市民会館の建替え争点化で噛み合わぬ政策論争 茨木市長選


5日に告示された茨木市長選挙は、12日に投開票が実施される。6日には大阪府を含む7都府県に新型インフルエンザ等対策特措法にもとづく緊急事態宣言が出され、異例の選挙戦に突入した。

現職で無所属の福岡洋一氏(44)、新人で大阪維新の会公認の寺元博昭氏(58)の両陣営や有権者からは、新型コロナ肺炎の感染拡大が選挙に影響することを懸念する声もあったが、総務省は公職選挙法に定めれている期日での選挙を実施するよう求めた。

両陣営ともに集会や街頭演説も手控えムードの中、過去にない量のチラシを発行し新聞折込みやポスティングを実施した。

当初は双方とも政策を訴えていたが、大阪維新の会が福岡市政で進む市民会館の建替え計画について、近隣市の事業に比べて費用が高額、選定過程が不透明などとするネガティブキャンペーンを展開した。

福岡陣営も急きょ発行したチラシで反論するなど、市民会館の建替え問題が主要争点化した。他の政策については論争が深まらないままに投票日を迎える。

維新は内閣府地方創生推進事務局参事官としてまちづくりに関わった寺元博昭氏を擁立したにもかかわらず、自らその優位性を封じることになった形だ。

寺元氏の出馬で、福岡陣営も阪急茨木市駅とJR茨木駅の西口再開発も主要な争点に位置付けるとみられたが、市民会館建替え問題が争点化したことで、当初から掲げていた中学校の全員給食の実施、救急病院の誘致、子育てなどに重点をおいて訴えを展開している。

寺元陣営も、福岡市政は素人仕事でスピード感に欠けるとして、プロが期限を切って政策を実行すると訴えていたが、その政策を深堀りして訴えることができたとは言い難い状況だ。

たとえば「IBRAKI御堂筋」創造事業は、木本市長時代から浮上していた中央通りと東西通りのループを一方通行化する政策を深化させたものだが、そのネーミングの意味が有権者に伝わらず空回りしてしまった。

福岡陣営のキャンペーンも政策論争とはほど遠く迫力不足だ。福岡氏は茨木生まれ・茨木育ち、自身の子供も含めて茨木育ちだとして地元密着を訴えた。千葉県に本籍があり、千葉に持ち家もある寺元氏が落下傘候補だというイメージを強調する狙いだ。

官僚出身だけに寺元陣営は落下傘批判を予想していたとみられ、出馬表明から一貫して高校以前の経歴を隠してきた。集会などでは、祖父が大阪出身であることや息子が大阪市立大の医学部に在学していることなどを訴えて地元密着イメージを打ち出していたが、福岡陣営のキャンペーンで打ち消された格好だ。


地元密着を重視する大阪の有権者を意識したためか、大阪維新の会は選挙戦最終日の11日に吉村洋文大阪府知事を前面に打ち出したチラシを新聞折込みなどで配布した。

「大阪維新の会 代表代行 吉村洋文より 緊急のお願い」と題したチラシでは、吉村府知事が緊急事態宣言に対する市民の協力を要請すると同時に、同会代表の松井一郎大阪市長が「茨木市長選挙では、茨木再生を託せる『大阪維新の会の候補者』へご投票をお願いいたします!」と呼びかけている。なりふり構わない「寺元隠し」で維新か非維新の選択を迫ることで茨木市長選での支持を訴えている。

さらにこのチラシでは、福岡陣営が福岡氏の実績として宣伝している茨木市の新型コロナ肺炎対策を批判しているほか、市民会館建替え問題に対する福岡陣営の反論に再反論している。

さらには、高額な建替え費用を、小中学校の給食費無償化、コミュニティバスの導入、介護・福祉の充実に使うとして、福岡氏の政策も丸のみする姿勢を見せている。


日本維新の会幹事長の馬場伸幸衆議院議員はツイッターで寺元氏が「猛追し大接戦」とするが、緊急事態宣言と悪天候で投票率が下がる可能性が高く、組織票の弱い寺元陣営は危機感をあらわにした形だ。

【速報】イズミヤ茨木店が閉店


JR茨木駅西口のイズミヤ茨木店が閉店することがわかった。

茨木市長選に維新が独自候補擁立へ


日本維新の会茨木市支部は2月1日に発行したチラシ「維新プレス」で4月の茨木市長選挙に国土交通省出身の寺元博昭氏(58)を擁立すると発表した。

2020年2月茨木維新プレス

現職の福岡洋一市長も昨年末に出馬を表明しており、開発に積極的な保守系候補が分裂することになる。

福岡市長と寺元候補の勢力が拮抗する状況で共産党や新社会党など開発に批判的な革新系勢力が候補を統一できれば、革新系候補が当選する可能性も見えてくる。

この場合、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発に向けた動きが止まる恐れもある。

来年度に阪急茨木市駅西口再開発の都市計画決定へ


茨木市の福岡洋一市長が阪急茨木市駅西口の再開発について、令和2(2020)年度の都市計画決定を目指していることを明らかにしたことがわかった。昨年12月に自民党茨木市支部による予算要望の申し入れと同時に行われた意見交換で発言したという。

この意見交換では、阪急茨木市駅東口の双葉町に民間病院を誘致する検討をはじめたことも表明しており、医療の充実と都市再開発の推進が4月の茨木市長選挙で再選を目指す福岡市長の公約の目玉のひとつになりそうだ。


自民党茨木市支部が1月上旬に発行したチラシ「自由民主 茨木」によると、自民党茨木市支部が2019年12月に福岡市長に予算要望と意見交換を行ったという。その一部として、医療救急体制の強化と阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の都市再開発について意見交換した内容がチラシに掲載された。

医療救急体制について福岡市長は、大阪府済生会茨木病院の集中治療室(ICU)へ補助を行い救急受入体制が強化されたことや、双葉町の府営住宅跡地にある市営駐輪場・駐車場に民間病院を誘致することを検討していると発言したという。

また、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の都市再開発について、実現するために国(国土交通省)から井上茂治副市長を迎えたこと、阪急茨木市駅西口の再開発は令和2年度の都市計画決定を目指すことを明らかにした。

都市計画決定は、都市計画法に定める手続きで大阪府との事前協議や都市計画審議会を経て都市計画に大阪府知事が認可し、告示するものだ。これにより対象地域では再開発にむけて新規の建築などが制限される。

2020年1月自由民主茨木市長選・市議選W選挙福岡洋一市長意見交換

2020年1月自由民主茨木市長選・市議選W選挙福岡洋一市長意見交換

2019年JR茨木駅西口街づくり10大ニュース


本日で2019年も終わる。JR茨木駅西口街づくりにかかわる10大ニュースを振り返る。

まちづくり協議会が大成建設を計画作成パートナーを選定

JR茨木駅西口駅前周辺地区まちづくり協議会は、JR茨木駅西口駅前周辺地区の計画作成パートナーを大成建設(東京都新宿区・村田誉之社長)に選定した。

当会が直接確認した情報ではないが、野村不動産(東京都渋谷区・宮嶋誠一社長)と東急不動産(東京都渋谷区・大隈郁仁社長)を含む数社から選定されたようだ。

茨木市市街地新生課は、大成建設に計画作成を依頼する期間を来年3月までとしており、既にまちづくり協議会では大成建設が詳細な計画案を提案しているとみられる。

今後最終案を取りまとめ、来年度からは合意形成や都市計画決定に向けた動きが進むものとみられる。

茨木市が阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発加速へ

阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発を担う茨木市の市街地新生課の若手職員が4月1日から国土交通省へ出向したという情報がある。

4月16日には、建設畑のプロパー出身の大塚康央副市長が退職し、後任に国土交通省出身の井上茂治氏が副市長に就任した。国土交通省入省後、日本下水道事業団や国土技術政策総合研究所などを経て大臣官房付となっていた。

都市計画決定には国土交通大臣か府知事の認可が必要で、補助金なども国土交通省から交付されるため、人事交流を進める狙いがありそうだ。

2020年3月ダイヤ改正でJR茨木駅の新快速停車は見送られる

12月13日にJR各社は2020年3月のダイヤ改正の概要を発表した。JR西日本も京阪神地区を含むダイヤ改正の概要を発表したが、JR茨木駅の新快速停車は見送られた。

JR京都線では岸辺駅への快速停車も取りざたされているが見送られた。当面JR京都線の運行状況に変化はなさそうで、JR茨木駅の新快速停車の実現にはまだまだ時間がかかりそうだ。

JR西日本は、JR茨木駅西口の再開発では協定広場のJRが所有する部分に駅ビルの建設を計画している。またJR京都線では高槻駅と島本駅の中間に萩之庄駅(仮称)を設置することも検討されており、これらの時点まではJR茨木駅への新快速停車は期待薄だ。

JR茨木駅東口周辺でマンション開発が進む

JR茨木駅東口周辺ではマンション開発が進む。9月には生和コーポレーション(大阪市福島区)が地主と開発した賃貸マンション「中条プレイス」が竣工した。

阪急オアシス(旧ニッショーストア)のビル跡地では阪急不動産(大阪市北区)が分譲マンション「ジオ茨木西中条」(47戸・店舗1戸)を建設している。

パチンコ店の跡地ではプレサンスコーポレーション(大阪市中央区)が建設する分譲マンション「プレサンス グラン 茨木駅前」(78戸)の基礎工事が始まった。

「ジオ茨木西中条」も「プレサンス グラン 茨木駅前」もJR茨木駅から徒歩1分を売りにしており、西口の再開発で計画されている住宅マンションの優位性が相対的に下がる可能性もありそうだ。

震災と台風契機に修繕や建て替えや進む

昨年の大阪北部地震と台風21号で発生した建物被害の修理が進んでいる。西駅前町の茨木グランドハイツなどJR茨木駅付近のマンションでは大規模改修が行われた。茨木駅前ビルでも外壁の補修が完了した。

老朽化の激しい一戸建て住宅は、建て替えてアパートなどに建て替える動きがみられる。西駅前町では大和ハウス工業が、駅前1丁目東建コーポレーションが、民家がアパートに建て替えている。

大阪府知事・大阪市長のダブル選挙と大阪府議選で維新が地滑り的勝利

4月8日に行われた大阪府知事・大阪市長のダブル選挙と大阪府議選で大阪維新の会が地滑り的勝利を収めた。大阪府議選では茨木市選挙区で松本利明府議がトップ当選した。

来年の茨木市長選(4月5日告示、12日投開票)に影響が出る可能性もある。既に18日に現職の福岡洋一市長(44)が無所属で立候補する意思を表明したが、維新が独自候補を擁立する可能性もありそうだ。

不祥事で落選した維新出身の前市長木本保平氏が不起訴になったことや、福岡市長を擁立したとされる自民党の占部走馬府議と、維新の足立康史衆院議員の対立が裁判沙汰になっており、統一候補を支えることが難しくなる可能性もある。

開発に前向きな勢力が分裂し開発に否定的な市長が当選した場合、再開発の行方が危うくなる恐れもある。

万博公園にアリーナ建設へ

大阪府は9月17日、1万5千人規模のアリーナを整備する計画を公表した。用地を貸し付け、民間事業者が整備して運営する民設民営で開発する計画だ。

2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)までに開業する予定だ。ららぽーとエキスポシティに隣接する予定地には現在ホテルや駐車場などがあるが、閉鎖されることが決まっている。

現在大阪で最大規模のアリーナは大阪城ホールで、収容人数は9千人。これを大きく超える規模で、集客が期待される。

JR茨木駅の乗降客が増えれば、JR茨木駅への新快速停車も期待できるほか、西口再開発に弾みがつきそうだ。

JR茨木駅エリアで商業の不振続く

JR茨木駅周辺で商業の不振が続く。りそな銀行が入居する田畑ビルの3階のテナントが決まらない状態が続く。エキナカでも日本旅行の店舗が12月24日に営業を終了した。

茨木駅前ビルではテナントの入れ替わりが続いているようだ。管理費などを払えない店舗も多いようで、同ビルのジャズバー「茨木グリル」は滞納で管理組合から提訴されたという情報がある。

