学校法人の追手門学院(大阪府茨木市・川原俊明理事長)は、13日付で東芝が大阪工場跡地において進めている「茨木スマートコミュニティプロジェクト」に参画すると発表した。4月27日に同学院と東芝が跡地を新キャンパス予定地として取得する合意書を締結したという。
現段階の新キャンパス計画を、5月29日(日)の追手門学院大学創立50周年記念式典で発表するという。追手門学院は、前身となる大阪偕行社附属小学校の設置から130年の歴史があり、茨木市に大学を開設して50年の節目となる。偕行社とは旧帝国陸軍の将校などの親睦組織だ。
新キャンパス予定地となる東芝大阪工場跡地は2018年春開業予定の(仮称)JR総持寺駅から徒歩圏内で、西安威2丁目にある同学院の現キャンパスからも2km余りしか離れていない。
2019年春をめどに追手門大学のキャンパスの拡張とともに追手門学院中・高等学校を移転を計画している。安威のキャンパスは残しながら2つのキャンパスを運用することで、地域研究などの新たな学部の設置なども想定しているとみられる。
同学院は地域文化創造機構を設け、地域研究や地域連携にも熱心だ。かつては阪急茨木市駅西口のソシオいばらきに地域連携拠点「連携考房 童子」を開設していた。また大阪府中央卸売市場や茨木市スポーツ少年団などと連携している。3月には北おおさか信金と包括連携協定を締結したばかり。
また、現状安威のキャンパスまではスクールバスを運行しており、少子化や就職活動の長期化の中でキャンパスの不便さが学生集めの障害になりかねないと判断したものとみられる。そのため追手門学院は高槻市のパナソニック(松下電器産業)の工場跡地の取得も検討していたとされる。
JR総持寺駅開業後は阪急とJRの総持寺駅から新キャンパスを経由して安威のキャンパスまでスクールバスを運行するとみられる。追手門学院のスクールバスは大阪緑風観光が依託されて運行している。スクールバスの待機場が新キャンパスから1kmほどの花園1丁目13番地にあり、運行の利便性も向上する。
東芝大阪工場は2008年に閉鎖されたが、東芝は跡地に自社の技術を活用したスマートコミュニティの開発を計画していた。関西イノベーション国際戦略総合特区に国から認定されたものの、東芝の一連の不正会計問題で計画の実現が不安視されていた。
スマートコミュニティには高槻赤十字病院が移転するとの噂もあったが、追手門学院が新キャンパスを設けることの影響は不明だ。
「新キャンパス地取得へ、北摂に一大文教地域創造へ」(公式発表)
追大卒業生です。新キャンパスできたら電車で来れるね。
私の頃は、阪急石橋駅から安威キャンパスまでスクールバスで通っていました。