの刃状のギザギザにした(歩道に三角形の切り込みをいれた)バス停を設置している。11月末までバリアフリー化工事中のJR茨木駅西口バスターミナルでも、新設するバス乗り場を同様の形状にする。

タクシーバース北側新バス乗り場(JR茨木駅西口)
交通関係の専門用語で「新型バスベイ」といわれる形状で、近年では東京駅の八重洲バスターミナルなど全国で導入が進んでいる。これは国土交通省が「道路の移動円滑化整備ガイドライン」で新たなバス停の形状として紹介しているためだ。

ガイドラインではバス停の形状を大きく3つに分類している。(1)ストレート型、(2)バスベイ型、(3)テラス型だ。

ストレート型は道路の脇にバス停を設けるもので、ポストや上屋を設置するだけだ。バスが停車していると車線をふさぐため、後続車は乗降を待つか追い越すことになる。道路が狭く車線が片側1車線の場合は追い越すことができず、道路渋滞の原因となる。茨木市内では近鉄バスの花園東和園路線のJR総持寺新駅周辺、同バス水尾循環路線や京阪バスの茨木鮎川線などで道路渋滞を招いている。

歩道に充分な幅が確保できる場合はバスベイ型が採用される。歩道に台形の切込みを入れバス停を設置する。バスは車線から左に寄って切り込みに停車するため、バスが停車中でも車線は通行が可能になる。茨木市内でもさくら通り(田中町バス停、税務署前バス停など)などに設置されている。

バスベイ型にも欠点はある。周囲の環境の制約でバスベイの切り込みの幅が狭いと、正着するための幅寄せが難しくなる。正着とは歩道にぴったりと寄せてバスを停めて、車いすなどでも乗りやすくすることだ。

横浜国立大学大学院の論文でも、運行が遅れていると幅寄せの時間を省くためにバス運転士が正着を怠る傾向にあると指摘している。

しかし高齢化に対応するため国土交通省はガイドラインでバリアフリー化を推奨している。(3)のテラス型は歩道から道路にバス停を突き出すもので、正着しやすくするものだ。しかし車道を狭めてしまうことになり、バスが停車していなくてもボトルネックになるおそれがある。

そこでガイドラインでは新型バスベイが推奨されている。歩道に三角形の切り込みをつけることでバスを左斜め前方に向けて停車させて車線から離脱する。そして発車時には、大きく右へ出て車線に復帰する。

バスベイの切り込みの幅が狭くても設置できることから、JR茨木駅東西のバス停のように狭い場所に、通過用の車線を確保しながらより多くのバス停を設置することができる。

ただし新型バスベイにも欠点はある。右後方が見えにくくなるために、発車時に車線に復帰する際に後続車との接触事故が発生する可能性が指摘されている。また右への切り返し角度が急で運転士の負担が大きくなるともされている。

JR茨木駅西口もスペースに限りがあるため、リスクはあるものの新型バスベイが現実的な選択肢となりそうだ。

参考文献
道路の移動円滑化整備ガイドライン4章
新形状のバスベイ研究

JR茨木駅周辺で商業店舗物件の動き活発化


JR茨木駅周辺で店舗物件の動きが活発化している。茨木駅前だけではなく茨木駅から徒歩10分圏にも店舗新設の動きが見られる。

既報のとおり茨木駅前ビルのりそな銀行跡地にカラオケボックスが進出する見通し。カラオケボックスでは飲食の提供もあることから地下飲食店の大半が反対しているものの、入店は認められたもよう。

登記簿を確認できていないが、10月末には同ビル地下のアサヒビールのビアホール跡地が売却されたという情報がある。2011年の閉店後4年にわたって買い手がつかず空き店舗となっていたが、飲食店が開業するものと見られる。

茨木駅前ビル北側の春日1丁目マンション(物件名不明)もテナント募集が順調に進む。竣工後に周辺から移転したコンビニエンスストアや眼鏡店のほか、1月末には薬局などが開業する。

眼鏡店が移転前に入っていた長澤ビルの物件もカレー店がすでに開業している。茨木駅周辺の店舗物件の見通しは強含みだ。

さらに都市計画道路茨木鮎川線(東西通り)や都市計画道路西中条奈良線の岩倉公園以北、都市計画道路茨木松ヶ本線周辺でも新店開業が相次ぐ。

今年春以降、茨木鮎川線では学習塾や複数の美容院が開業した。西中条奈良線ではコンビニエンスストアが開業したほか、複数の飲食店が改装している。

茨木松ヶ本線では小川町交差点付近のガソリンスタンド跡地にビルが新築され、6月には事務用品卸の事務所が、10月には理髪店が開業した。今月末には小川町交差点付近に市南部の真砂の洋菓子店「ヒデトワ」が新店を設ける。

茨木駅前ではEXPOCITY(エキスポシティ)開業を、駅周辺では茨木松ヶ本線アンダーパスの開通や立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)の開学、大和ハウス工業が西中条町の東洋ゴム工業の研究所跡地に建設中の大規模マンションをあてこんだものだものとみられる。

JR茨木駅西口バスターミナルはバリアフリー化工事中だが、バス降り場は茨木駅前ビル南側で従来と変わらない。エキスポシティからのバスの降り場も同ビル南側であるため、同ビルの店舗物件が注目されているようだ。