来年度に阪急茨木市駅西口再開発の都市計画決定へ


茨木市の福岡洋一市長が阪急茨木市駅西口の再開発について、令和2(2020)年度の都市計画決定を目指していることを明らかにしたことがわかった。昨年12月に自民党茨木市支部による予算要望の申し入れと同時に行われた意見交換で発言したという。

この意見交換では、阪急茨木市駅東口の双葉町に民間病院を誘致する検討をはじめたことも表明しており、医療の充実と都市再開発の推進が4月の茨木市長選挙で再選を目指す福岡市長の公約の目玉のひとつになりそうだ。


自民党茨木市支部が1月上旬に発行したチラシ「自由民主 茨木」によると、自民党茨木市支部が2019年12月に福岡市長に予算要望と意見交換を行ったという。その一部として、医療救急体制の強化と阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の都市再開発について意見交換した内容がチラシに掲載された。

医療救急体制について福岡市長は、大阪府済生会茨木病院の集中治療室(ICU)へ補助を行い救急受入体制が強化されたことや、双葉町の府営住宅跡地にある市営駐輪場・駐車場に民間病院を誘致することを検討していると発言したという。

また、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の都市再開発について、実現するために国(国土交通省)から井上茂治副市長を迎えたこと、阪急茨木市駅西口の再開発は令和2年度の都市計画決定を目指すことを明らかにした。

都市計画決定は、都市計画法に定める手続きで大阪府との事前協議や都市計画審議会を経て都市計画に大阪府知事が認可し、告示するものだ。これにより対象地域では再開発にむけて新規の建築などが制限される。

2020年1月自由民主茨木市長選・市議選W選挙福岡洋一市長意見交換

2020年1月自由民主茨木市長選・市議選W選挙福岡洋一市長意見交換

2019年JR茨木駅西口街づくり10大ニュース


本日で2019年も終わる。JR茨木駅西口街づくりにかかわる10大ニュースを振り返る。

まちづくり協議会が大成建設を計画作成パートナーを選定

JR茨木駅西口駅前周辺地区まちづくり協議会は、JR茨木駅西口駅前周辺地区の計画作成パートナーを大成建設(東京都新宿区・村田誉之社長)に選定した。

当会が直接確認した情報ではないが、野村不動産(東京都渋谷区・宮嶋誠一社長)と東急不動産(東京都渋谷区・大隈郁仁社長)を含む数社から選定されたようだ。

茨木市市街地新生課は、大成建設に計画作成を依頼する期間を来年3月までとしており、既にまちづくり協議会では大成建設が詳細な計画案を提案しているとみられる。

今後最終案を取りまとめ、来年度からは合意形成や都市計画決定に向けた動きが進むものとみられる。

茨木市が阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発加速へ

阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発を担う茨木市の市街地新生課の若手職員が4月1日から国土交通省へ出向したという情報がある。

4月16日には、建設畑のプロパー出身の大塚康央副市長が退職し、後任に国土交通省出身の井上茂治氏が副市長に就任した。国土交通省入省後、日本下水道事業団や国土技術政策総合研究所などを経て大臣官房付となっていた。

都市計画決定には国土交通大臣か府知事の認可が必要で、補助金なども国土交通省から交付されるため、人事交流を進める狙いがありそうだ。

2020年3月ダイヤ改正でJR茨木駅の新快速停車は見送られる

12月13日にJR各社は2020年3月のダイヤ改正の概要を発表した。JR西日本も京阪神地区を含むダイヤ改正の概要を発表したが、JR茨木駅の新快速停車は見送られた。

JR京都線では岸辺駅への快速停車も取りざたされているが見送られた。当面JR京都線の運行状況に変化はなさそうで、JR茨木駅の新快速停車の実現にはまだまだ時間がかかりそうだ。

JR西日本は、JR茨木駅西口の再開発では協定広場のJRが所有する部分に駅ビルの建設を計画している。またJR京都線では高槻駅と島本駅の中間に萩之庄駅(仮称)を設置することも検討されており、これらの時点まではJR茨木駅への新快速停車は期待薄だ。

JR茨木駅東口周辺でマンション開発が進む

JR茨木駅東口周辺ではマンション開発が進む。9月には生和コーポレーション(大阪市福島区)が地主と開発した賃貸マンション「中条プレイス」が竣工した。

阪急オアシス(旧ニッショーストア)のビル跡地では阪急不動産(大阪市北区)が分譲マンション「ジオ茨木西中条」(47戸・店舗1戸)を建設している。

パチンコ店の跡地ではプレサンスコーポレーション(大阪市中央区)が建設する分譲マンション「プレサンス グラン 茨木駅前」(78戸)の基礎工事が始まった。

「ジオ茨木西中条」も「プレサンス グラン 茨木駅前」もJR茨木駅から徒歩1分を売りにしており、西口の再開発で計画されている住宅マンションの優位性が相対的に下がる可能性もありそうだ。

震災と台風契機に修繕や建て替えや進む

昨年の大阪北部地震と台風21号で発生した建物被害の修理が進んでいる。西駅前町の茨木グランドハイツなどJR茨木駅付近のマンションでは大規模改修が行われた。茨木駅前ビルでも外壁の補修が完了した。

