茨木市議選 きょう投開票


15日に告示された茨木市議会議員選挙は一週間の選挙戦を終え、投票日を迎えた。投票は午前7時から午後8時まで62の投票所で行われる。即日開票され、夜半過ぎには大勢が判明する見込みだ。

定数28に43人が立候補した今回の市議選の焦点は、日本維新の会が勢力を維持できるかだ。昨年3月に発覚した木本保平前市長の親族による多額の市税滞納は、木本氏が市長として差押えを保留するように徴税部門に働きかけた疑惑に発展した。

疑惑解明のために百条委員会が設置されたが、公務員の守秘義務に抵触するため秘密会とされた。秘密会であることを理由に木本氏が証言拒否したため真相は明らかにならかった。

地方自治法の規定で木本氏は証言拒否を刑事告発されたが、この議案には日本維新の会の全市議と当時無所属だった岩本守市議が反対した。

維新会派と険悪な自民党や共産党をはじめ他の会派は木本氏を巡る問題を争点化しており、維新会派は厳しい選挙戦を強いられている。

日本維新の会茨木市支部長の足立康史衆院議員は、滞納は長年放置されてきたもので、木本氏はその責任を押し付けられたと主張している。

またその放置を隠蔽するために急遽差押えが決まったが、それを知った木本氏が親族に納付を催促するために「待ってほしい」と言ったとしている。さらにそもそも個人情報である市税滞納が差出人不明の告発文書で明らかになった経緯も問題視している。維新の会は新たに木本保平氏のおいを擁立するなど、木本前市長の問題については一歩もひかない構えだ。

いっぽう昨年4月の補選で返り咲いた無所属の岩本守市議を今回の選挙で公認したことも自民党府議から追及されている。過去に岩本市議が共産党から立候補してしていたが除名されていたためだ。共産党は除名の理由を明らかにしていない。

補選では岩本市議を足立議員がニセの維新だと攻撃していたことや、激しく対立する共産党の市議を公認した経緯を明らかにするように自民党府議は求めている。

衆議院の解散も視野に入る中で小選挙区の組織固めの要となる市議団を拡大するため、原田憲治衆院議員の率いる自民と足立康史衆院議員の率いる維新はどちらも議席上積みを図って全面対決の姿勢だ。

守勢にまわる維新会派だが、足立議員の地元である茨木市では負けられない事情がある。公示日の15日には吉村洋文大阪市長、17日には党幹事長の今井豊大阪府議会議長、19日には党代表の松井一郎大阪府知事と相次いで党幹部を応援に投入している。

公明、共産、民進、ほか議席を持つ諸派も候補を絞り手堅い選挙戦を展開している。昨年の東京都知事選にも立候補した「NHKから国民を守る党」代表の立花孝志氏や幸福実現党の川崎千恵子氏、無所属の候補なども懸命の訴えを続けており、混戦模様となっている。

茨木市議会の勢力は大きく変わる可能性もあり、無所属を標榜し多くの会派とも関係が良好な福岡洋一市長も議会の構成しだいでは今後難しい舵取りを求められる場面もありそうだ。

共産党や市民フォーラムなど開発に消極的な勢力が拡大した場合は、JR茨木駅西口や阪急茨木市駅西口はじめ、市内の開発案件の将来は不透明になる恐れもある。

2017年茨木市議選 候補者

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