新人5人が競う衆院選の大阪9区は、維新の新人萩原佳氏が当選確実となった。
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衆院選、大阪9区は新人5人の争い
10月27日投開票の衆議院選挙がきょう公示された。茨木市を含む大阪9区では、社民党公認の長崎由美子(68)、日本維新の会の萩原佳(47)、参政党公認の片岡真(33)、自民党公認・公明党推薦の東田淳平(41)、無所属の磯部和哉(52)の新人5氏が立候補している。
日本維新の会現職の足立康史氏(59)は、党内の公選法違反を指摘したことで6か月の党員資格停止処分をうけて公認されなかったうえ、対抗馬として茨木市議だった萩原氏が公認されたことで、政界引退を決めた。
10月6日、足立氏はX(旧ツイッター)で衆院選からの撤退と政界引退を表明した。8日には日本維新の会は、萩原氏の公認を発表した。
本日、日本維新の会が衆議院大阪9区に公認候補を擁立することを決定しました。ついては、これをもって、私は、来たる衆院選から撤退し、9日の衆院解散をもって政治から引退することを決めました。…
— 足立康史 前衆議院議員 (@adachiyasushi) October 6, 2024
足立氏が出馬して日本維新の会系が分裂する可能性も指摘されていたが、ひとまず分裂は回避した格好だ。ただ萩原氏の選挙ポスターの掲示が他候補に比べて出遅れており、ポスターの準備が間に合っていないか、支援組織の態勢が整っていない可能性がある。
長崎氏と片岡氏の支援者は茨木市内全域でいち早くポスターを掲示を済ませている。東田陣営も茨木青年会議所のメンバーなどが手分けしてポスターの掲示を進めている。
選挙戦は萩原氏と東田氏を軸に進むとみられるが、維新は兵庫県の齋藤知事によるパワハラ問題の対応や万博運営をめぐるごたごたで支持を落としている。自民党も統一教会や裏金の問題で強い逆風が吹く。
選挙戦の行方は混とんとしているが、萩原氏も東田氏も阪急・JR駅前の再開発には積極的だ。萩原氏は市議として再開発の動きの遅さを再三指摘してきた。
東田氏は、茨木市の福岡洋一市長が推薦しており、自民党や公明党の市議団と連携して茨木市政の「与党」側にいるため、再開発の動きを国政からバックアップできそうだ。
今回の衆院は、JR茨木駅西口や阪急茨木駅西口の再開発にとって大きな転機となりそうだ。
茨木市長選・市議補選あす告示
任期満了にともなう茨木市長選挙が3月31日に告示される。現職の福岡洋一氏(48)が3選されるかが焦点だ。維新と共産が対立候補の擁立を断念し、無投票で再選される公算が大きい。
茨木市議会議員の補欠選挙(定数2)も同じ日程で実施される。自民、維新、共産が候補を立てる。投票日は4月7日で即日開票される見込み。
1月下旬、萩原佳市議(46)が茨木市役所の女性職員に「小学生と話しているみたい」と暴言を吐き、下野巌議長から注意されたと読売新聞が報じた。
前回の市長選でネガティブキャンペーンを展開し、落下傘候補の寺元博昭氏が敗北した維新にとって、地元出身の候補を擁立する算段が狂った瞬間だった。
萩原市議は2017年初当選の2期目。2021年の市議選では4,800超の票を得てトップ当選し、大手事務所の経験もある公認会計士で、弁護士でもある福岡市長にも対抗できる人材と目されてきた。
元日付の市政報告書チラシではネガティブキャンペーンは封印して「茨木市の政治を前に進めたい」「次の選挙では別の政治家を選んでみるということも必要」と政策を訴え、昨年末からは街頭の2連ポスターに足立康史衆院議員と並んで写るなど、維新は萩原市議を茨木市長選に擁立するとみられていた。
いっぽう現職の福岡市長は、茨木市文化・子育て複合施設「おにクル」の開業や待機児童対策や物価高騰対策などを通じて市の人口増加にもつなげた実績を訴える。
選挙後にも安威川ダムの「ダムパークいばきた」の開業や中学までの学校給食の実施など教育関連の施策が実現するほか、阪急茨木市駅前の病院誘致も道筋が見えてきた。
福岡市長は、2016年の市長選で自民の占部走馬府議にスカウトされたが、大阪府や関西の政治状況が維新一強となる中、維新に脅威を感じる非維新勢力にも支持を広げている。
子育て世代を中心に無党派層にも好感を持たれており、維新側も不祥事のみそぎが済まない状態で市長選に名乗りを上げても勝ち目はないと判断したようだ。
ただ、このタイミングで暴言が明らかになったのは、市役所も萩原市議や維新の候補が市長になることを歓迎していないことが背景にありそうだ。
8年前の市長選で当時の木本保平市長が落選するきっかけとなった親族の市税滞納問題も、市役所の関係者から情報流出しない限り表ざたになるものではない。
今回の暴言についても市役所内部からマスコミにリークされたとみられる。
読売新聞によると、昨年12月に市議会の一般質問の打合せを行っていた萩原市議が、意に沿わない回答をした女性職員に「小学生と話しているみたいだ」などの暴言を吐いたと関係者が証言している。
この職員が上司に相談し、下野議長らが萩原市長に事実確認をしたうえで態度を改めるよう注意したという。
萩原市議は読売新聞の取材に発言の具体的内容は答えなかったが、職員に「不快に思われたなら申し訳ない」と謝罪したと明らかにしたという。