老朽化の激しい一戸建て住宅は、建て替えてアパートなどに建て替える動きがみられる。西駅前町では大和ハウス工業が、駅前1丁目東建コーポレーションが、民家がアパートに建て替えている。

大阪府知事・大阪市長のダブル選挙と大阪府議選で維新が地滑り的勝利

4月8日に行われた大阪府知事・大阪市長のダブル選挙と大阪府議選で大阪維新の会が地滑り的勝利を収めた。大阪府議選では茨木市選挙区で松本利明府議がトップ当選した。

来年の茨木市長選(4月5日告示、12日投開票)に影響が出る可能性もある。既に18日に現職の福岡洋一市長(44)が無所属で立候補する意思を表明したが、維新が独自候補を擁立する可能性もありそうだ。

不祥事で落選した維新出身の前市長木本保平氏が不起訴になったことや、福岡市長を擁立したとされる自民党の占部走馬府議と、維新の足立康史衆院議員の対立が裁判沙汰になっており、統一候補を支えることが難しくなる可能性もある。

開発に前向きな勢力が分裂し開発に否定的な市長が当選した場合、再開発の行方が危うくなる恐れもある。

万博公園にアリーナ建設へ

大阪府は9月17日、1万5千人規模のアリーナを整備する計画を公表した。用地を貸し付け、民間事業者が整備して運営する民設民営で開発する計画だ。

2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)までに開業する予定だ。ららぽーとエキスポシティに隣接する予定地には現在ホテルや駐車場などがあるが、閉鎖されることが決まっている。

現在大阪で最大規模のアリーナは大阪城ホールで、収容人数は9千人。これを大きく超える規模で、集客が期待される。

JR茨木駅の乗降客が増えれば、JR茨木駅への新快速停車も期待できるほか、西口再開発に弾みがつきそうだ。

JR茨木駅エリアで商業の不振続く

JR茨木駅周辺で商業の不振が続く。りそな銀行が入居する田畑ビルの3階のテナントが決まらない状態が続く。エキナカでも日本旅行の店舗が12月24日に営業を終了した。

茨木駅前ビルではテナントの入れ替わりが続いているようだ。管理費などを払えない店舗も多いようで、同ビルのジャズバー「茨木グリル」は滞納で管理組合から提訴されたという情報がある。

茨木市がJR・阪急をつなぐ試み

茨木市は市民会館の跡地整備を進めており、既に建物の解体を終えた。茨木市は、中央公園南グランドを含めて再整備する方針だ。市民会館や中央公園の再整備で人が集まるエリアに育てあげ、商圏として分断されているJR茨木駅前と阪急茨木市駅前を一体化したい考えだ。

さらには高橋交差点から南北に延びる川端通り・さくら通りの遊歩道も「ブックトラベル」や「イルミフェスタ」などのイベントによるにぎわいづくりで人が集まることを模索している。ハードの整備よりもにぎわいづくりなどソフトの整備を進める動きが続く。

茨木駅前ビルのカラオケ店裁判で組合側が勝訴

カラオケ店「オルセーカラオケ」の看板設置を巡り、茨木駅前ビル管理組合が区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」を提訴した裁判は、1月に判決が言い渡された。

原告の茨木駅前ビルが勝訴し、区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」は、共用部への看板の設置をやめて、滞納していた管理費や修繕積立金、共益費などを全額納付したという。

しかし、管理組合の役員には復帰していないようで、当面は冷戦が続きそうだ。

2018年JR茨木駅西口街づくり10大ニュース


2018年、市制施行70周年の茨木市は度重なる災害に襲われた。防災・減災の取り組みが課題になりそうだ。

その他にもJR総持寺駅やJR茨木駅の商業施設開業など、JR茨木駅駅勢圏にも影響を及ぼすできごとがあった。

10年後の市制施行80周年には、2018年が大きな転機として記憶される年になるかもしれない。2018年のJR茨木駅西口街づくり10大ニュースをまとめた。

大阪北部地震で市内全域に被害

6月18日午前8時前、大阪府北部を震源とするM6.1の地震が発生し、茨木市でも震度6弱の揺れを記録した。

茨木市内全域で建物の瓦屋根や外壁に被害が出た。家具の転倒も相次ぎ、茨木市内でも1人が亡くなった。ガスが数日間供給停止されたほかは、インフラへの影響は早期に収束した。

JRや阪急が長時間停止したことで、駅周辺の滞留者の避難誘導が課題として浮上した。また、耐震基準を満たさない建物の被害が目立ち、再開発を含めた更新が急がれる。

今回の教訓を、南海トラフなどさらに大きな地震への備えに活用できるか注目されている。特に発災直後の初動期は、市役所もリソースが十分でないことが明らかになった。

さらに大きな地震ではさらにリソースが不足するだろう。ある市職員は「南海トラフ地震なら、市役所も身動きが取れなくなるかもしれない」と漏らす。防災食の備蓄や防災グッズの準備など防災・減災に市民の自助努力も求められる。