茨木市がJR・阪急をつなぐ試み

茨木市は市民会館の跡地整備を進めており、既に建物の解体を終えた。茨木市は、中央公園南グランドを含めて再整備する方針だ。市民会館や中央公園の再整備で人が集まるエリアに育てあげ、商圏として分断されているJR茨木駅前と阪急茨木市駅前を一体化したい考えだ。

さらには高橋交差点から南北に延びる川端通り・さくら通りの遊歩道も「ブックトラベル」や「イルミフェスタ」などのイベントによるにぎわいづくりで人が集まることを模索している。ハードの整備よりもにぎわいづくりなどソフトの整備を進める動きが続く。

茨木駅前ビルのカラオケ店裁判で組合側が勝訴

カラオケ店「オルセーカラオケ」の看板設置を巡り、茨木駅前ビル管理組合が区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」を提訴した裁判は、1月に判決が言い渡された。

原告の茨木駅前ビルが勝訴し、区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」は、共用部への看板の設置をやめて、滞納していた管理費や修繕積立金、共益費などを全額納付したという。

しかし、管理組合の役員には復帰していないようで、当面は冷戦が続きそうだ。

2018年JR茨木駅西口街づくり10大ニュース


2018年、市制施行70周年の茨木市は度重なる災害に襲われた。防災・減災の取り組みが課題になりそうだ。

その他にもJR総持寺駅やJR茨木駅の商業施設開業など、JR茨木駅駅勢圏にも影響を及ぼすできごとがあった。

10年後の市制施行80周年には、2018年が大きな転機として記憶される年になるかもしれない。2018年のJR茨木駅西口街づくり10大ニュースをまとめた。

大阪北部地震で市内全域に被害

6月18日午前8時前、大阪府北部を震源とするM6.1の地震が発生し、茨木市でも震度6弱の揺れを記録した。

茨木市内全域で建物の瓦屋根や外壁に被害が出た。家具の転倒も相次ぎ、茨木市内でも1人が亡くなった。ガスが数日間供給停止されたほかは、インフラへの影響は早期に収束した。

JRや阪急が長時間停止したことで、駅周辺の滞留者の避難誘導が課題として浮上した。また、耐震基準を満たさない建物の被害が目立ち、再開発を含めた更新が急がれる。

今回の教訓を、南海トラフなどさらに大きな地震への備えに活用できるか注目されている。特に発災直後の初動期は、市役所もリソースが十分でないことが明らかになった。

さらに大きな地震ではさらにリソースが不足するだろう。ある市職員は「南海トラフ地震なら、市役所も身動きが取れなくなるかもしれない」と漏らす。防災食の備蓄や防災グッズの準備など防災・減災に市民の自助努力も求められる。

台風21号の被害広がる

9月4日、大型で非常に強い勢力で近畿地方を台風が縦断。茨木市内でも建物や樹木、信号機などに強風による被害があった。

阪急茨木市駅西口の「ソシオいばらき」では、歯科医院の外壁ガラスが大きく破損した。

地震で被害の出た瓦屋根にさらなるダメージが加わったうえ、地震には強い軽量瓦やスレート瓦、鋼板などの屋根材にも被害が拡大し、地震の復旧をさらに遅らせている。

今後「スーパー台風」の増加も予想されており、災害に強いまちづくりも焦点になりそうだ。

JR茨木駅商業施設が開業

4月1日、JR茨木駅に商業施設が開業した。コンビニ、ドラッグストアや飲食などの店舗がそろう。昼間は飲食店に行列ができるなど、商況は好調だ。

他方で茨木駅前ビル地下の居酒屋が長期間休業するなど、飲食店の競争が激化しているようだ。

また、福岡洋一茨木市長は4月1日の開業記念式典のあいさつで、JR西日本に対して新快速停車の実現と西口の再開発に協力を求めた。

茨木松ケ本線アンダーパス開通

3月25日、都市計画道路茨木松ケ本線のJR京都線アンダーパスが開通した。

週末を中心に常態化する府道大阪高槻京都線(産業道路)や府道中央環状線、府道枚方茨木線(中央通り)などの渋滞解消が期待された。

新庄町交差点、別院町南交差点や舟木町交差点で渋滞が増加しており、JR茨木駅前や阪急茨木市駅付近の渋滞が緩和されている可能性がある。

しかし12月の週末を見る限り産業道路の渋滞は緩和されておらず、茨木市市内を通行する車両数が道路の容量を超えているようだ。

松下町のパナソニック工場跡地にヤマト運輸関西ゲートウェイやアマゾン茨木フルフィルメントセンターが開業したことで、さらに渋滞区間が広がっている。

JR総持寺駅が開業

3月18日、JR総持寺駅が開業した。1日あたりの乗降客は当初予想で2万人弱だが、JR茨木駅利用者が流出することになりそうだ。

近鉄バスは「花園東和苑」系統をJR総持寺駅経由で運行し、JR茨木駅への乗り入れを取りやめた。

松下町の物流施設も総持寺駅が最寄りになるほか、追手門学院が4月にJR総持寺駅徒歩圏の東芝大阪工場跡地に付属中・高と一部学部を移転する。

JR茨木駅の乗降客数が減少すれば、新快速停車はさらに遠のきそうだ。

まちづくり協議会が本格始動

昨夏に発足したJR茨木駅西口周辺地区まちづくり協議会が、4月以降本格始動したようだ。3月までは地権者向けに再開発の制度や手法についての勉強会が行われたという。

大手のデベロッパーやゼネコンから事業協力者を募り、計画のたたき台を作成してもらう試みが始まっているようだ。

茨木市や茨木駅前ビル管理組合の情報統制が厳しく、詳しい情報が入手できない状況だ。再開発の対象となる地区のうち、北東地区を先行開発するという情報も一部では流れている。

市民会館跡地整備でJR・阪急をつなぐ試み

茨木市は市民会館の跡地整備のプランを検証するため、市民会館前の広場に「IBALAB(イバラボ)」という芝生広場を設置した。

10月から12月中旬までイベント、マルシェやワークショップなどの社会実験を実施した。

茨木市は、中央公園南グランドを含めて再整備する方針だ。市民会館や中央公園の再整備で人が集まるエリアに育てあげ、商圏として分断されているJR茨木駅前と阪急茨木市駅前を一体化したい考えだ。

さらには高橋交差点から南北に延びる川端通り・さくら通りの遊歩道もイベントなどのにぎわいづくりで人が集まることを模索している。

ハードの整備よりもにぎわいづくりなどソフトの整備を進めるためのノウハウを社会実験で蓄積したとみられる。

JR茨木駅エリアの商業物件の需要低調

JR茨木駅周辺の商業物件の需要が低調だ。西口で6月に竣工したユーズビルで2階事務所に入居者が見つからない。

茨木駅前ビルでも不動産仲介業者や買取専門店、歯科医院が退去した。りそな銀行茨木西支店の入る田畑ビル3階事務所もテナントがみつからないままだ。

東口でもサンプラザ茨木駅前ビルでビデオレンタルの「TSUTAYA」が閉店するなどテナントの流出が続く。東西通りに面した「三府鮨」「八剣伝」などもマンション開発のために閉店した。

JR茨木駅エリアの商業はイオン一強になりつつある。

万博アクセスの地位失いつつある茨木駅

JR茨木駅とエキスポシティを結ぶバス路線で、3月から平日の運行が打ち切られた。昨年11月に近鉄バスが平日の運行から撤退していたが、阪急バスも追随した形だ。

エキスポシティや万博記念公園のアクセスとして、輸送能力、定時性ともに優るモノレールが支持されている。

吹田スタジアムへのアクセスもバス便がパンクすることが嫌気され、徒歩で千里丘駅を利用するサポーターが多いという。

JR茨木駅の乗降客数がさらに低迷することになりそうだ。

茨木駅前ビルのカラオケ店裁判が結審へ

カラオケ店「オルセーカラオケ」の看板設置を巡り、茨木駅前ビル管理組合が区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」を提訴した裁判が結審したようだ。

来年1月に判決が出るという情報がある。

発生から半年の大阪北部地震、茨木市の経済に爪痕


18日午前中、茨木市上空を数機のヘリコプターが飛び交った。報道各社がチャーターしたものだ。

大阪北部地震発生から半年。発生当時に懸念された大きな余震はなかったが、地震はいまなお茨木市の経済に大きな爪痕を残している。

修理に着手できて工事が完了した建物がある一方で、被害が大きいにもかかわらず解体も修理もできない建物が残る。外壁が広範囲で崩れたり瓦が大きく落ちた建物が放置されている。

その多くはテラスハウス(連棟住宅)や賃貸アパートだ。大家は取り壊したいものの、借主が立ち退きできないとみられる。

茨木市は家を失った借主には公営住宅のあっせんも行っているが、借主が高齢で次の住まいを見つけられなかったり、大家が補償金を捻出できないケースもあるようだ。

また屋根屋(屋根の修繕業者)が不足しており、屋根にブルーシートをかけたままの民家も多い。9月の台風21号で被害が拡大し、不足に拍車がかかった。多くの屋根屋は来年春ごろまでは「手いっぱい」(修繕業者)の状況だ。

修理を断念して老朽化した建物を取り壊す動きが目立つ。解体や建替えを機に営業継続を断念して廃業する店舗や事業所も相次ぐ。多くはハウスメーカーのアパートや駐車場に姿を変えそうだ。

更地で売り出される物件もあり、長期的に茨木市の地価や賃料の下落を招く懸念も残る。


大阪北部地震で外壁が大きく崩落した阪急茨木市駅東口の舟木ビルや、一部の瓦が崩落したJR茨木駅東側のジャンボカラオケ(ジャンカラ)JR茨木店は早々に修繕を終えた。また多くのマンションなどでもすでに修繕を終えている。

その一方でまだ着工できていない建物も残る。JR茨木駅西口の茨木駅前ビルでは、外壁のタイルが剝がれたままだ。さらに崩落の危険性があるため、同ビルにつながる歩道橋も一部が通行止めになっている。

阪急茨木市駅北側の竹橋町でも中華料理の「雁飯店」などはいち早く修理に入ったが、付近では外壁が剥落したままの飲食店がみられる。

阪急茨木市駅東側の東西通りに沿った地域では、外壁や屋根瓦が大きく崩れたアパートやテラスハウスが残る。

稲葉町では応急危険度判定で「危険」とされたテラスハウスやアパートに住民が住み続けている。安威川に沿った庄、橋の内、末広町などでもこうした建物が残っている。

また市内の全域で屋根にブルーシートがかかった民家も残る。台風の被害もあるとみられ、阪急茨木市駅付近だけではなく、JR茨木駅西側の穂積地区や春日地区でも屋根の被害は広がる。

とくに台風による被害は、9月時点ですでに屋根屋が不足しており、修理は6月ごろまでかかると見られる。

いっぽういち早く解体に着手する物件もある。エキスポロード沿いの西駅前町、大手町、別院町、新庄町などの古民家はすでに解体された。

大手町の旧茨木川沿いの元たばこ店や、別院町の「まつむら印刷」は戦前の建築とみられる。大手町の元料理教室も洋風の意匠を取り入れた伝統的な木造建築で、貴重な建築遺産が失われた。

西駅前町の「茨木グランドハイツ」西隣の古民家もまもなく解体され、ハウスメーカーの集合住宅に建て替えられる。

古い建物が解体されることで、廃業に追い込まれる店舗も増えている。経営者の高齢化も理由だが、建物の安全性が確保できないことが大きな理由だ。

別院町では老舗うなぎ店、大池では中華料理店やバレエ教室が廃業した。阪急茨木市駅東側の双葉町でもバーなど飲食店が営業していた雑居ビルが解体され、更地で売り出されている。

バレエ教室の跡はハウスメーカーの賃貸アパートが建設されるとみられる。周辺でも解体されたアパートが駐車場に姿を変えた。元町の銀座中央商店街やJR茨木駅北側の春日商店街では、空き店舗が解体され、戸建て住宅が建設されている。

