6月の大阪北部地震など相次ぐ災害への対応を巡り、日本維新の会が茨木市の対応に批判を強めている。いまのところ批判の的になっているのは茨木市役所の対応で、福岡洋一市長に対しては同情的なスタンスだ。
しかし次の茨木市長選挙まで残り1年あまりとなっており、独自候補の擁立を検討するとみられる維新会派は、今後市長本人にも批判を向ける可能性もありそうだ。
福岡市長も、市民会館の建て替えや、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発などのまちづくりをはじめとしたプロジェクトの実現に強い意欲を示して再選を目指している。
再来年4月の市長選に向けて、福岡市長を強く支持する自民と、対抗馬を探る維新の攻防が激しくなりそうだ。
6月18日の大阪北部地震をめぐっては、発生直後に日本維新の会の地元選出議員・足立康史衆院議員が大阪市の吉村市長の迅速な地震対応を伝えるニュースをリツイートした。
大阪市長の迅速な仕事ぶりが話題 地震発生6分後からツイートで状況報告、9時過ぎには学校に休校指示 https://t.co/tkliMotpOU
— 足立康史 (@adachiyasushi) 2018年6月18日
維新出身の吉村市長と比較することで、暗に茨木市と福岡市長の対応が遅いと示唆したものとみられる。
維新会派の萩原佳市議も地震の直後から茨木市役所への批判を続けている。補正予算や台風被害の情報把握にかかわる縦割り行政についても言及している。
はぎ原けいです。
今回の #大阪北部地震。#茨木市 の課題は情報発信力の弱さ。
情報豊富なHPへの導線が弱く、facebook、Twitterとの連携はかなりお粗末。加えて誰もがパソコンやスマホを使える訳でもない。市民の皆様の情報入手源がテレビが主というのも問題。
市の姿勢を追及する必要がある!— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月20日
動かせない用事のため電車に乗ろうと駅のホームに立つと、知った顔の役所の職員さんが少々疲れた顔で立っておられました。
お聞きすると先ほどまで避難所で夜通しの勤務で今からご自宅に戻られるとの事。
市のBCPに不満はありつつも頑張ってる職員さんには素直にありがとうと言いたい。#茨木 #感謝— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月21日
【義援金①】
茨木市は今回の大阪府北部地震に関する独自の義援金募集を行っておらず現状、生まれたての雛さながらに、大阪府や赤十字からの寄附金を口をパクパクさせて待っているだけとの事。
茨木は決して財政が潤沢にある方ではなく、その点は市当局も認めている所。#茨木 #義援金 #独自制度— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
【義援金②】
今回の大阪府北部地震により老朽化問題を抱えていた各公共施設がかなりの打撃を受けたのは間違い無く、修繕に幾らかかるのか正直見えない状況。
また、そもそも財政豊かな方でないのであれば何かしらの対応がなるだけ早く必要なのは必然。— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
【義援金④】
今回の地震により市の財政が圧迫されるのは明白であり、アホみたいに国や府の支援を待っていると言うのはやはり許されるものではない。
義援金用の口座を作り、その寄附を募るのは直ぐにでも出来る事。
今回の地震被害の修繕や補償に充てる目的の寄附金がなぜ直ぐに作れないのか?— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
【義援金⑤】
同じく被害が大きかった高槻市は既にふるさと納税のポータルサイトで募金募集しているし、茨木市より被害が少なかった枚方市も同様に募集をしている。
なのに、なぜ茨木市は動かないのか。
正直意味不明であり、この点に関するトップの姿勢は議会や日々の活動を通じて訴えていく。— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
今日から始めた模様。
昨日の電話後直ぐに動いてくれたと言う事か??
前言撤回。
きちんと動いてくれたことには感謝します。
ただ、チャネルを増やす意味ではポータルサイトだけではなくワンストップ納税の仕方もセットで市のHPでも直接寄附できるようにしていただきたいhttps://t.co/AZ60PKVDUC https://t.co/easdvKMkZS— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
先日苦言をあげた震災関連の茨木市のふるさと納税。始めたのは良いが震災支援とは言いながら何に使うか全く書いていない点と返礼品無しであればこの為に使って欲しいと思う茨木市民はいる訳だから茨木市民でも寄附可能な旨書かないと。
相変わらず詰めが甘いと言わざるを得ない。#茨木 #ふるさと納税 https://t.co/nMwK7zG0dF— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月1日
なお、この情報、1時間以上前に入手出来てましたが裏が取れず拡散できませんでした。
茨木市としてはこの情報を掴んでおらず、その理由はこの道が府道であり管理外であったための模様。
市民の方からすれば道路の管理など関係ない。ふざけてるとしか言いようがない。— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月6日
んー、高槻は19億の補正か…。 https://t.co/0hBUVc0jOv
— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月13日
いつも思うが何でも所得制限。
市長はどの世代にターゲットを当てて施策を行なっているのか。
誰見て施策考えてる?