台風21号の被害広がる

9月4日、大型で非常に強い勢力で近畿地方を台風が縦断。茨木市内でも建物や樹木、信号機などに強風による被害があった。

阪急茨木市駅西口の「ソシオいばらき」では、歯科医院の外壁ガラスが大きく破損した。

地震で被害の出た瓦屋根にさらなるダメージが加わったうえ、地震には強い軽量瓦やスレート瓦、鋼板などの屋根材にも被害が拡大し、地震の復旧をさらに遅らせている。

今後「スーパー台風」の増加も予想されており、災害に強いまちづくりも焦点になりそうだ。

JR茨木駅商業施設が開業

4月1日、JR茨木駅に商業施設が開業した。コンビニ、ドラッグストアや飲食などの店舗がそろう。昼間は飲食店に行列ができるなど、商況は好調だ。

他方で茨木駅前ビル地下の居酒屋が長期間休業するなど、飲食店の競争が激化しているようだ。

また、福岡洋一茨木市長は4月1日の開業記念式典のあいさつで、JR西日本に対して新快速停車の実現と西口の再開発に協力を求めた。

茨木松ケ本線アンダーパス開通

3月25日、都市計画道路茨木松ケ本線のJR京都線アンダーパスが開通した。

週末を中心に常態化する府道大阪高槻京都線(産業道路)や府道中央環状線、府道枚方茨木線(中央通り)などの渋滞解消が期待された。

新庄町交差点、別院町南交差点や舟木町交差点で渋滞が増加しており、JR茨木駅前や阪急茨木市駅付近の渋滞が緩和されている可能性がある。

しかし12月の週末を見る限り産業道路の渋滞は緩和されておらず、茨木市市内を通行する車両数が道路の容量を超えているようだ。

松下町のパナソニック工場跡地にヤマト運輸関西ゲートウェイやアマゾン茨木フルフィルメントセンターが開業したことで、さらに渋滞区間が広がっている。

JR総持寺駅が開業

3月18日、JR総持寺駅が開業した。1日あたりの乗降客は当初予想で2万人弱だが、JR茨木駅利用者が流出することになりそうだ。

近鉄バスは「花園東和苑」系統をJR総持寺駅経由で運行し、JR茨木駅への乗り入れを取りやめた。

松下町の物流施設も総持寺駅が最寄りになるほか、追手門学院が4月にJR総持寺駅徒歩圏の東芝大阪工場跡地に付属中・高と一部学部を移転する。

JR茨木駅の乗降客数が減少すれば、新快速停車はさらに遠のきそうだ。

まちづくり協議会が本格始動

昨夏に発足したJR茨木駅西口周辺地区まちづくり協議会が、4月以降本格始動したようだ。3月までは地権者向けに再開発の制度や手法についての勉強会が行われたという。

大手のデベロッパーやゼネコンから事業協力者を募り、計画のたたき台を作成してもらう試みが始まっているようだ。

茨木市や茨木駅前ビル管理組合の情報統制が厳しく、詳しい情報が入手できない状況だ。再開発の対象となる地区のうち、北東地区を先行開発するという情報も一部では流れている。

市民会館跡地整備でJR・阪急をつなぐ試み

茨木市は市民会館の跡地整備のプランを検証するため、市民会館前の広場に「IBALAB(イバラボ)」という芝生広場を設置した。

10月から12月中旬までイベント、マルシェやワークショップなどの社会実験を実施した。

茨木市は、中央公園南グランドを含めて再整備する方針だ。市民会館や中央公園の再整備で人が集まるエリアに育てあげ、商圏として分断されているJR茨木駅前と阪急茨木市駅前を一体化したい考えだ。

さらには高橋交差点から南北に延びる川端通り・さくら通りの遊歩道もイベントなどのにぎわいづくりで人が集まることを模索している。

ハードの整備よりもにぎわいづくりなどソフトの整備を進めるためのノウハウを社会実験で蓄積したとみられる。

JR茨木駅エリアの商業物件の需要低調

JR茨木駅周辺の商業物件の需要が低調だ。西口で6月に竣工したユーズビルで2階事務所に入居者が見つからない。

茨木駅前ビルでも不動産仲介業者や買取専門店、歯科医院が退去した。りそな銀行茨木西支店の入る田畑ビル3階事務所もテナントがみつからないままだ。

東口でもサンプラザ茨木駅前ビルでビデオレンタルの「TSUTAYA」が閉店するなどテナントの流出が続く。東西通りに面した「三府鮨」「八剣伝」などもマンション開発のために閉店した。

