盛り上がり欠く市議補選


3月31日に告示された茨木市議会議員補欠選挙には、届け出順に西野貴治(30)=自民推薦、川口元気(43)=維新公認、大嶺学(58)=共産擁立の3候補が立候補を届け出た。

定数2に対して候補は3人であるため、選挙戦は盛り上がりを欠く。


茨木神社で行われた西野氏の出陣式には、占部走馬府議と大阪9区支部長東田順平氏のほか、福岡洋一市長や松川るい参議議員、太田房江参議院議員などが駆け付けた。

選挙戦2日目となる4月1日には、西野氏は息子の入園式に参加。自らも子育て世代であることをアピールする狙いもあるが、表情に緊張感はない。

地元ガンバ大阪の元選手だけに知名度も高いことで選挙運動に手ごたえをつかんでいるようだ。

2日に高橋交差点周辺で行った「桃太郎」(運動員とともに街頭を練り歩く選挙活動)でも、運動員は維新の運動員に手を振ったり、大人よりも小学生にビラを渡すなど、余裕ムードが漂う。
西野貴治通信

西野貴治通信

元Jリーガーの経歴を持つ西野氏だけにスポーツを活かしたまちづくりをめざす。


維新系の知事が誕生するなど兵庫や奈良などにも維新は勢力を広げているが、茨木ではその勢いに乗り切れていない。

市議補選は、2022年7月に病気で辞職した島田あきこ氏、2023年4月に府議に転出した大野ちかこ氏の欠員を補充するものだ。

島田元市議も大野府議も維新に所属していたが、補選に維新から擁立できたのは川口氏だけだった。市長候補とも目された萩原佳市議による市職員への発言が報じられるなど、市長選には候補を出せなかった。

大阪9区支部長でもある足立康史衆院議員が党内で非主流派であることが影を落とす。松井一郎氏の引退にともなう日本維新の会代表選挙に立候補したことで政調会長からも外れるなど、足立議員の党内での発言力は低下している。

川口氏の出陣式が行われた阪急茨木市駅西口には、足立議員は駆け付けたものの、他の国会議員の姿はなかった。

3月23日におにクルで行われたタウンミーティングには、大阪維新の会代表で日本維新の会共同代表でもある吉村洋文大阪府知事と大阪維新の会幹事長でもある横山英幸大阪市長が駆け付けたが、選挙直前の日程には調整できなかった。

しかも、このタウンミーティングで吉村知事が特定のコメンテーターを名指しして万博で取材させないという趣旨の発言をしたことが炎上しており、川口氏の選挙選に水を差すことになった。

維新プレス川口元気2403

維新プレス川口元気2403

川口氏は議員の定数や報酬の削減など維新のお家芸「身を切る改革」のほか、阪急茨木市とJR茨木の両駅西口の再開発や市内道路渋滞の解消や隠れ待機児童の解消などを訴える。


大嶺氏は31日朝阪急茨木市駅東口で行われた出発式で「いのちとくらしをまもる政治を実現するため全力で頑張る」と第一声を上げた。

自民党の裏金問題や維新の万博推進姿勢を批判したほか、安威川ダム周辺に整備中のダムパークいばきたへの巨額投資の一方で、4月から国民健康保険料や介護保険料が引き上げられるとして保険料引き下げを訴えた。

ほかにもバスの路線廃止・減便対策、小中学校給食の無料化継続、休日・夜間の小児診療の復活、災害に強いまちづくりを大嶺氏は提案している。
大阪民主新報2024/03/31


落選は1人となると選挙戦も盛り上がらない。同時に行われる市長選が無投票になったこともあって、投票率は下がりそうだ。

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