店舗や事業所が減り、今後売り物件やアパート・駐車場の供給が増えることで、長期的には税収、地価や賃料の押し下げ圧力になる可能性もあり、茨木市の景気や財政に暗い影を落としそうだ。

市街地整備対策特別委員会(2018年7月12日)


市街地整備対策特別委員会

1.平成30年7月12日(木)市街地整備対策特別委員会を第二委員会室で開いた
1.出席委員次のとおり
 委 員 長 長谷川   浩
 副委員長 安孫子 浩 子
 委  員 畑 中   剛
 委  員 上 田 光 夫
 委  員 大 村 卓 司
 委  員 坂 口 康 博
1.欠席委員 な  し
1.説明のため出席した者次のとおり
 市  長 福 岡 洋 一
 副 市 長 河 井   豊
 副 市 長 大 塚 康 央
 都市整備部長 岸 田 茂 樹
 都市整備部次長兼都市政策課長 福 井 龍 也
 都市政策課参事 砂 金 隆 浩
 都市整備部副理事兼市街地新生課長 福 田 文 彦
 市街地新生課参事 馬 場 克 二
 都市整備部次長兼用地課長 大 神   平
1.出席事務局職員次のとおり
 事務局長 増 田   作
 事務局次長兼議事課長 野 村 昭 文
 議事課長代理兼議事係長 山 本 倫 子
 議事課主査 駒 井 寿 代
1.協議事項次のとおり
 平成29年度事業報告及び平成30年度事業計画について