JR茨木駅エリアの商業はイオン一強になりつつある。

万博アクセスの地位失いつつある茨木駅

JR茨木駅とエキスポシティを結ぶバス路線で、3月から平日の運行が打ち切られた。昨年11月に近鉄バスが平日の運行から撤退していたが、阪急バスも追随した形だ。

エキスポシティや万博記念公園のアクセスとして、輸送能力、定時性ともに優るモノレールが支持されている。

吹田スタジアムへのアクセスもバス便がパンクすることが嫌気され、徒歩で千里丘駅を利用するサポーターが多いという。

JR茨木駅の乗降客数がさらに低迷することになりそうだ。

茨木駅前ビルのカラオケ店裁判が結審へ

カラオケ店「オルセーカラオケ」の看板設置を巡り、茨木駅前ビル管理組合が区分所有者「SKハウジング」と運営会社「SKフェニックス」を提訴した裁判が結審したようだ。

来年1月に判決が出るという情報がある。

発生から半年の大阪北部地震、茨木市の経済に爪痕


18日午前中、茨木市上空を数機のヘリコプターが飛び交った。報道各社がチャーターしたものだ。

大阪北部地震発生から半年。発生当時に懸念された大きな余震はなかったが、地震はいまなお茨木市の経済に大きな爪痕を残している。

修理に着手できて工事が完了した建物がある一方で、被害が大きいにもかかわらず解体も修理もできない建物が残る。外壁が広範囲で崩れたり瓦が大きく落ちた建物が放置されている。

その多くはテラスハウス(連棟住宅)や賃貸アパートだ。大家は取り壊したいものの、借主が立ち退きできないとみられる。

茨木市は家を失った借主には公営住宅のあっせんも行っているが、借主が高齢で次の住まいを見つけられなかったり、大家が補償金を捻出できないケースもあるようだ。

また屋根屋(屋根の修繕業者)が不足しており、屋根にブルーシートをかけたままの民家も多い。9月の台風21号で被害が拡大し、不足に拍車がかかった。多くの屋根屋は来年春ごろまでは「手いっぱい」(修繕業者)の状況だ。

修理を断念して老朽化した建物を取り壊す動きが目立つ。解体や建替えを機に営業継続を断念して廃業する店舗や事業所も相次ぐ。多くはハウスメーカーのアパートや駐車場に姿を変えそうだ。

更地で売り出される物件もあり、長期的に茨木市の地価や賃料の下落を招く懸念も残る。


大阪北部地震で外壁が大きく崩落した阪急茨木市駅東口の舟木ビルや、一部の瓦が崩落したJR茨木駅東側のジャンボカラオケ(ジャンカラ)JR茨木店は早々に修繕を終えた。また多くのマンションなどでもすでに修繕を終えている。

その一方でまだ着工できていない建物も残る。JR茨木駅西口の茨木駅前ビルでは、外壁のタイルが剝がれたままだ。さらに崩落の危険性があるため、同ビルにつながる歩道橋も一部が通行止めになっている。

阪急茨木市駅北側の竹橋町でも中華料理の「雁飯店」などはいち早く修理に入ったが、付近では外壁が剥落したままの飲食店がみられる。

阪急茨木市駅東側の東西通りに沿った地域では、外壁や屋根瓦が大きく崩れたアパートやテラスハウスが残る。

稲葉町では応急危険度判定で「危険」とされたテラスハウスやアパートに住民が住み続けている。安威川に沿った庄、橋の内、末広町などでもこうした建物が残っている。

また市内の全域で屋根にブルーシートがかかった民家も残る。台風の被害もあるとみられ、阪急茨木市駅付近だけではなく、JR茨木駅西側の穂積地区や春日地区でも屋根の被害は広がる。

とくに台風による被害は、9月時点ですでに屋根屋が不足しており、修理は6月ごろまでかかると見られる。

いっぽういち早く解体に着手する物件もある。エキスポロード沿いの西駅前町、大手町、別院町、新庄町などの古民家はすでに解体された。

大手町の旧茨木川沿いの元たばこ店や、別院町の「まつむら印刷」は戦前の建築とみられる。大手町の元料理教室も洋風の意匠を取り入れた伝統的な木造建築で、貴重な建築遺産が失われた。

西駅前町の「茨木グランドハイツ」西隣の古民家もまもなく解体され、ハウスメーカーの集合住宅に建て替えられる。

古い建物が解体されることで、廃業に追い込まれる店舗も増えている。経営者の高齢化も理由だが、建物の安全性が確保できないことが大きな理由だ。

別院町では老舗うなぎ店、大池では中華料理店やバレエ教室が廃業した。阪急茨木市駅東側の双葉町でもバーなど飲食店が営業していた雑居ビルが解体され、更地で売り出されている。

バレエ教室の跡はハウスメーカーの賃貸アパートが建設されるとみられる。周辺でも解体されたアパートが駐車場に姿を変えた。元町の銀座中央商店街やJR茨木駅北側の春日商店街では、空き店舗が解体され、戸建て住宅が建設されている。

店舗や事業所が減り、今後売り物件やアパート・駐車場の供給が増えることで、長期的には税収、地価や賃料の押し下げ圧力になる可能性もあり、茨木市の景気や財政に暗い影を落としそうだ。

「不幸中の幸い」が重なった大阪北部地震


大阪北部地震の発生から1か月が経った。茨木市や高槻市・枚方市などは震度6弱の揺れに襲われた。

被害のほとんどは建物の一部や工作物に集中した。屋根などに被害が出たが全壊や半壊は少ない。4名が地震で死亡したが、倒れた塀や家具の下敷きになったためだ。

貴重な人命が失われたものの、震度6弱の地震にもかかわらず被害は抑えられたという指摘もある。広範囲にわたるインフラの被害もガスのみだった。また対応や復旧も比較的スムーズに行われたという評価も多い。