役所の言いなりになってる??
なぜ市民の皆さんが若く、そして役所出身以外の方を市長に選んだのか?その期待を理解してるのか?
九月議会で質疑していく#茨木 #期待してるからこそ https://t.co/5ZMoNdPAnL— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月21日
ことに被災者への支援金を巡っては、福岡市長本人を槍玉に挙げた。
足立議員も9月4日に近畿を通過した台風21号の対応について茨木市役所を厳しく非難した。福岡市長に対しては「福岡市長は認識しているのに」と一定の理解を示した。
ただ少し矛先をかえれば、役所をコントロールできない市長には能力が不足しているというニュアンスにもなりかねない。
北摂では、茨木市だけですよ。こんなバカな連絡を回しているのは。
更にたちが悪いのは、福岡市長は認識しているのに、役所が動かない、動かせない。
茨木市役所は大改革が必要と確信。https://t.co/fsTa6vRYIV
— 足立康史 (@adachiyasushi) 2018年9月3日
申し訳ありません。
福岡市長の情報をお伝えした私のミスです。混乱させてしまい、誠に申し訳ありませんでした。
足立康史— 足立康史 (@adachiyasushi) 2018年9月3日
別のツイートでも福岡市長からの情報を伝えたことが、結果的に誤っていたとして、市長の情報収集力に危うさがあることをほのめかした。
足立議員と萩原市議が災害対応に絡めて福岡市長への批判を強めるのは、再来年4月の茨木市長選挙を意識しているとみられる。
前回の市長選挙では、公示直前に維新会派出身の木本保平前市長の親族による税金滞納に端を発する不祥事が発覚した。足立議員と松本利明府議は木本氏の支援を取りやめ、維新会派でも対応が割れる事態になった。
不祥事が発覚しなければ、維新や自民が相乗りして木本氏が再選するのが既定路線だったが、急きょ弁護士の福岡洋一氏がが木本氏の対抗馬として担ぎだされた。足立議員や松本府議も福岡市長への支援を決めた。
ただ、福岡市長は自民の占部走馬府議が「見つけてきた」候補で、選挙事務所も同議員が提供した。それでも自民に加え維新の一部も福岡支持に回ったことで、福岡市長が誕生した。
しかし、木本氏を追及するための百条委員会が開かれた段階では、維新系の委員は木本氏擁護でまとまり、足立議員も木本氏を擁護する発言をした。
木本氏をめぐる足立議員の軌道修正の背景は不明だが、この時点で維新は、市民の反応をみながら福岡市政との対決姿勢を見せ始めている。
その一方で昨年10月の衆院選で福岡市長は、茨木市を含む大阪9区に立候補した足立議員と原田憲治議員の双方に配慮した。両候補の街頭演説には、公務の合間をぬって自転車で駆けつけることもあった。
また、福岡市長は弁護士出身のクリーンイメージと若さを武器に、市民の支持を得ている。フットワークの軽さと夜の酒席も厭わない性格で市内の会合や行事に顔を出し、多くの市民とコミュニケーションを取っている。
市長と対話した市民は「よく話を聞いてくれる」「こんなところにも来てくれた」と評判はよく、さらに支持基盤を拡大しているとみられる。そのため維新も福岡市政を攻めあぐねていた。
地震や台風と相次ぐ災害に対する茨木市の対応には不慣れもみられたため、維新にとっては絶好の攻めどころとなっているようだ。
今後福岡市政に対する市民の支持状況をにらみつつ、再来年4月の茨木市長選挙では対抗馬の擁立を模索しているとみられる。維新でも方針は固まっていないようだが、前回の茨木市議選で初当選した萩原市議も候補になりそうだ。
萩原市議は1977年生まれの41歳。福岡市長よりもさらに2歳若い。公認会計士と税理士の資格を保有している上、大手ファームでの実務経験もある。福岡市長の対抗馬としての格に不足はなさそうだ。
しかもSNS等でも自民との対決姿勢を強めており、維新会派の論客としての地位を確立しつつある。
茨木選出の某府議。
家のチャイムも押さずに、ご挨拶に伺いましたって名刺だけ投げ込むって、どうなの?
本当に被害にあった人の心配してる??#大阪府議会議員 #自分党 pic.twitter.com/fD5DZFo2WZ— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月20日
ちなみに市議のF丸さんは名刺だけじゃなくチャイム押してましたよ…。戸別訪問の適法性はさておき。
— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月20日
再来年の市長選で自民系の福岡市長と維新系の候補が競合した場合、革新系の候補が漁夫の利を得る可能性もある。その場合、ソシオ茨木などの阪急茨木市駅西口周辺再整備、茨木駅前ビルなどのJR茨木駅西口周辺再整備、市民会館再整備など市内の開発案件が停滞する恐れもありそうだ。