    (午後1時00分 開会)
○長谷川委員長 ただいまから、市街地整備対策特別委員会を開会いたします。
 現在の出席委員は6人でありまして、会議は成立いたしております。
 なお、自由民主党・絆会派の会派構成人数の変更に伴いまして、6月28日付で福丸孝之委員から議長宛てに辞任願が提出され、同日付で議長において許可されておりますので、ご報告いたします。
 また、本日の委員会散会後、現地視察を行いますので、よろしくお願いいたします。
 委員会開会に当たり、市長から挨拶を受けます。
○福岡市長 皆さん、こんにちは。
 開会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 初めに、先ほどの議員総会の重複にはなりますが、6月18日に発生いたしました大阪府北部を震源とします地震、そしてまた、このたびの7月豪雨によりまして亡くなられた方に、お悔やみを申し上げますとともに、被災されました皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 本市におきましては、二度の災害が続いて発生するという未曾有の事態が起こり、大きな被害をもたらしております。本市災害対策本部では、市民の皆様が一日でも早く日常の生活が取り戻せるよう、職員一丸となって、そして、国や府、府内外の自治体、関係団体、ボランティアなど、多くの方々のお力をいただき、被災者支援、復旧活動に取り組んでおります。
 委員の皆様におかれましては、災害対応にご尽力、ご協力をいただいておりますことに、敬意と感謝を申し上げます。どうか引き続き、ご理解とお力添えのほど賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 さて、本日は、災害対応等何かとご多用のところ、委員の皆様には本委員会を開催いただきまして、まことにありがとうございます。
 本市におきましては、駅前周辺整備を初め、市街地におけるまちの魅力向上や活性化につながるプロジェクトを推進し、市内の都市機能の強化を図り、市民の皆様の利便性が一層向上するよう努めているところでございます。現在の目まぐるしく変化する社会経済情勢のもとでは、まちの将来をしっかりと見据え、まちづくりを計画的に進めていくことが重要でありまして、各種計画事業につきましては、今後も委員の皆様のご支援、そして、地域の方々のご理解とご協力のもと、各関係機関と連携を図りながら取り組んでまいりますので、引き続き、皆様のご指導、お力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。
 本日は、現在取り組んでおります平成29年度の事業報告、そして、平成30年度の事業計画につきまして、説明をさせていただきたく考えております。
 以上、よろしくお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。
○長谷川委員長 休憩いたします。
    (午後1時03分 休憩)
    (午後1時04分 再開)
○長谷川委員長 再開いたします。
 これより、協議に入らせていただきます。
 「平成29年度事業報告及び平成30年度事業計画について」、説明を求めます。
○福井都市政策課長 それでは、平成29年度事業報告及び平成30年度事業計画として、3つの計画と3つの事業につきまして、お手元の資料と同じものを前方のスクリーンにもお示ししながら説明してまいりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは初めに、中心市街地における各計画の役割と関係性につきまして、ご説明いたします。
 資料1をお開きください。
 中心市街地の魅力あるまちづくりの推進に当たっては、関係する計画、事業を一体的、総合的に捉え、取り組んでいかなければなりません。この大きな枠組みのもと、関係計画との関係を簡単に整理いたしました。
 まず、次なる茨木・グランドデザインは、本市の中心市街地におけるまちの将来像を示すもので、多様な主体がかかわり、共有、発展しながらつくりあげるまちづくりの考え方でございます。
 立地適正化計画は、市民の皆様と人口減少社会における都市の将来像を共有し、暮らしやすいまちの維持、充実を図るための計画で、本市全域を対象としております。
 住宅と生活に必要な都市機能を誘導する居住誘導区域を、市街化区域を基本に定めるとともに、中心市街地においては、中心市街地活性化基本計画の対象区域を基本に、都市機能誘導区域を定め、次なる茨木の魅力向上に資する都市機能の誘導を図る予定であります。中心市街地活性化基本計画は、5年間で実施する活性化事業を取りまとめた実行計画となります。
 グランドデザインの推進により生まれる多様な主体の参加や活動を、JR、阪急の両駅前の再整備を初めとする事業の実現につなげていくとともに、これらの事業を進めていく中で、多様な主体の参加や活動を育んでいきたいと考えております。
 以上で、中心市街地における各計画の役割と関係性についての説明を終わらせていただきます。
 次に、立地適正化計画につきまして、ご説明いたします。
 資料2-1をお開きください。
 茨木市立地適正化計画につきましては、平成28年度から検討作業に取りかかっているところで、都市計画審議会に立地適正化計画に関する常務委員会を設置して検討を進めているところでございます。
 本日は、ことし3月28日に開催いたしました平成29年度第3回常務委員会で議論した内容を踏まえまして、検討を進めている素案の概要と、今後の流れにつきまして、ご説明いたします。
 まず、計画策定の目的でございますが、人口減少社会を迎える中で、市民の皆様と将来像を共有し、今後のまちづくりを市民一人一人が考えるきっかけづくりになることと、暮らしやすいまちを形成する上での課題解決に向けた羅針盤となることを目的として策定するものでございます。
 本市は、かねてから計画的なまちづくりを進めてきたことにより、コンパクトな居住地域内に生活利便施設や公共交通網がおおむね存在し、基本的には、徒歩や自転車で日常生活が可能であることから、市民の皆様の大半の方は、おおむね暮らしやすいと感じている人が多いことが大きな強みであります。
 一方、本計画の計画期間である、おおむね20年先を考えますと、市街化調整区域、隣接地等の郊外部の一団の住宅地は、同世代が同時期に入居していることなどから、高齢化や低密度化が急激に進行することが予想され、生活利便施設の撤退や地域コミュニティの衰退など、現状の暮らしやすい居住環境を維持していくことが懸念されます。また、中心部におきましては、商店街の衰退などにより、にぎわい形成の低下や、主要施設が更新時期を迎えており、中心部にふさわしい都市機能の充実が求められていることを、2つ目の課題として考えております。
 これら強みや課題を踏まえ、立地適正化計画が目指す都市の将来像を、郊外部の居住環境の持続と魅力ある中心市街地の再生による、暮らし続けたい・暮らしてみたいまちとしております。この将来像を実現するためには、暮らしやすさのイメージを共有し、実現に向けた方針を定めることが重要であると考え、本市の特性などを踏まえ、暮らしやすさのイメージを、「歩いていける範囲に、生活に必要な機能などが揃っている」、「交通手段が選択でき、大阪や京都へのアクセスも容易にできる」、「市の中心部では、食事や文化的な行事など、日常のちょっとした贅沢が楽しめる」、「地域コミュニティがしっかりしていて、人と人のつながりが大切にされている」の4つにまとめております。
 続きまして、基本方針でございますが、基本方針の土台となる考え方として、生活利便施設などの現状の暮らしやすい環境の維持・充実を図ってまいることとしております。その上で、郊外部における居住環境の維持を図ることを基本方針の1つ目としており、郊外部における将来の人口減少、高齢化による暮らしやすさの低下への予防的対応などを図っていくものでございます。
 次に、基本方針の2つ目として、魅力ある中心市街地の再生を図るとし、中心市街地に「憩い」、「賑わい」、「交流」できる機能の導入や、文化、子育て支援の拠点機能導入などにより、本市の魅力や活力向上につなげていく考えであります。
 以上、本市は計画的なまちづくりを進めてきたことから、コンパクトな居住地域内に生活利便施設が整うなど、暮らしやすいまちとなっており、今後もその環境の維持、充実を図りつつ、将来的に暮らしやすさに問題が生じる懸念がある郊外部での対応と、本市全体の魅力や活力向上につなげていくために、中心部の再生を図ることを両輪として取り組むことを、本計画が目指す基本方針の考え方としております。
 次に、誘導区域及び誘導施設につきまして、ご説明いたします。
 居住誘導区域につきましては、その立地適正化計画に関する方針を踏まえ、市街化区域内のうち、災害の危険性のある区域や都市計画上、住宅の建築が制限されている区域などを除いて設定する考えで、図面の黄色いハッチングの区域を予定しております。
 次に、都市機能誘導区域と誘導施設についてでございますが、都市機能誘導区域は、中心市街地活性化基本計画の対象区域を基本として設定するとともに、子育て支援と文化・教育の複合施設を誘導施設として設定し、次なる茨木の魅力向上につなげていく考えです。図面の赤いハッチングの区域を都市機能誘導区域として設定する予定であります。
 資料2-2をお開きください。
 誘導施策についてでございますが、暮らしやすさの4つのイメージと基本方針及び暮らしやすさを維持する施策、課題を低減させる施策、予防的対応のための施策、市全体の魅力を向上させる施策といった、4つに分類した施策の考え方を踏まえ、居住誘導と都市機能誘導に係る施策を取りまとめております。
 居住誘導に係る施策といたしまして、生活利便施設の維持・充実、潤い、憩いの場となるみどり空間の活用・確保、安全・安心に移動できる交通環境の整備、現状の居住誘導区域の維持、地域コミュニティ力醸成の支援の5つの施策。都市機能誘導に係る施策といたしまして、中心市街地における交通結節点の機能強化、市民会館跡地エリア活用に伴う機能配置の最適化と複合化、中心市街地に更なる魅力を生み出す仕掛けづくり、多様な「声」を取り入れた中心市街地の賑わいづくりの4つの施策。これら9つの施策の取り組みを進め、立地適正化計画が目指す将来像の実現を図っていきたいと考えております。
 次に、計画の評価と進行管理についてでございます。
 まず、計画の評価、見直しにつきましては、法において概ね5年毎に施策の実施状況についての調査、分析及び評価を行うよう努めるとされております。また、都市計画マスタープランとの連動が必要であることから、都市計画マスタープランの見直しと連携しながら、両計画の適切な改定を図ってまいります。
 次に、評価指標についてですが、基本方針1に関する評価指標を、子育て、教育・文化、福祉、医療及び商業の各施設の人口カバー率とし、これを維持することで、暮らしやすいまちの維持を図っていきたいと考えるものでございます。
 また、基本方針に関する評価指標を、都市機能誘導区域における平日昼間(9時~17時)の歩行者通行量としております。これは、次なる茨木の魅力向上に資する都市機能の導入などにより、平日昼間の歩行者通行量を確保し、賑わいの創出や経済活性化につなげていきたいと考えるものでございます。
 最後に、立地適正化計画策定までの流れについて、ご説明いたします。
 7月下旬に、平成30年度第1回常務委員会を開催し、立地適正化計画素案を取りまとめ、その後、8月に市民関係事業者説明会、9月にパブリックコメントを実施いたします。説明会やパブリックコメントにおける意見などを踏まえまして、案を作成し、常務委員会、都市計画審議会での検討、審議を経て、年内には策定したいと考えております。
 立地適正化計画を策定すると、居住誘導区域外で一定規模以上の住宅開発などを行う場合は、市町村への届け出が必要になってくることから、平成31年1月から3か月間、届け出に関する周知期間を設けた後、4月から届け出の運用を開始する予定を考えております。
 なお、本日ご説明いたしました内容は、現時点での内容であります。今後、常務委員会での議論、国を初めとする関係機関との協議調整及び地元説明会などでの意見等により、内容が変更される可能性がございますので、よろしくお願いいたします。
 以上で、立地適正化計画についての説明を終わらせていただきます。
 次に、次なる茨木・グランドデザインにつきまして、ご説明いたします。
 資料3をお開きください。
 本件は、平成29年度より庁内で意見交換を行いながら、作成を進めてまいりました。今年度より、その成果をたたき案として公表し、このグランドデザインを多くの方々と共有し合いながら、多様な主体がかかわり合い、活動する場や機会をつくり出すことにつなげていきたいと考えております。
 それでは、その概要につきまして、ご説明いたします。
 まず、グランドデザインの定義と必要性についてでございます。
 グランドデザインの定義として、1つ目が、中心市街地におけるまちの将来像、すなわち、次なる茨木の姿を示すものであることと、2つ目が、市民、民間、行政等、多様な主体がかかわり、共有、発展しながら、つくりあげていくまちづくりの考え方としております。
 次に、グランドデザインの必要性を明らかにするため、現状、課題とその対策の方向性を整理しております。
 課題といたしましては、1つ目に、商業的な衰退やにぎわい不足、2つ目に、市民会館や両駅の駅前施設等の主要施設更新時期の到来、3つ目に、憩いや交流の場の不足であります。この課題に対して、1つ目に、いかに中心市街地を活性化し、魅力向上、機能の維持・更新を図るか、2つ目に、施設を点ではなく面として捉え、エリアとしてのデザインをいかに進めていくか、3つ目に、市民ニーズに応じた活動が生まれる場づくりが求められております。
 また、グランドデザインを多様な主体とつくりあげる過程において、さまざまな意見、知恵、アイデアが生まれ、またそれをきっかけにした出会いや活動も生まれることが、まちづくりを推進する力になり得ると考えております。
 次に、コンセプトとキーワードについて、ご説明いたします。
 コンセプトについては、上位計画や関連計画における記載内容や、その際の市民の皆様の声、また、ブランドメッセージ、次なる茨木へを踏まえ、次なる茨木のまちづくりに求められるものとして、都市と自然がつながる茨木らしい中心市街地の姿、茨木ならではの「コト」、すなわち、活動や体験によるにぎわい、多様な主体が出会い、活動することによるセンスや感性が反応し合う場や機会づくり、余裕やゆとりのある空間づくりの4点にまとめました。そして、「都市と自然が次いでいる中心市街地」をコンセプトに掲げ、人々が何か活動したくなるような場所を積極的につくり出すことを目指したいと考えております。この活動が生まれる中間領域をまちなかにつくり出していくことにつきましては、サードプレイス、デザイン、イノベーション、フェスという4つのキーワードをイメージして、場をつくっていくことが重要であると考えております。
 次に、コンセプト実現の視点として、まちづくりの骨格図、拠点とネットワークについて、ご説明いたします。
 拠点として両駅、市役所及び市民会館など、ネットワークとして、それをつなぐ中央通りなどを都市的な要素を備えた東西軸として、元茨木緑地川を初めとする自然文化的要素を備えた南北軸をまちの骨格として位置づけております。
 最後に、グランドデザインの進め方と平成30年度の取り組みについて、ご説明いたします。
 グランドデザインを共有し合いながら、多様な主体がかかわり、活動する場や機会の創出を実現するためには、左の図に示すような多様な主体がかかわり合い、まちづくりに関心を持ち、自分事として活動する人をふやすとともに、担い手の発掘、育成につなげていくことが重要であると考えております。  グランドデザインを多様な主体と共有・発展させる取り組みの展開として、平成30年度は市民ワークショップや市民会館跡地エリア活動などの中心市街地における取り組みと連携した意見聴取の実施や、専門家からの助言、まちづくりの担い手との意見交換、産官学民の連携による共有・発展の取り組みを実施していく予定でございます。
 以上で、次なる茨木・グランドデザインについての説明を終わらせていただきます。
○福田市街地新生課長 次に、中心市街地活性化基本計画について、ご説明いたします。
 資料4をお開きください。
 平成29年度の取り組みについて、ご説明いたします。
 中心市街地活性化基本計画は、魅力と活力あるまちを実現するため、茨木市中心市街地活性化協議会や内閣府との協議を重ね、5年間のまちづくりの実施事業計画として、策定に向け取り組んでいます。
 まず、中心市街地の概要、現状についてですが、世帯数及び居住人口は増加しているものの、平成16年から平成26年までの10年間の増加分を1世帯当たりに換算すると約1.1人となり、単身世帯の増加が多いと推測しております。一方、中心市街地の店舗売上高や店舗数が減少してきております。また、通勤、通学時間帯を除く昼間の歩行者通行量は横ばいであり、人口が減少に転じると、中心市街地で活動する人はますます減少し、商業等の衰退が加速するおそれがあると考えられます。
 次に、本計画策定に当たり実施した市民アンケートを分析しますと、家族、友人等と利用する飲食店に対するニーズはあるものの、実際の利用は多くなく、市民ニーズに対応した業態となっていない可能性があることが推測できます。また、憩いの空間を求める傾向があることが出てまいりました。