しかし、これは必ずしも大阪北部が地震への備えができていたということではない。「不幸中の幸い」がいくつも重なった結果とみられる。

短周期で継続時間も短かった大阪北部地震

専門家は大阪北部地震は短周期の揺れだったと指摘している。0.5秒以下の小刻みな揺れであったために建物の周期と一致せず、建物の倒壊は避けられたとみられる。

JR茨木駅付近でも建物の被害は瓦の崩落や、外壁の破損にとどまり、老朽化した家屋やビルの倒壊はなかったとみられる。

ただコンクリートブロック塀とは周期が一致したという。そのため、コンクリートブロック塀の倒壊で2名が死亡することになった。

また揺れの継続時間が短かったという指摘もある。震央が高槻市の城内町の地下10㎞ほどの浅いところであったため、揺れの大きかった地域ではP波とS波がほぼ同時に到達したとみられる。

そのため揺れの継続時間が短かったという。阪神・淡路大震災や東日本大震災の経験者も、大阪北部地震の揺れは短かったと証言している。

比較的狭かった被害地域

大阪北部地震は被害地域が比較的狭かった。そのため早いタイミングで周辺自治体等からの応援が期待できた。また警察や市役所などの職員も市外在住者には被害が少なく復旧の人員を確保しやすくなった。

ガスの復旧なども集中的に人員が投入されたため、当初想定の半分程度の時間で完全復旧した。工事業者など民間事業者も周辺地域から被害地域に入れるため、今後の復旧も比較的早いとみられる。

断水・停電があれば避難者や産業への影響は拡大

大阪北部地震では、インフラの影響は主にガスに限られた。高槻市や吹田市では広域で一時的に断水や濁り水が発生したが、茨木市では限られた地域だけだった。

停電も一時は府内で停電したが11時までには復旧。茨木市でも中村町で電柱に被害があったため停電が長期化したほかは、停電の影響も限定的だった。

仮に断水が広範囲で長期にわたれば、避難者は桁違いに拡大していただろう。断水すれば水洗トイレは使えなくなる。マンションやビルでは、高架水槽を使用しているため、停電でも断水が発生する。

停電でも、テレビなどで情報を得ることはできなくなる。スマートフォンも充電ができなくなれば、連絡も取れなくなる。エレベーターの閉じ込めも増え、復旧にも時間がかかっただろう。

企業や市役所等でもパソコン、コピー機などが使えなくなると、業務に支障が出たり、災害対応に遅れが出る。店舗も営業できなくなる。

ガスが使えないだけでも不便だという声は多かったが、調理は大阪ガスが無料配布したカセットガスコンロでも代替できた。また6月であったため水でシャワーを浴びることもできた。

断水・停電がほとんどなかったことが、復旧にも幸いしたといえるだろう。

被害を抑えた発生時刻

午前8時前という地震の発生時刻も幸いした。停電はなかったもののすでに明るい時間帯で、割れたガラスを踏むなどの家屋内での被害が抑えられた。

また朝食の時間を過ぎていたため、火を使っている件数も少なかった。食品工場などの調理場も稼働していなかったところも多く、火災や火傷が避けられたとみられる。

市外在住の市役所職員も公共交通機関で茨木に向かっている時間帯だったことも幸いした。数時間は電車に閉じ込められたものの、午後には最低限の職員が市役所に出勤することができた。

電車の運行停止が長期化したことで本格対応が午後からになったものの、市内在住職員などが9時すぎに災害対策本部を設置した。地震の発生が夜間や早朝であれば、当日中には必要な人員を確保できなかった可能性がある。

特に茨木市消防本部の職員は24時間勤務で8時45分が交代時間であるため、これから勤務明けの職員と勤務に入る職員が重なって対応できる人員が厚めに確保できた。

大規模な災害に備えて市の職員を市内に集中して在住させるのは、職員自身が被災するリスクを高めることにもなる。初期対応に課題は残したものやむを得ないだろう。

今回の地震を教訓に求められる防災力

今回の地震は「不幸中の幸い」が重なった。今後も南海トラフや上町断層、有馬-高槻断層帯の地震も想定される。今回の知見を将来に生かす必要があるだろう。

当会が以前から指摘してきた老朽化した旧耐震基準のビルの倒壊などは避けられた。しかしさらに大きな地震があれば、倒壊しない保証はない。地震に強い街づくりを進めるためにも再開発は急務だ。

大阪北部地震から1か月、地域経済への影響ジワリ


大阪北部地震から明日で1か月。茨木市内ではブルーシートが目立つほかは、ほぼ平常を取り戻したように見える。しかし水面下では地震からの復興はまだ始まったばかりだ。

茨木市内の地域経済にも影響が広がりつつある。経済面での影響は、阪急茨木市駅・JR茨木駅西口の再開発など茨木市の街づくりや中心市街地の活性化にも及ぶことにもなりそうだ。

建物の被害は1万棟近く?

茨木市内では建物の被害が1万棟に迫るとみられる。多くは半壊未満で全壊や大規模半壊はわずかだという。

家屋の被害は、茨木市によると阪急茨木市駅北東の末広町、中津町、寺田町で多いという。

南隣の双葉町などでは液状化にはいたらないものの道路の被害もあり、このエリアで揺れが大きかった可能性がある。

このほかにも旧茨木川流域周辺地区、阪急茨木市駅南側の東西通り周辺やJR茨木駅西側の穂積地区でも家屋の被害が目立つ。

その多くは屋根瓦の崩落と外壁の亀裂だ。屋根の被害については、直後から雨天が続いたものの、発災から1週間ほどでブルーシートが張られた。

しかし社会福祉協議会の運営するボランティアセンターは、まだブルーシート張りが完了していないとしており、崩れた屋根瓦が放置されたままの家屋も残っている。

ほとんどの家屋で本格的な改修工事は手つかずで、北摂地区の屋根屋(屋根工事業者)は数か月待ちという。

いっぽう商業テナントビルの対応は比較的早い。JR茨木駅東側のカラオケ店「ジャンカラ」では、地震発生から1週間ほどで足場を立てて工事が始まった。

外壁には大きな被害はなかったが、もともと寿司店「すし半」であったため、庇に瓦が使われており、一部が崩落したためだ。

外壁タイルが広範囲で剥落した舟木ビルでは、数日で足場が設置されて工事に入った。

しかし、マンションの改修は遅れている。大阪万博前後に建設された穂積地区やJR茨木駅周辺のマンションでは大きな被害が出ている。区分所有者間の合意形成が進まないためだ。

大規模な建物改修は小規模な工事業者では施工が難しく、人手不足が続いていることから、工事が長期化する可能性もある。

建築関係に特需

建築関係は特需で活況を呈している。しかし地域経済へ寄与するかは未知数だ。復旧に市内事業者だけでは足らず、市外の事業者も多い。

建築関係の好況が、市内の消費にプラスになる可能性は小さそうだ。

鉄道は翌日から復旧も、増える渋滞

交通の影響は、当日をピークに解消しつつある。地震発生直後は鉄道網がストップしたが、翌日にはほぼ正常化した。

しかし茨木市内では工事や復旧作業のトラックなどの乗り入れが増えた影響で、渋滞が増えている。市内のバス路線ではダイヤが乱れることも多く、時刻表通りの運行ができないと告知している。

小売業への影響はほぼ解消

店舗では従業員が出勤できないため地震当日は休業が目立ったが、数日ほどで多くの店舗が営業を再開した。ガスの供給が停止したことで一部飲食店の休業は長期化した。

食品スーパーでは、地震発生当日はカップ麺や弁当・パンなどが売り切れたが、翌日からは正常化した。一部では弁当や総菜の調理に影響が出たようだ。

また茨木市役所の南隣の「業務スーパー」では改修のため、7月まで再開できなかった。イオンモール茨木でも一部施設で休業が続いている。

しかし、商工業全般の影響はまだ全容がみえない。茨木市の商工労政課は、一部で被災状況のアンケートを配布している。在宅の個人事業主などはカバーしておらず、正確な経済損失額は把握できない。

農業にも被害が発生している。北部山間地域では地震と豪雨の影響で土砂災害が発生しており、田畑に影響が及んでいるようだ。

地震対応で12億の補正予算

茨木市の福岡洋一市長は大阪地震の応急対応で約12億円の補正予算をまとめた。地震の緊急対応のため、市議会の承認を省いて専決処分で計上する。

被災者への給付や公共投資が増えそうだ。茨木市は、既存の被災者支援メニューに加えて、独自の支援策を検討している。

さらに市役所の庁舎でもエキスパンションが破損したり、庁内の壁面に亀裂が発生したほか、小中学校のブロック塀の安全化などの出費がかさむ。

今年度当初予算で茨木市の歳出は860億を超える。さらに地震対応で追加支出は避けられず、木本市政の積極歳出で厳しさを増している茨木市の財政に黄色信号が点灯しそうだ。

阪急茨木市駅西口やJR茨木駅西口の再開発の予算も捻出できなくなる可能性もありそうだ。

早くも脱・被災地

財政が厳しい中で、市が一縷の望みをかけていたのが、義援金やふるさと納税、国や府からの支援だ。しかし地震発生から3週間ほどで、北摂は早くも「被災地」ではなくなってしまった。

7月に西日本豪雨が発生したことで、大阪北部地震は過去の災害になった。茨木市消防本部も12日に西日本豪雨の被災地へ消防隊を派遣している。

罹災証明書の発行などの業務でも、大阪府南部を中心に他自治体からの応援を受けているが、今後は西日本に振り向けられることになりそうだ。

世間の関心はすでに大阪北部地震から西日本豪雨に移っており、本格復興にむけたヒト・モノ・カネのリソースが不足する事態も想定される。

イベントも縮小や選別が進む?