 これらを踏まえ、活性化に向けた課題として、市民ニーズへの対応が十分でないことや、居住人口等の増加が昼間のにぎわいにつながっていないこと、また、市民活動の場が不足していることや、駅前施設等の老朽化が進行していることなどが挙げられます。そこで、多様な文化が集い、まちへの愛着を育むにぎわい拠点を活性化のテーマとし、基本方針①の大都市や郊外の大型店とは質の異なる商業機能の集積に対応する事業として、まちづくり会社による店舗誘致事業、コワーキングスペース施設の整備、茨木市創業促進事業の実施を計画しております。
 基本方針②の訪れたくなる集いの場づくり、基本方針③の滞在し活動したくなる新たな魅力の創出に対応する事業として、公共空間活用事業や文化複合施設整備事業、中央公園整備事業、元茨木川緑地の再整備事業を計画しております。
 また、各事業を実施することにより、中心市街地への来街者をふやすことや、市民の多様な要求に応える商業環境を確保すること、市民が中心市街地で滞在する機会が増大すること、中心市街地を回遊する人をふやすなどの波及効果を期待しております。
 最後に、今後の取り組み、予定ですが、まちづくり実施主体の確立等を行い、平成30年度末の国の認定を目指して取り組んでまいります。
 以上で、中心市街地活性化基本計画についての説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、JR茨木駅西口駅前周辺整備について、ご説明いたします。
 資料5をお開きください。
 平成29年度の取り組みについて、ご説明いたします。
 現在、上段左上図面の赤枠で示しております約2.5ヘクタールの範囲で、整備検討を行っているところです。西口駅前周辺においては、車両と歩行者動線、駅利用交通と通過交通の分離などの交通に関する課題、建物の老朽化への対策、シンボル空間の改善、にぎわいや交流を生み出す空間の創出、ニーズに合った魅力ある商業業務等の機能の導入など、まちに関する課題があり、課題解決と本市の中心部としての魅力や交流といった将来のまちづくりに関係者が連携して取り組むことが必要です。
 このため、再開発事業による建てかえを推進していく旨の決議がなされた茨木駅前ビルや、北東部の密集した市街地等の関係権利者の意識醸成等を図り、駅前再整備等の検討を進めるため、勉強会を開催し、平成29年12月には、JR茨木駅西口駅前周辺地区まちづくり協議会が設立されたところであります。協議会では、交通の課題やまちの課題の解決策等を共有した上で、敷地規模や用途等の配置イメージについて意見交換を行いました。
 協議会出席者、権利者の皆様からは、建物等の老朽化と居住者の高齢化など、「再整備検討区域から外してもらいたい」、「権利の共同化を望まない」、「今後の方針が決まらないと、自分の土地や建物をどうしたらよいか判断できない」や「早く事業を進めるべき」など、さまざまな意見が出されております。これら権利者の皆様方の意見を踏まえますと、今後の方向性としては、より具体的な再整備検討案の作成が可能な協力者の参画が必要ではないかと考えているところであります。
 今後の取り組みといたしましては、これらのことを踏まえ、まちづくり協議会や関係機関との協議を行う予定としております。
 以上で、JR茨木駅西口駅前周辺整備についての説明を終わらせていただきます。
○馬場市街地新生課参事 次に、阪急茨木市駅西口駅前周辺整備について、ご説明いたします。
 資料6をお開きください。
 まず、1の平成29年度の取り組みとしましては、赤色着色部の阪急茨木市駅西地区において、駅前広場等基本計画の継続検討を進め、駅前ビル関係者や大阪府、府警本部等との協議を実施いたしました。
 また、平成30年2月に、大阪府による都市再開発方針の都市計画決定が行われたところです。青色着色部の阪急茨木市駅東口周辺では、西地区整備時における東口周辺のあり方の検討や、駅東口周辺の課題の抽出を行ったところであります。
 こちらが、現在計画しております施設計画案の1階及び2階の配置イメージ図になりますが、本計画案はたたき台として、国、府等の関係者と協議を行っている段階のものであり、今後、関係者との協議や検討を進めていく中で、変更となる場合があります。
 大きな考え方としましては、多くの人の動線と活動が可能な限り生まれるよう憩える空間や、回遊性を確保するとともに、バリアフリーにも配慮した歩行者と車両の動線分離を図る形態としております。また、府道を拡幅、駅前広場出入り口を1か所に集約し、駅前広場内の通過交通を排除する等の視点から、駅前広場を北側に配置する案となっております。
 この計画検討案をもとに、都市計画決定における諸課題の解消に向け、事業パートナーと連携し、国、大阪府、警察等関係者と事前協議を行っているところであります。例えば、大阪府や府警本部との協議では、交通処理や安全性の観点から、計画内容について意見交換を進めているところです。
 資料右側をごらんください。
 平成30年度及び今後の取り組み、予定としましては、西地区駅前広場等基本計画の検討では、既設計画案の継続検討及び関係者との継続協議を進め、事業性、つまり、費用対効果についての検証や公的支援の必要性について、取り組んでまいります。また、東口周辺のあり方検討においては、西地区の継続検討を進める中で、駅東部エリアの課題等を抽出し、東側を含んだエリア全体での総合的な交通の流れ等についての検討を行い、西地区と東口周辺での機能分担を図りながら、導入施設や施設配置計画等の検討に取り組んでまいります。
 この阪急茨木市駅周辺全体のデザイン提案についてでありますが、中心市街地のグランドデザイン策定にあわせ、商店街や地域住民、ソシオ建替推進委員会、学識経験者による共同学集会等においてワークショップ等を行い、駅周辺の特徴や課題、各主体の取組状況を共有するとともに、中心市街地や駅前周辺のまちのイメージや必要な機能など、将来像について共有を図り、まちづくりへの展開に資することとし、本年8月から平成31年3月ごろの間に、4回程度実施する予定としております。
 また、本年11月ごろに、(仮称)まちづくりシンポジウムを開催する予定としており、市民、民間事業者、行政がまちの将来像を共有するきっかけづくりの場となるよう、基調講演やパネルディスカッションの実施などを検討しております。
 最後に、駅周辺整備の目標、スケジュールについてですが、平成30年度は、住民等の意見を踏まえた駅西口、東口周辺のまちづくりイメージ案や、駅前周辺のあり方に関する検討、並びに西地区駅前広場等基本計画における事業手法や事業性等の継続検討を行うとともに、ビル建てかえに関する支援について、検討を行ってまいります。そして、都市計画の素案を作成し、再開発事業等の都市計画決定を目標に、取り組んでまいります。
 以上で、阪急茨木市駅西口駅前周辺整備についての説明を終わらせていただきます。
 次に、昨年度まで本委員会でもご議論いただき、本年3月17日に新たに開業しましたJR総持寺駅の開業後の状況について、口頭ではございますが、ご報告いたします。
 JR総持寺駅開業後の1日当たりの平均乗降客数は、5月末までの実績値となりますが、約7,000人であり、周辺施設の市営JR総持寺駅南自転車駐車場は、4月末時点で自転車、バイクとも一時利用で稼働率が100%、定期利用が自転車は約50%、バイクは約90%であり、北自転車駐車場は全て一時利用で、稼働率は約114%であります。また、駅前広場に隣接した民間駐車場のシスムJR総持寺は全て定期利用となっておりますが、収容台数304台のうち、6月末時点で契約数225台、稼働率は約75%であり、まだ若干余裕がある状況となっております。
 以上で、JR総持寺駅開業後の状況についての報告を終わらせていただきます。
○福井都市政策課長 最後に、南部地域における広域幹線道路沿道の土地利用検討につきまして、ご説明いたします。
 資料7をお開きください。
 まず、南目垣、東野々宮町地区の進捗状況でございますが、地権者の合意形成は、この6月末時点で面積ベースで96%、権利数ベースで93%の仮同意書が取得されております。
 平成28年12月に、イトーヨーカ堂が新設を断念されましたが、昨年2月には、土地区画整理準備組合が設立されるとともに、同じく昨年5月には、ホームセンター事業等を全国展開されているLIXILビバと、大型物流施設の開発運営をされているGLPが、進出企業の核に選定されております。
 また、同じく昨年9月には、準備組合は竹中土木を業務代行予定者に決定されております。
 さらに、ことしの5月に開催されました第3回土地区画整理準備組合総会におきまして、図で示しております商業ゾーンと物流ゾーンを核とした土地利用計画案について承認されており、今後、事業化に向けて、さらなる検討が進められるとのことでございます。
 次に、南目垣、東野々宮町地区における今後のスケジュール(予定)につきまして、ご説明いたします。
 東側の農振計画、都市計画の変更スケジュールでございますが、現在、農業振興地域整備計画の変更、及び区域区分等の都市計画変更に関して、大阪府等と協議を進めているところで、平成30年度末を目標に、必要な都市計画変更を行う予定と考えております。
 右側の事業化へのスケジュールでございますが、現在、準備組合におかれまして、現地測量、基本設計や地権者意向の把握などを進められており、ことしの9月を目標に、事業計画書の案を作成する予定でございます。
 その後、事業に対する権利者の同意書の取得を進め、都市計画変更後に組合設立と土地区画整理事業の事業計画の認可取得を行う予定でございます。
 さらに、平成31年度に仮換地指定を行い、造成工事などを開始し、平成34年度の使用収益開始、平成35年度の換地処分を目標に、事業を進めていく予定でございます。
 最後に、平田、玉島、野々宮地区の状況でございますが、平田、玉島地区におきましては、特に進捗は見られず、事業化への検討、合意形成が進んでいない状況であります。
 野々宮地区におきましては、病院建設に向けた協議が行われている状況であり、この取り組みを引き続き支援してまいります。
 以上で、南部地域における広域幹線道路沿道の土地利用検討についての説明を終わらせていただきます。
○長谷川委員長 「平成29年度事業報告及び平成30年度事業計画について」の説明は終わりました。
 休憩いたします。
    (午後1時38分 休憩)
    (午後1時39分 再開)
○長谷川委員長 再開いたします。
 「平成29年度事業報告及び平成30年度事業計画について」、発言なさる方はございませんか。
○上田光夫委員 ちょっと基本的なことなんですけれども、JR総持寺駅の資料が入ってなかったんですけれども、それは何か、タイミングがという説明だったんですけれども、ちょっと何でやったんかなというのを、まず教えてください。
○馬場市街地新生課参事 先ほど、口頭で説明させてもらいました、JR総持寺駅の状況についてでございます。資料がなかったというところですが、今回の特別委員会の資料の目次には挙げておりませんが、平成29年度の状況、整備されたところの状況というところで、口頭だけでは説明がわかりにくいかと思いまして、パワーポイントの資料をつけさせてもらった次第でございます。
○長谷川委員長 いやいや、そうじゃないです。紙ベースでの資料が、パワーポイントをつくってるのに出てなかったという理由なんですが、聞かれてるのは。
○大塚副市長 資料作成の趣旨が、事業計画と平成30年度の計画というところで作成をさせていただいたので、少しそぐわないかなという形で、状況だけ報告させていただいたわけですけれども、非常に申しわけございません。後ほどでございますけれども、パワーポイントを印刷して、ご配付させていただきたいと思います。
○上田光夫委員 大きな視点で、1つ質問させてもらいたいんですけれども、この市街地整備対策特別委員会で、本年から市民会館跡地等整備特別対策委員会ということで、市民会館の跡地については、新しい特別委員会にて議論されるということになっておりまして、それ以外の中心市街地やまち全体のグランドデザインという大きな柱に基づいた、市街地の活性化をテーマに議論をしていくという特別委員会になっているんですけれども、特に市街地を活性化させていく際に、ハードとソフトのこのような議論も大事なんですけれども、同時に、それともかかわる大事なものとして、公共交通などですね。都市交通のあり方というもの、新しいまちづくりにおける都市交通のあり方というのは、多分、この市街地のテーマを議論する際には、切っても切り離せないようなテーマになっているはずだと思うんですが、このあたりについての見解をお聞かせください。
○大塚副市長 委員ご指摘のとおり、市民の暮らしを支える、あるいは、中心部に人の流れをつくるというところでも交通の役割は非常に大きいというところでございます。立地適正化計画におきましても、その辺のところも、いわゆるバス交通での人口カバー率であったり、その辺のところも、きょうの資料には少し細かいところは出ておりませんけれども、そういうところも安全・安心に移動できる交通というようなところで、項目として挙げさせていただいて、展開をしていこうというようなことも考えながら、仕事をさせていただいているところでございます。
 また、今年度、総合交通戦略の見直し等もこの作業と並行してやってまいりますので、トータルとして、交通環境の整備改善については、今後とも引き続き取り組んでまいります。
○上田光夫委員 とすると、その総合交通戦略の見直しとかも含めて、トータルとして市街地の活性化と交通の議論を深めていっていただくとするならば、そのあたりも、こちらのこの委員会では議論をしていくテーマになるんじゃないかなというふうに思っております。もちろん、その市街化区域の総合交通戦略自体も、今回の資料の中に一緒に並列して並べていただいて、都市と交通のあり方、都市の活性化のあり方を含めて、両方リンクさせた形の議論のほうが、より目的を達成するんじゃないかなと思っておりますが、この点についての見解をお聞かせください。
○福岡市長 委員ご指摘の特別委員会の中で、今回、こちらの特別委員会の中で、どういったテーマを扱うのかといったことにつきましては、また別途、調整をさせていただきたいというふうに思っております。その趣旨といいますのも、やはり、この市街地整備対策特別委員会という名のもとで、やはり出てくるテーマというのは、やはり文化的なお話であったり、また子育ての政策、福祉の政策等も絡んでくるものでありますので、今すぐに、あれが要る、これが要るというのは、少し調整が要るのかなというふうに思っております。
○上田光夫委員 はい、わかりました。調整していただけたらと思います。
 それと、ちょっと1点だけ、次は細かい質問になるんですけれども、資料4の中心市街地活性化基本計画の中で、特に基本方針1の中にある大都市や郊外の大型店とは質の異なる商業機能の集積ということで、方針が挙げられておりまして、その目標の中に、それにかかわる目標で、商業機能の質の更新と、「日常のちょっと贅沢がかなう、魅力ある商空間の形成」ということで掲げられております。
 確かに、この課題認識は共有いたしておりますし、茨木市のあるべき、いわゆる、魅力ある商業施設というもののあり方というのはどういうものかということも、大いに議論されるべきテーマであり、目標であるというふうに思うんですが、その中で掲げられているエリアへの波及効果の中でもある、質の高い商業機能が導入され、云々とかですね。コワーキングスペースの施設整備の取り組みにより云々とかですね。ちょっと個別具体的な記載がございますが、このあたりの具体的なイメージについて、教えていただけたらと思います。
○福田市街地新生課長 今、委員ご指摘いただきました、大都市や郊外の大型店とは質の異なる商業機能の集積ということで、具体の事業ということで、まちづくり会社による店舗誘致事業でありますとか、コワーキングスペース施設の整備ということで掲げさせていただいておりますけれども、これらにつきましては、行政もしくは民間がなかなかできない事業ということで、店舗の誘致でありますとか、要は魅力的な店舗をいかに誘致していくかということで、今、考えているのが、例えば、まちづくり会社等を設立することによりまして、そういった事業を展開、図っていけたらなというふうに、今、考えているところでございます。それが質の高い商業機能ということになるかどうかは別なんですけれども、そういった、要は大型店とか、大規模、チェーン店とか、いわゆるどこにでもあるような、そういった商業ではなくて、質の高いといいますか、要は茨木らしいといいますか、ほかのところにはないような機能を導入できたらというふうに考えております。
 コワーキングスペースといいますのは、例えば、空き店舗等を活用しまして、少し小さな、要は働けるようなスペースとか、事務所的なこと、打ち合わせスペースでありますとか、そういった独立して仕事をできるような共同のワークスタイルなんですけれども、そういったことができるような形での展開を考えていきたいなというふうに思っております。
○上田光夫委員 はい、おっしゃっていただいた、お答えいただいたイメージは、確かにそうかなというふうに、共有できないこともないなと思います。