辯天宗冥應寺は、茨木辯天花火大会を早々に中止することを決めた。境内の被害が大きいことが表向きの理由だが、市の支援が期待できないこともありそうだ。

今月末の茨木フェスティバルは開催される見通しだが、市内企業の寄付金に頼っており資金難も予想される。

11月末のいばらきバルフェスタも開催が危ぶまれたが、日程を発表して参加店舗の募集をはじめた。

昨年からすでに補助金を減らされており、少ない資金でも辛うじて運営できる体制を構築できたようだ。しかし被災した飲食店も多く、参加費用が重荷になる可能性もあり、参加店舗が減る可能性もある。

一方で年末の「いばらき光の回廊 〜冬のフェスティバル〜」は開催が難しそうだ。もともと寄付金が集らず資金難のうえ、イルミネーションの設置などに多額の経費がかかる。市役所も支援を打ち切るとみられている。今回の地震で灯は消えることになりそうだ。

比較的採算性がよいとみられる、麦音や茨木音楽祭などは継続できそうだ。

大阪北部地震で滞留者対策や老朽ビル復旧に課題


6月18日に発生した大阪府北部の地震から2週間近くが経過した。茨木市内でも6万戸超で供給が停止したガスも25日までにほぼ全面復旧し、日常モードに戻りつつある。

しかし茨木市では阪神・淡路大震災以来の大地震であったため、市内では1名が死亡しけが人も多数で出た。一部損壊も含めて市内で4000棟以上の建物に被害が報告されており、完全復旧までには時間がかかりそうだ。

また、今回の地震では以前から当会が指摘してきた、滞留者や老朽ビルの耐震性能不足の問題が顕在化した。

地震発生直後、JR茨木駅周辺では数千人規模の滞留者が出た。JRを含め鉄道各線が安全確認で運行を停止したためだ。駅間で停止した列車でも、その場で乗客を降ろして近隣の駅まで誘導する措置が取られた。

地震が通勤時間帯に発生したこともあり、茨木の地理に不案内な通勤・通学客も多く、駅周辺では夜まで滞留者が残った。

バスやタクシーは運行していたが、市内の各所は避難や地震対応の車で渋滞した。昼過ぎにはタクシーは3時間以上の待ちとなり、夜まで行列は続いた。

当日は晴天だったこともあり、駅周辺の建物や植え込みの日陰で座り込む滞留者も目立った。

余震も想定される中で建物や樹木のそばにいることは、落下物や倒壊の危険もある。今後は滞留者を府立春日丘高等学校など近隣の避難所へ誘導することも検討が必要だ。

また、市内の老朽ビルに被害が出ている。舟木町の舟木ビルでは外壁タイルが剥落したほか、JR茨木駅西口の茨木駅前ビルでは、外壁に大きな亀裂が発生している。

阪急茨木市駅西口の永代ビル(ソシオいばらき)では店舗部分の冷房が故障し、復旧に時間がかかっている。機器の排熱が大きいゲームセンターでは、業務用の大型扇風機を使って熱を逃がしている。

1階が駐車場になっているビルやマンションにも被害が多数報告されている。壁が少なく柱だけで建物を支える構造だからだ。

こうした老朽ビルやマンションでは、一般の住宅と異なり復旧を請け負える業者が限られるうえ、区分所有者の合意形成が難しく、復旧に時間がかかりそうだ。

これらのビルは1970年の大阪万博前後に開発が進んだものが多い。耐震基準は旧耐震で、耐震性も不足していることが多い。今後茨木市内では再開発やビルの建て替えの動きが進みそうだ。

西駅前町5の元養老乃瀧・セブン-イレブンのビル建替えへ


居酒屋の「養老乃瀧JR茨木店」とコンビニ「セブン−イレブン茨木西駅前町店」が入居していた西駅前町5のビルが建替えられることがわかった。

4月中に解体工事に着手し、延べ床面積約1200平米の鉄筋コンクリート造8階建ての複合ビルを建設する。すでに近隣に解体工事を通知する文書を配布している。

竣工は2018年とみられる。診療所・事務所・共同住宅など24戸が入居する予定。

建築主は合同会社ユーズビル(吹田市)。設計はレイ建築設計事務所(大阪市中央区)、施工は金澤工務店(大阪市都島区)。

このビルでは、もともと養老乃瀧とハンバーガーチェーンのマクドナルドが営業していたが、2010年夏ごろマクドナルドが閉店した。その跡地にセブン-イレブンが開業していた。

養老乃瀧とセブン-イレブンも2015年秋に相次いで閉店・退去していた。セブン-イレブンは近隣の複合ビル「GRANDCHOKYU茨木」(春日1丁目4)に「セブン-イレブン茨木春日1丁目」として移転している。

その後空きビルとなっていたが、2016年10月に湯川クリニックが、平成30年に移転する予定だと掲示していた。湯川クリニックは西駅前3の複合ビル「アルシュ」にある皮膚科などを専門とする診療所だ。

新しいビルの建築主・ユーズビルは2016年9月27日に設立されており、代表社員は湯川クリニックの院長だ。現ビルの購入と新ビル建築を目的に会社を設立したようだ。

現在の診療所がある「アルシュ」は、茨木市などが進める「JR茨木駅西口駅前周辺整備」による再開発地区に含まれる見込みだ。湯川クリニックも再開発地区内で診療を続けようとすると少なくとも2回は移転することになるため、先行して自社ビルの取得を決めたとみられる。

茨木駅前ビルのカラオケ店、所有者が管理費など滞納で管理組合提訴へ


茨木駅前ビルのカラオケボックスと茨木駅前ビル管理組合の対立が深刻化している。管理組合は、年明け以降の経緯を説明する文書を再度配布した。

既報の通りカラオケ店の設置した看板がビルの管理規約に反しており、管理組合が再三撤去を求めているものの運営会社側は拒否している。

管理組合が配布した最新の説明文書によると、カラオケ店「オルセーカラオケ」の運営会社・SKメンテナンス(大阪市北区・慎峻範代表)の関連会社で店舗部分の区分所有者・SKハウジング(大阪市北区・真田幸範代表)が、対立が始まった昨年末以降、管理費やビル屋上の看板掲出料金などを滞納していることがわかった。

今年に入って管理組合は内容証明郵便で看板の撤去と原状回復、滞納している管理費などの支払を求める書面をSKハウジングとSKメンテナンスに送った。

しかしSKハウジングとSKメンテナンスの代理人である弁護士が、看板の撤去や原状回復について拒絶すると書面で回答したという。

さらに滞納している管理費などについて、ビルの管理が不十分なうえに専有面積の割りに管理費などが不当に高いとして、改善されるまで払わないと主張していることがわかった。

茨木駅前ビルの店舗物件の運用やカラオケ店の運営について、両社の関連会社SKフェニックスの代表取締役で、3社を含む「三共グループ」の創業者である真田一幸氏が実質的に指揮しているとみられる。

カラオケ店側と管理組合の主張は完全に平行線をたどっており、管理組合は提訴に踏み切る方針だ。ただ提訴に当たっては管理組合総会の承認が必要で、臨時総会を開くことになった。

オルセーカラオケの2階は学習塾に

また、カラオケ店の2階には個別指導学習塾が入居する予定であることがわかった。SKハウジングの所有する店舗はりそな銀行茨木西支店の跡地で、地下1階から2階まである。

貸金庫があった地下と店舗や大型金庫があった1階は金庫は堅牢で撤去が難しくカラオケ店として使用しているが、会議室や更衣室などがあった2階はスケルトン状態でテナントを募集していた。

管理組合は、カラオケ店の問題とは切り離して入店審査を行い、個別指導学習塾の入店を容認したようだ。

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福岡洋一茨木市長 施政方針説明で開発路線継続を表明


福岡洋一茨木市長は、茨木市議会3月定例会の初日となる3日、施政方針説明を行った。財政の見通しに厳しい見方を示しながらも、健全性を維持しつつ開発路線を継続することを明言した。

JR茨木駅・阪急茨木市駅の両駅西口再整備の推進や、市南部の広域幹線道路沿いの開発の継続について言及したほか、東芝スマートコミュニティ構想についても触れた。

JR茨木駅・阪急茨木市駅の駅前再整備については交通結節点の機能強化と市の玄関口にふさわしい空間をめざして関係者と協議を進め、具体化を推進する。またスカイパレットなどを活用した公共空間活用の社会実験を継続する。

市南部の広域幹線道路沿いの市街化調整区域については、目垣地区で都市区画整理準備組合と調整しながら都市計画を見直すという。目垣・南目垣・東野々宮地区ではセブン&アイ・ホールディングスと竹中土木のジョイントベンチャーがパートナーとなって商業施設や物流拠点の開発を検討している。

セブン&アイ・ホールディングスはショッピングセンター業態のアリオについて新規計画を中止したと報じられているが、それには含まれない可能性もある。

いっぽうで平田・玉島・野々宮地区については触れられておらず、日本エスコン、清水建設と平和堂のジョイントベンチャーが進める温浴施設や商業施設の開発は頓挫しているようだ。地権者との調整が難航しているという。

福岡洋一市長は、JR総持寺新駅に関連して東芝スマートコミュニティ構想について触れた。茨木市東部の太田東芝町や城の前町の東芝大阪工場跡地で進む同構想について、東芝の経営危機で実現が不安視されているが現状では変更がないことを明らかにしたことになる。

また、福岡市長は茨木市の最重要課題として、「市民の心のよりどころ」である市民会館の跡地活用と待機児童問題を挙げた。

市民会館の跡地活用については、引き続き市民の声を吸い上げながら活用方法を探るという。待機児童はゼロを目指し、認定こども園の新設も進める。

1月の茨木市議選で、木本市政で与党だった維新が勢力を減らし、福岡市長に好意的な自民・民主・公明などが勢力を維持したことで支持基盤が安定し、独自施策がみられつつある。

空き家対策や北摂7市3町で図書館の広域利用、海外進出・EC(電子商取引)支援などの企業支援、川端康成を顕彰する文学賞の新設、来年の市制施行70周年に向けて選定されたブランドのロゴやメッセージを活用した魅力発信などの新規施策にも触れた。

さらに木本保平前市長の不祥事を念頭に、茨木市長等政治倫理条例の制定、法務コンプライアンス課の新設、財産調査の徹底などによる市税の滞納整理の適正化の推進も明らかにし、弁護士出身市長の本領を発揮した。