 具体的に、具体化していくところが非常にポイントで、まちづくり会社、どういうところを巻き込みながら、茨木独自の商業的な、質の高い商業機能というのを、具体的に形にしていくかとか、あと、コワーキングスペースというのは、どれぐらいニーズがあって、どのような場所に、どのような質のデザインの、どういうワーキングスペースを提供することが、茨木として地域の活性化につながっていくかとか、そういう基本的な視野というか、ビジョンというものを持ちながら、個別具体的な形に取り組んでいかれることと思うんですが、そのあたりの見解というか、ビジョンがあれば、お教えください。
○福田市街地新生課長 ニーズ等につきましては、現時点で把握しているということではございませんけれども、他市の事例とか、そういったところも踏まえながら、今後、検討していきたいというふうに考えております。
○大塚副市長 先ほどご説明させていただきましたけれども、いわゆるグランドデザインの中で、さまざまな主体を一度に、いろんな形で、そのまちづくりの目標を共有していこう、ワークショップとかもいろいろ実施をしながらでございます。それは単に、そのワークショップをしてイメージを描こうということではなくて、やはり、まちに対して、ずっとかかわっていただける担い手、また、ある意味、そこで事業を新しく創業したい、あるいは、イノベーションを起こしたいという人の発掘にもつなげていきたいなというふうに考えておりまして、そういう作業を通じながら、店舗の誘致なり、その施設とのマッチングなんかも総合的にやっていくと、プロセスとしてはそういうプロセスになるのかなというふうに理解をしております。
○上田光夫委員 そのプロセスの説明につきまして、一定理解をいたします。
 同時に、これまでも時間をかけて、一定の時間をかけてといいますか、市民の方々にワークショップなどでお声がけをして、この地域で継続的に活動される方を発掘しようという取り組みもされてきております。それも十分存じております。そのあたり、発掘しながらでも、なかなかそれが具体的に形にならないというもどかしさも、あるやに見受けておりますが、そのあたり、いろんな仕掛けをしていってほしいということですね。要するに、市民の方々を巻き込んで、そこから新しいものを発掘して、新しい動きにできるんだということ、一本やりではなくて、それはそれで重要な取り組みだと思うんですが、時にはその仕掛けになるような外部の人を呼ぶとか、時にはその仕掛けになるような、誘発するような企画をするとか、いろいろなカードを使いながら、本来持っている市民のエネルギーというものが、具体的なまちの形になるような、まちづくりのきっかけになるような発想で企画を進めていっていただけたらありがたいなと思います。
 続けて、あと1点だけなんですけれども、阪急茨木市駅西口のほうに、これは資料6のほうに移りたいと思うんですが、これ、もうご存じのように、これまでJRの駅前以上に西口のほうが、その計画が進んでいるというふうに認識をしているところなんですが、特に、この資料の中にある大きな視点でお伺いしたいことは、例えば、この左側の1番、平成29年度の取り組みの中の、ブルーで囲まれているところの四角の中にある、阪急茨木市駅東口周辺と書かれているところについて、ちょっとその議論をさせていただきたいと思うんですけれども、基本的にはこれ、西口の駅前周辺整備ということで、こちら進んでいると思うんですけれども、とはいえ、その東口のあり方を検討しながら、周辺の課題を抽出しているというふうに書かれております。
 また、右の青のところでも、茨木市駅西地区と東口での駅の機能分担を図りながら、施設の導入とか配置計画となっているんですけれども、この東口のあり方って、どこまで踏み込まれる感じなのかなと。西口は西口のあり方で進められると。同時に、東口にある公共施設である駐車場、青空駐車場、公共駐車場が2か所あるんですけれども、そのあたりのその機能やニーズとかも踏まえながら、あくまで西口のために、その条件を、東口のその前提条件を、西口をつくり上げるための東口の調査であるのか、あるいは、東口のその将来のビジョンにもかかわるようなところまで踏み込むような議論にしていくのか、あり方までいくのか、そのあたりのこの東口のあり方検討というふうに書いてあるところら辺の具体的な問題意識というか、イメージをどうお持ちなのか、お聞かせください。
○馬場市街地新生課参事 東口周辺のあり方についてでございます。
 こちらにつきましては、委員がおっしゃられましたように、西口の整備を考慮して、東側区域の担うべき役割、課題抽出をしているようなところです。西口を整備するに当たっては、仮設のバスバース等の計画も必要になってきております。そういったところで、東口の使い方等もあわせて検討をしているようなところでございます。駐車場、駐輪場も西口のほうにもございます。そちらについても、阪急茨木市駅全体での機能分担、西口と東口の機能分担を図りながら、計画を進めていきたいと考えております。
○大塚副市長 当面、西口の整備そのものも、相当時間がかかるかなというふうに思っておりますし、その期間中に、東口がその西口の機能を補完をするという、当面はそういうことをきちんとやっていかないと、西口の整備も進まないというところで、今、担当参事が答えさせていただきました。
 ただ、中長期的に見ますと、やはり西と東の持っているまちの成り立ちであったり、それぞれの店舗の内容であったり、やはり、それぞれ性格づけが違うかなというふうに考えております。その辺は中長期的な視点を持って、まずは先ほどありましたデザインの中、あるいは、これがグランドデザインにもつながってまいりますけれども、その辺の将来全体としてのあるべき姿、このようにしていくべきだというような大きな方向性については、ずっと議論を重ねていきたいなというふうに考えておりますし、それはある意味、確定的なものではないかもわかりません。その都度、その都度、変更するようなところも出てくるかと思いませんけれども、単に西口の整備をするために、東口を考えるということではなくて、全体として、中心部としてのあり方は意識をして議論をしていきたいなというふうに考えております。
○上田光夫委員 もう、これ最後なんですけれども、ちょっと済みません。抽象的でわかりにくい質問やったんで、こうなったと思うんで、もうちょっと端的に聞かせていただきますと、今回のこの西口の駅前周辺整備の計画を進めていく際に、東口の形態変更というのは視野に入っていますか、入っていませんか。
○馬場市街地新生課参事 東口につきましては、公共施設としましては、双葉町の駐輪場、駐車場がございます。あと、東口については駅前広場もございますが、今回、西口の整備に伴って、東口の公共施設の整備については、その双葉町の駐車場とかも含めて、将来形を見据えた暫定的な計画というのも必要であると考えております。
○上田光夫委員 済みません。もう本当に終わります。将来的な暫定的な計画というのは、形態変更を伴うものですか、伴わないものですか。もしわかれば教えてください。
○岸田都市整備部長 西口の再整備に絡めて、東口については、少なくとも交通処理の形態については変更していきたいというふうに考えています。また、それとともに、今、島線があるんですけれども、島線から西口へ、西側へ向かう道路についても、ボトルネックということになっていますので、そのあたりについては、形態変更も含めて検討していきたいと考えております。
○長谷川委員長 他に発言なさる方はございませんか。
○大村委員 今、上田委員が質問されていたことと、ちょっとかぶってくるかもわからないんですけれども、まず、資料3のグランドデザインで、ネットワークの東西線ということで、一方通行化の検討も含めて、大きな市役所の前の通りを西から東までの交通というふうに、骨格図として考えておられるということなんですけれども、資料の5で、まだJRの駅前の西口、こちらは駅前配置例のA、B、C、これを見ても全然形が違うと、交通がどう流れるかも決まっていないという状況になっておりますよね。その中で、資料6については、阪急茨木市駅の西口については、もう道路の形状まで、これ、大阪府警本部との協議をもう実施されているということで、大きく道路の形がもう変わっていくのが協議を既にされているということで、このJRと阪急とでかなりこの進みぐあいに温度差があるのではないかということで、これを阪急を本当にこの状態で進めていって、JRがおくれていく中で、この前の道路の渋滞、これはどうなっていくのかという部分とともに、今回大きな水害等があちこちで発生しておりますけれども、このJRの道路、JRの高架をくぐっていく、ここは常に水没があるという道路、これを本来であれば優先してやらなければいけない道路ではないかなというふうにも考えるんですけども、市はどのようにこれを考えておられるか、お聞かせください。
○福田市街地新生課長 阪急とJRで進み方が違うということなんですけれども、これにつきましては、今、JRにつきましては、大きな考え方としまして、この配置例A、B、Cで書いてありますように、通過交通につきましては、周辺、この南北並びに東西の道路を通過していくような形で考えているところでございます。
 この高架下の道路につきましては、今現在のところ、高架下を拡幅するとかというような、今、現時点での予定というのはございません。
○大村委員 今、そうすると、その東西については、まだ拡幅等も検討はされていない。JRの駅前の整備だけは検討しているということで、この阪急のほう、そしたら道路がこれ、今まで結構ボトルネックになっていたような道路をスムーズに東西流していくということになれば、市役所前の道路、JRにかけての渋滞というのは、これは想定されていないんでしょうか。
○馬場市街地新生課参事 阪急茨木市駅西口の道路計画でございますが、こちらについては、現在、駅前広場が2結型という形で、通過交通も広場内に入ってくるような形になっております。やはり、ここがボトルネックになっている、交通のボトルネックになっていると見受けられているところから、ここの道路形態、拡幅及び線形変更で、そのボトルネック解消を図るというような形を考えております。それによって、ここを起点とする交通は、おおむね緩和されるのではないかと考えているところです。
○岸田都市整備部長 阪急西口の整備につきましては、今、言われているこの設計図面の件で交通シミュレーションのほうをかけています。そのシミュレーションからいくと、渋滞が解消されるという結果となっております。
 先ほど、委員からJRと阪急のスピードが違うんではないかというお話がありましたけれども、阪急のほうは、やっぱり、こういった事業をするには、地権者の皆さんの協力が必要となってきています。阪急のほうにつきましては、かなり意識の醸成が高い状態になってるんですけども、JR西口については、まだまだそのあたりの意識の醸成というのが低いということになってますので、そのあたりが一番の課題であるのではないかというふうに考えております。
○大村委員 なかなか、そのJR西口のほうは地区の方々も高齢化していってるとか、権利の共同化を望まないとか、いろんな声もあるみたいなんですけれども、まちの形だけをつくる、もちろんこれも大切なことなんですけども、今、災害がよく発生している中で、そこを見据えたまちづくりということで、結構このJRの道路、これが南北についても、東西についても、ここが結構ネックになっているという部分があると思います。やっぱり、その部分も踏まえて、あそこの道路、高架を解消できないということであれば、別のルートでのしっかりとしたルートを確保しながらまちづくりを進めるであるとか、単にまちを開くだけじゃなしに、この通過するとか、災害においても、その十分機能を発揮するような道路というのも、しっかりと検討していただきたいなと思うんですけれども、その点についてだけお聞かせください。
○大塚副市長 JR、いわゆるJR線によって東西の交通が分断をされて、あるいはボトルネックになっているというところがございましたので、この3月に開通をさせていただきました茨木松ケ本線、それは、あそこの府道のボトルネックの部分をできるだけ違う道路で分担しようという大きな都市計画の中で整備をさせていただいたものでございます。
 松ケ本線、まだ開通をして数か月になりますけれども、これからどんどん車の利用もふえてくるかなというふうに思います。その効果なんかもきちんと見きわめて、JR周辺の交通のあり方についても、もちろん再開発にあわせて、円滑な交通が流れるようというところが大きな課題になってまいりますので、検討してまいりたいというふうに思います。
○長谷川委員長 他に発言なさる方ございませんか。
○坂口委員 それでは、初めに、今までも質問させていただいてるんですけれども、グランドデザインについて、少し、もう一度確認をさせていただきたいというふうに思うんですけども、次なる茨木・グランドデザインということで、最初に、資料1でつけていただいておりますけれども、そもそもこのグランドデザインということなんですけれども、立地適正化計画、今までありました。また、中心市街地活性化基本計画も、今まであり、また、検討も進めてきたわけなんですけれども、このグランドデザイン、次なる茨木のグランドデザインは、何のために必要なのかということを、ここでも示していただいてるんですけれども、私は非常にこうわかりにくいといいますか、理解が及んでいないんですけれども、少し説明を加えていただければと思うんです。
 グランドデザインとはということと、なぜグランドデザインが必要なのかということが、ここで示されておりますけれども、このグランドデザインをつくらなければならない理由なんですけれども、今までの立地適正化計画、これは中心市街地活性化基本計画をつくって進めてきておりましたけれども、何が不足をしていて、何を補うものなのかということを、まず1点、確認をさせていただきたいというふうに思います。
○福井都市政策課長 グランドデザインとは何かというような説明を説明の中でさせていただいたところなんですが、なぜ、これが必要かということなんですが、立地適正化計画、中心市街地活性化基本計画、それぞれ計画の策定に、今取りかかっており、市の中心部では、市民会館の話があったりとか、両駅前の整備も、ちょっと事業の進捗は差があるにしても進みつつあるということですので、全体としての将来像を関係者の意見を聞きながら、一緒に取り組み、将来像を一緒に描いていこうということであります。その描く過程で、たくさんのいろんな人たちのかかわりを活動につなげていくということで、将来像を皆さんでつくり上げていくということと、まちづくり、中心部で、今たくさんの活動とか、事業とか、計画がありますので、それにかかわる人たちをたくさんふやしていって、中心市街地の活性化のほうにつなげていきたいという形で、グランドデザインのほうの策定に、今取りかかっているところでございます。
○坂口委員 今、ご答弁いただきましたけれども、それでは、このグランドデザインというのは、この立地適正化と、ここに書いてますけれども、中心市街地の現状と課題ということで、中心市街地の商業的な衰退、賑わい不足ということについては、中活のほうで担って、我々の課題として、この特別委員会で担う課題であり、次の市民会館や駅前施設等の中央施設の更新時期の到来というか、ここのテーマについては、市民会館跡地等整備対策特別委員会の範疇であるというふうに捉えていくというか、それぞれ受け持つ分野は異なるという認識でいいんでしょうか。
○福井都市政策課長 中心部で今、事業ということで、市民会館が先行して取りかかっておるというところなんですが、先ほども申し上げましたが、市民会館の事業等、駅前の再整備もトータルで捉まえていく必要があるということで、グランドデザインというものに取りかかっております。そのグランドデザインについては、市民の方とも共有するんですが、庁内のほうでも、このイメージについては共有を図っていくということで、庁内の中でも、そういう組織を設置して、情報共有なりとか、意見交換とかをしながら、お互い共通の認識を持ちながら、中心市街地の取り組みについて、関係課連携して、今取り組んでおるところで、課自体はそこにあるにしても、市全体としては1つの思いで、取りかかっておるというところです。
○坂口委員 ご答弁いただいておりますけれども、この資料3のところのまちづくりの骨格図というのを示していただいておりますけれども、私がここで何でこの次なる茨木・グランドデザインについて確認をさせていただいてるかというと、この次なる茨木・グランドデザインが、ことしになってからなんですかね、これ、挙がってきてるって。これをつくることによって、例えば、そのJRの茨木駅についての検討、今まで私たちもやってきてます。また、阪急茨木市駅の整備についても検討してきておりますけれども、こうしたものがそれぞれのその課題といいますか、それぞれのテーマが前に進んでいくのかどうか、これをつくることによって、また仕事をふやしていく、ふやしていってしまって、別の課題ができてしまって、本来は、まちづくりというか、進めていかなあかんところが、進まずに何か新しい、もやっとしてるといいますか、はっきりしない部分で、我々机上の空論を重ねてしまってるのではないかというふうに思ってしまうんですけれど、明確、明快な答えを、指針というか、説明をいただければありがたいんですけれども。
○大塚副市長 なかなか口でしゃべるのは難しいところではありますが、逆に言いますと、この、今、委員お示しの拠点とネットワーク図がグランドデザインにあることによって混乱をしてるのかなと私は思ったりをするところがございます。
 グランドデザインという、デザインといいますのは、やはり、中心市街地で市民の方、あるいは、訪れられた方、利用されてる方が、ここでどのような活動をされるのか、どのような関係をこの中心市街地の中で築いていっていただけるのか、そのために必要な取り組みは何かというようなところを大きく捉えたものかなというふうに思っております。
 ですから、今、委員おっしゃるような、駅前の再整備であったり、市民会館跡地の利用の関係、それはそれとして、きちんと計画は進めていく。その場所を使ってどのようなことが生まれるか、どのようなことを生み出していきたいかというところを、やはり市民、あるいは、行政、関係団体、大学も含めてになるかなと思いますけど、そこはきちんと抑えておかないと、ただ単にものをつくっただけで終わってしまいますよで、つくった後の姿をきちんと描いていこうというのが大きな趣旨かなというふうに思います。
 ただ、その描き方のときに、前にこの委員会でもあったかなというふうに思いますけど、このような活動をするためには、このような空間が要るよねというようなところはフィードバックをさせていただかないといけないかなというふうに思っておりますけども、そういうやりとりの中で、やっていこうということですので、この計画をつくらないと、JRの駅前の再整備であったり、阪急駅前の再整備が進まない、あるいは、市街地、市民会館跡地利用のエリアの計画が進まないということではなくて、そこをうまく使っていくためのきちんとした考え方を明らかにしていきたいというところが、このグランドデザインの役割かなというふうに認識をしております。
○坂口委員 以前から議論させていただいております立地適正化計画、あるいは、中心市街地の活性化計画についても、立地適正化計画につきましても、国が示しているモデルと、茨木市が抱えている課題に対して、どういうふうに茨木市が向き合って、立地適正化計画をつくっていくべきなのかということも議論させていただきました。国がつくれっていってるから、それにあわせて、そうした計画をつくるんではないんですよねっていうことを確認させていただきました。
 中活についても、国から補助金が出るから、そうした事業を展開していこうということではないですよねということも確認をさせていただきました。
 そうした意味で、国がいって、何か計画を出せば、補助金が出るからやろうということではなくて、この次なる茨木・グランドデザインが、茨木市の、国がいってこようが、しっかりとした指針を示すという、そういう位置づけであるというふうに捉えさせて、捉えていけばいいというご答弁であるというふうに理解をさせていただいてよろしいわけですよね。今のご答弁ね。はい、わかりました。
 それと、この立地適正化計画に関連いたしまして、この居住誘導区域なんですけれども、市街化区域のうち、災害の危険性のある区域や都市計画上、住宅の建築制限されている区域などを除く区域ということで示されてるんですけども、今回のこの北部の地震によって、茨木市の、あるいはこの都市部の脆弱性といいますか、そういうことも言われておりまして、報道もされておりました。また、中国、広島等での水害による被害、非常に大きなものがありました。茨木市においても、千歳橋、3.7メートルを超えていき、避難勧告、私たちの地域でも、夜中でしたけれども、避難をしなければならないのではないかというふうに感じたわけなんですけれどもね。そうした意味で、今回の計画にすぐに反映されるということではありませんけれども、こうした地震とか、洪水とかといった、そうしたまちづくり、安心・安全なまちづくりにとって、今後なんですけれども、どのようにまちづくりを進めていけばいいかという、まだ計画とか、そういう具体性はないかもわかりませんけれども、所感があれば聞かせていただきたいと思うんですけども、いかがでしょうか。
○大塚副市長 委員ご指摘の点については、私どものほうも重要な課題かなというふうに認識をさせていただいております。これは多分、茨木市だけじゃなくて、各市共通することかと思います。特に、今回の豪雨の水害については、ハザードマップのとおりの水害が発生しているというような報道もされておりまして、そこのエリアについて、これからどうしていくかというようなところが、全国で課題なのかなというふうに考えております。
 そういうことも認識をしておりますので、学識経験者の皆さん、防災関係の方も臨時委員として、立地適正化の部会に入っていただいておりますので、そこでのご意見などもきちんと聞きながら、立地適正化計画の中でのそういうハザードマップで危険とされたところのあり方、一定議論をさせていただいておりますけれども、より深めた議論が必要かなというふうに考えているところでございます。
 ただ、このような密集した市街地の中で、その区域を居住誘導区域から外すというのは、やはり現実的ではないだろうというふうに認識をしておりますので、それにかわるような方策をどう出せるかというのが、これからの課題になるかなというふうに思います。
○坂口委員 それと、もう1点ですけれども、この居住誘導区域に関して、この立地適正化計画なんですけれども、他市との隣接区域について、その辺も協議といいますか、他市の隣接区域がどのような地域であるのかということも、ご認識はあると思うんですけれども、そうした協議というのも進んでいる、含んで協議がなされているのかも確認をさせてください。
○福井都市政策課長 居住誘導区域について、隣接地域はどうなっているか。計画策定しているところについての居住誘導区域がどうなっているかというのは把握した上で、今回、策定には取りかかってはおります。策定していない市もございますので、周辺の情報という形では、情報を取り入れた形で、今回の計画のほうには余り大きな不整合が起こらないような形での計画内容ということでしております。
○坂口委員 済みません。少しそれに関してなんですけれども、この基本方針に、1に関する評価指標の人口カバー率なんですけれども、それは隣接とか、そういうところら辺の考えというのはあるんでしょうか。私は、高槻市との隣接エリアにありまして、医療などは高槻市の医療を使うということで、医療をカバーされているというふうに、我々の地域の皆さん方は思っておられる方もあるんですけども、その辺の数値というのは反映されるのかどうか、お願いします。
○福井都市政策課長 各施設のカバー率を検討するに当たっては、その施設がどこにあるかということなんですが、茨木市に隣接している商業施設とか、病院とかも踏まえた形で、今回、カバー率とか、施設の立地状況も整理しております。茨木市の隣にある病院とか、それは、今回、計画、このカバー率の中には反映しているということでございます。
○坂口委員 入っているということで、わかりました。
 それでは、もう少しだけ、次に、中心市街地のほうなんですけれども、1点だけここでお聞きしたいのは、このそれぞれの資料の4に示していただいておりますけれども、課題解決活性化に向けた、右のほうですけれども、主な事業で、まちづくり会社による店舗誘致事業というふうにお示しをいただいてるんですけれども、このまちづくり会社というのは、それぞれの自治体でも取り組んでおられると私は認識をしているんですけれども、そこでまちづくり会社がどのような方向を持ち、どのような熱の入れ方で、この推進をしていただくかというのは、それぞれの私は自治体でかなり差が生じてきてるんではないかと、これは私の偏見かもわかりませんけど、思うんですけども、まちづくり会社に任せてますというところと、まちづくり会社に本当に期待を込めて、託しているという部分とあると思うんですけれども、ここに私は市長の思いというのが反映されていくというふうに思うんですけれども、この課題解決について。まちづくり会社についての認識を聞くのもあれですけれども、どう聞いたらいいんですかね。そこだけで解決できると思ってはおられないと思うんですけれども、認識だけ聞かせてください。
○福岡市長 委員おっしゃられますとおり、各自治体、まちづくり会社を設置しているところもあるんですけども、その温度差ないし内容というのは、ばらばらだというふうに捉えております。
 本市でいきますと、私自身、1つしっかりといいますか、参考として思っておりますのが、春日商店街に対して、ギャラリーK2さんなんかが非常に力を入れて活性化に取り組まれたというふうに捉えております。それが1つの事例ではありますけども、いずれにしても、こういったまちづくり会社の方々のほうで運営していただくのか、それとも、公がどちらかというと積極的に入っていくのか、そういったあり方については、いろいろ、さまざまかと思いますので、これはきっちり議論していかないといけないと思っております。つくっただけでというわけでもなく、今後を見据えた、本当に難しい議論になるかと思いますし、見通しになるかと思いますけれども、しっかり取り組んでまいりたいということだけお伝えさせていただきたいと思います。
○坂口委員 それでは、最後ですけれども、阪急茨木市駅のところですけれども、周辺整備のスケジュールなんですけれども、西地区の都市計画決定ですが、平成31年以降ということなんですけれども、この見通しですね、見通しといいますか、今後、平成31年以降なんですけども、時期を少しでも、やっぱりこの早く進めていかなければならない時期にも来てるんではないかというふうに感じるんですけれども、その辺についての見通し、明確なことが言えないから、平成31年度以降と書いてるんでしょうけれども、その辺教えていただけますか。
○馬場市街地新生課参事 目標スケジュールについてでございます。
 阪急茨木市駅西口については、現在、行政協議に時間を要しており、また、中心市街地のグランドデザイン等を考慮した計画の立案等が必要になってきております。通常、都市計画決定につきましては、素案確定後、約1年要することとなっております。ですので、今の状態でありますと、その素案の確定を見据えると、最短で平成31年度というようなことになろうかというところで、平成31年度以降とさせていただいております。
○坂口委員 ヒアリングのときにもお話しさせていただきましたけれども、計画が長引けば長引くほど、時代おくれになってしまう。10年前の計画がやっと実現できたというような例も地方に行けば見受けられるケースもあります。本当に時代といいますか、まちは刻々と変化しておりますし、まちの皆さん方が抱えておられる商業の活性化ということも、待ったなしで、今進めていかなければならない課題だというふうに思います。ですので、同時並行でまちの活性化については商工労政課、産業振興のアクションプランもありますけれども、そうしたものと並行しながら、まちづくりに取り組んで、一刻も早く実施に踏み切っていただきたいと、このことだけ要望しておきたいと思います。
○長谷川委員長 他に発言なさる方はございませんか。
○安孫子委員 中心市街地活性化基本計画のところなんですけれども、先ほどから委員の皆さん、ちょっと質問されてたんですけれども、確認させていただきたいんですけれど、この現在の取り組みの検証や反省点におきまして、小売商業機能の衰退がすごく継続しているというような課題を挙げてありまして、その後、取り組みの方針や目標で、先ほどからおっしゃっていらっしゃいます、まちづくり会社による店舗の誘致事業などに取り組むというようなお話でした。
 これは、先ほどもご説明がありましたけれども、新たな担い手とか、新たな店舗に来ていただいて活性化しようということだなという理解はしたんですけれども、では現状、今事業をされている市内の事業者の方とか、店舗の方に関しては、実際、現状として衰退してるんだというのがあるのであれば、そこに対する何らかのこのアプローチとか、そこに対して、さらにこう魅力向上を図るための取り組みみたいなことは、この中には出て、この計画上に入ってるというのか、出てくるというのか、その辺の考え方はどうなっているのか、お聞かせください。
○福田市街地新生課長 現状、商業の衰退ということで、いろいろ小売店の販売面積でありますとか、販売額なんかにつきましては、年々落ちてきているというのが現状でございます。既存の商店につきましては、今、商工労政課のほうとも、いろいろ調整をさせていただいてるんですけれども、商業者に対するいろんな支援でありますとか、そういったことも引き続きやっていくということで、それも中活の中に位置づけているところでございます。新たなこういった店舗誘致などにつきましては、それらとバッティングするということではなくて、新たな魅力を創出していきたいということで考えているものでございますので、既存の商業につきましても、引き続き、そういった商業活性化が図られるような形での取り組みをしていきたいというふうに考えております。
○安孫子委員 おっしゃっていただいたように、新たな何か魅力的なものが出ることで、現存のところとお互いさらに高め合ってよくなっていけばいいと私も思うんですけど、一方に、ちょっとすごく力を入れて、どんどん片一方が置いていかれるということにならないようにお願いをしたいと思います。
 あと、もう1つ、私も大きなことなんですけれども、やはり今回の地震や水害を経まして、例えば、そのJRの駅前、阪急の駅前のビルとかも、多分、いろいろダメージは受けておられると思うんですけれども、そういう今回の経験を経て、この計画、今までこう進めていこうとされているこの流れの中で、少し見直しをしたり、ちょっと早くしないといけないとか、そういうあたりを、もし感じておられるところがあれば、教えてください。
○福田市街地新生課長 今回の震災によりまして、阪急でありますとかJRの駅前ビルにつきましては、一部壁にクラックが入ったりとか、タイルがはがれたりとか、いろんなそういった被災状況になっております。そうした中で、我々としましては、引き続き、当然、駅前整備に取りかかっていきたいというふうに考えておるんですけども、駅前ビルの方なりがどういった意識を持たれているかというのは、今後我々もいろいろお話していく中で感じとっていきたいなと思ってるんですけども、例えば、もうこういった地震がやっぱり起きたんで、古い建物については、やはり更新していかなければならないであるとか、ある一方では、また、こういった震度6の地震に耐えられたんだから、このままでええんと違うかとか、いろんな考え方があるかなとは思うんですけども、我々としましては、やはり、両駅前整備につきましては、万博当時に整備されたということもございますので、駅前ビルだけではなくて、駅前周辺、駅前広場も含めた形で、新たな整備ができるよう今後進めて、検討していきたいというふうに考えております。
○安孫子委員 中心市街地のここには入ってないですけど、阪急南茨木駅の周辺が、ちょっと今駅自体も中にすっと、今までどおり入っていけない状況ですし、スーパーが2軒とも閉まってしまっている状況で、大変皆さんお買い物にも苦労されているというような状況もありまして、やはり、こういう災害があるときに、やっぱり生活の利便性がガクンと下がってしまいますから、それもやっぱり含めて、これからも考えていっていただけたらというふうにお願いをしまして、終わります。
○長谷川委員長 他に発言なさる方はございませんか。
○畑中委員 私からは意見として申し上げたいんですけど、大阪の北部地震、それから、西日本の豪雨災害と、立て続けに大きな災害が起こりまして、改めて圧倒される思いなんですけれども、この際、これで申し上げるんですけれども、今、この市街地対策特別委員会の数々の事業もありますし、ほかの特別委員会の事業もありますけれども、この際、それを総称して、大型プロジェクトと言いたいんですけども、できるものはいったん凍結、見直しを行って、滞れば市民生活に重大な影響、支障を来すような事業については進めなければならないですけれども、できるものについては、精査してみて、凍結、見直しを行って、この際、まちづくりの優先度を市民生活の復旧はもちろんですけども、まちづくりの優先度も市民の命と財産を守るという観点から、安全・安心のまちづくりの進展を、この最重要優先施策として取り組む方向へシフトすることを意見として申し上げたいと思います。
 水害、風害、震災、それぞれありますけれども、この中の事業でも、今、ほかの委員からもあったように、事業の中に、そういう災害に強いまちづくりという要素も、ある程度含まれてると思いますけれども、そういうこともありますけれども、やはりその視点を最優先に置いていただいて、シフトしていただくように、日本共産党から意見したいと思います。
 それから、これはちょっと余談で、追加で申し上げたいんですけれども、JRの新駅舎が完成したんですけれども、外観を見ますと、シンプルといえばいいんですけれども、真っ白な、のっぺらぼうみたいな駅舎で、どこの駅かわからないような、やっぱり、JRと茨木市で協議して、その外観を茨木市の歴史文化遺産をアピールできるかどうかわかりませんけども、そういう茨木市のイメージを持って、茨木市の外に、茨木市を訪れた方が駅を使って帰っていただけると、そういう何か題材として活用できなかったのかというふうな印象を受けました。今後、もし可能であれば、そういうことも含めて取り組んでいただきたいなと思います。
○長谷川委員長 他に発言なさる方はございませんか。
    (「なし」と呼ぶ者あり)
○長谷川委員長 以上で、「平成29年度事業報告及び平成30年事業計画について」の協議を終わります。
 以上をもって、本日の特別委員会を散会いたします。
    (午後2時36分 散会)

 以上、会議の顛末を記載し、茨木市議会委員会条例第27条の規定により、ここに署名する。

 平成30年7月12日

           市街地整備対策特別委員会
           委員長  長 谷 川    浩

ソシオ茨木など阪急茨木市駅周辺で音楽イベント開かれる


9月15日、建替えなど再開発の動きが進むソシオ茨木(永代ビル・茨木ビル)で音楽イベント「Ibaraki Jazz & Classic Festival 2018」が開催された。
建替推進委員会などが中心になってソシオ茨木などで開かれたIBARAKI JAZZ CLASSIC FESTIVAL 2018
イベントは阪急茨木市駅周辺のソシオ茨木、ロサヴィアいばらき、茨木別院の3箇所を会場に開かれた。

茨木市内でコンサートを開いているミュージシャンや、ソシオ茨木の管理会社や管理組合、同ビルの建替推進委員会が実行委員会を立ち上げた。

実行委員会ではすでに来年10月の開催を決めており、再来年以降の開催も視野に入れている。

茨木市の補助金を活用しており、ソシオ茨木などで計画されている市街地再開発を契機とした中心市街地の賑わい創出の手法を探るとみられる。

さらに再開発で導入すべき公共施設としてオープンデッキが検討されていることから、そのニーズや効果を検証する狙いもありそうだ。


ソシオ茨木では、茨木ビル2階のピロティを会場としてジャズのライブを行った。同ビル地下にあるビアバー「レーズン堂」や水尾や西中条のパン店「MON AMI」、大池や西中条のコーヒー専門店「たたらば珈琲」、春日の燻製専門店「中(Atalu)」なども出店し、飲食スペースも設けた。
建替推進委員会などが中心になってソシオ茨木などで開かれたIBARAKI JAZZ CLASSIC FESTIVAL 2018
建替推進委員会などが中心になってソシオ茨木などで開かれたIBARAKI JAZZ CLASSIC FESTIVAL 2018

建替推進委員会などが中心になってソシオ茨木などで開かれたIBARAKI JAZZ CLASSIC FESTIVAL 2018
ロサヴィアでは、1階のイベントスペースでコンサートや、ポリネシアンダンスの実演が行われ、茨木別院ではクラシック音楽のコンサートが開かれた。
建替推進委員会などが中心になってソシオ茨木などで開かれたIBARAKI JAZZ CLASSIC FESTIVAL 2018
イベントはロサヴィアや大池公民館、いばらきスカイパレットなど茨木市内でコンサートを行ってきたジャズ・ミュージシャンや、ソシオ茨木の管理会社や管理組合、同ビルの建替推進委員会が協力して開催した。

IBARAKI JAZZ & CLASSIC FESTIVAL 2018実行委員会(加藤眞一委員長)が主催だが、ソシオ茨木の管理会社「阪急茨木市駅前市街地改造ビル管理株式会社」や、建替えに向けて設立された同ビルの管理組合「阪急ソシオ管理組合」も協力した。

さらに実行委員会の問い合せ窓口は「ソシオ茨木建替推進委員会エリアマネージメント部会」が担当するなど、同ビルの建て替えを推進する「ソシオ茨木建替推進委員会」も協力した。

実行委員会は「予想していたよりずずずっと沢山のお客さんにお越しいただき」「とてもとても盛り上がりました」と手応えを感じている。

すでに来年の開催スケジュールも10月6日と発表されており、実行委では再開発の後まで長期的に開催したい考えだ。

さらに阪急茨木市駅7商店会連合会も後援しており、傘下の商店街の空き店舗も楽器づくりのワークショップなどの会場として活用してイベントを面的に広げることを目指している。

阪急茨木市駅7商店会連合会には、茨木阪急本通商店街振興組合、茨木心斎橋商店会、ロサヴィア商店会、茨木阪急東中央商店会、茨木中央銀座商店会、茨木市本町商店会、茨木市駅東口商店会が加わっており、実現すれば衰退が著しい中心市街地の活性化につながりそうだ。

運営費用は民間企業などの協賛で捻出したほか、茨木市の「茨木市地域魅力アップイベント創出育成事業補助金」を活用した。

茨木市と茨木商工会議所も、JR茨木駅東口の「いばらきスカイパレット」のイベント用に購入したテーブルや椅子、茨木にぎわい亭の備品を貸与したほか、広報なども全面支援した。

ソシオ茨木を構成する永代ビルと茨木ビルや阪急茨木西口駐車場で計画されている阪急茨木市駅西地区市街地再開発事業をきっかけに、中心市街地の賑わい創出などエリアマネージメントの社会実験とする狙いもあるようだ。

エリアマネジメントとは、従来の行政主導のハコモノ整備だけでは市街地の賑わいづくりができないという反省から、民間主導で主にソフト面でまちづくりや地域マネジメントを行う取り組みだ。賑わい創出のみならず、来街者や定住者の増加につなげることも目論む。

茨木市の福岡洋一市長が掲げる「関係人口」を増やす政策とも連動している。観光などの「交流」から街に深く関わる「関係」へ深化させて若年層の定住を増やし、茨木市の人口を維持することで自治体間競争で生き残りを目指すものだ。

また市街地再開発では、国などからの補助の前提として公的施設の導入も求められる。高齢化や人口減少で自動車の需要が減ると予想される中、駐車場ではない公的施設の導入を模索している。

現状はオープンデッキを設置する案が有力だが、「社会実験」を通じてどのような施設に市民のニーズがあるか探っていくとみられる。

JR茨木駅西口再開発、北東区画を先行か


JR茨木駅西口の再開発で、西駅前町3番と4番の一部である北東区画を先行して進めるという情報があることがわかった。情報の発信源は不明だ。


茨木市などが検討を進めるJR茨木駅西口周辺再整備について、「やよい軒(定食チェン)やボンネージュ(喫茶店)がある一角は、もう話がついて、先に再開発を進める」という情報がある。

この情報はJR茨木駅西口の周辺で流れており、複数の人物が発言している。

さらにJR茨木駅西口の再開発では、もっとも大きな面積を占める茨木駅前ビルは動きが遅いことから外されるという情報も出ている。

昨年茨木市はJR茨木西口の再開発協議会を立ち上げており、茨木駅前ビル、JR西日本や西駅前町2番と3番など周辺地区の地権者などが加わっているという。

再開発協議会が発足して1年以上だが、新たな情報が全く伝えられていない。

進展の見られない再開発協議会にしびれを切らした地権者が、市のスキームから抜けて独自の動きをはじめた可能性がある。

他方で、JR西日本や茨木駅前ビルが加わらない再開発を茨木市が容認することは考えにくく、区画全体ではなく一部の地権者が協力して建て替えを行うという可能性もありそうだ。