子どもの同級生であることから、未就学の萩原氏を知るという70代の女性は萩原氏を自己主張が強く「ちょっと変わった子だった」と語る。
そもそも維新は「統治機構改革」を旗印に掲げ、行政組織とは対決的な姿勢を取っており、市役所職員に融和的な対応ではない可能性がある。
次の市議会議員選挙で再選されるまではみそぎが済んでいないとみなされそうだ。
他方で福岡市長のトップダウンを避けボトムアップを促す手法は市職員から好評のようだ。
ある市役所職員は「市長に相談すると、禅問答のような会話になる」ことが多く、直接的な指示があることは少ないというが、職員の意向が尊重されやすいことを好意的にとらえているようだ。
その反面で有権者からは優柔不断などといった批判も漏れる。
おにクルについては市民会館の建替えは前市長時代の既定路線であり、ダムパークについては、府の事業に関連したもので福岡市政で新たに進展した事業が少ないという指摘もある。
萩原氏はこうした批判を反映して、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発を進める姿勢をみせていた。さらには慢性的な道路渋滞の解消についても意欲を示していた。
萩原氏は2023年から次世代移動交通システム「Zippar」を導入することを提案しており、市政報告書チラシでも訴えていた。
「Zippar」はロープウェーのように道路などの上空に索道を設置してゴンドラを運行するもので、モノレールよりも安価に建設できるとみられる。
1月14日の新聞にチラシが折り込まれた「北大阪環状モノレール構想」について、茨木商工会議所に設置された「モノレール研究会」の委員長が木本誠一氏であることから、萩原市議への援護射撃とみる向きもあった。
誠一氏は木本興産の代表取締役で、維新推薦の市長だった木本保平氏の親族だ。
3期目の福岡市長にとっては阪急・JRの再開発や阪急茨木市駅前の病院誘致の促進などが評価ポイントになりそうだ。
市議補選は、2022年7月に病気で辞職した島田あきこ氏、2023年4月に府議に転出した大野ちかこ氏の欠員を補充するものだ。当会の調べでは3人が立候補を表明している。
自民は年明け早々に元プロサッカー選手の西野貴治氏(30)を推薦すると発表した。維新は2月中旬に足立衆院議員の元秘書の川口元気氏(43)を公認した。25日には共産党茨木・豊能地区委員会は大嶺学氏(58)の擁立を発表した。
大嶺氏は補欠選挙も含めて茨木市議の挑戦は4度目。川口氏も2015年に門真市議選に出馬した経験がある。
維新、市長選見据え茨木市の危機管理で攻勢も
大阪北部地震からまもなく1年。そのタイミングで発生した千里山の拳銃強奪事件は、ほぼ24時間で容疑者が逮捕されたが、茨木市内ではデマが広がるなど市民生活を大きく揺さぶった。
デマの出どころとみられるツイートを打ち消すために大阪維新の会の足立衆院議員が引用したことで広まったこともあって、大阪維新の会も茨木市の対応を正面から批判はしていない。
しかし維新の市議が、事件に関して茨木市の情報発信がスピード感に欠けると指摘するなど、茨木市の業務の進め方や危機管理が問われることになりそうだ。
大阪維新の会は、来春の茨木市長選挙を見据えて攻勢を強める構えだ。
市政が混乱すれば阪急茨木市駅西口、JR茨木駅西口の再開発の動きにブレーキがかかりかねず、懸念する声も上がっている。
大阪府吹田市の千里山交番で拳銃強奪事件が発生したのは16日午前5時40分ごろ。共同通信が第一報を速報したのが午前7時15分ごろだ。同20分ごろには、メディア各社も速報した。
吹田市は同30分にツイッターで、第一報を発信した。さらに後藤圭二吹田市長が、同32分にツイッターで「報道の通り吹田市千里山駅前交番で警察官が襲われ拳銃を奪われました。犯人逃走中。外出を控え施錠を。ニュース報道を注目してください。 」と呼びかけた。
同43分には「本日、吹田市全ての小中学校のクラブ活動を中止します。外出を控えて下さい。」、8時46分には「本日、全ての吹田市主催行事事業を中止します。その他の行事も本日の開催を出来るだけ控えて下さい。 」、9時55分には翌日の小中学校休校についてツイートした。
吹田市もツイッターでほぼ同時に公共施設の休館などをツイートしていた。さらに後藤市長が休校情報を発信した9時55分時点で、すでに市のホームページで拳銃強奪事件についての情報発信を行っていた。
茨木市がホームページで情報発信を始めたのは午前11時過ぎとみられ、ツイッターでの最初の情報発信は午後0時51分だった。
大阪維新の会の萩原佳茨木市議は、午後1時39分に茨木市のツイートを引用して「本市の課題はやはりスピード感。 ホームページ等にアップされるまでの時間が全然違う。 事件現場は千里山という事で茨木市には徒歩圏内(注:千里丘と混同していた)です。 適時の情報発信が求められます。 昨年の地震から何を学んだんだろう??」 疑問を投げかけた。
その後も萩原市議は「吹田の事件、茨木市の対応は以下の通り。 ①公共施設での市主催事業は中止。 ②公共施設の自主事業や独自で借りている人については注意は促すがとりやめは自主判断。 ③部活動は中止。 ④本日解決がみられない場合は明日の学校園の対応について協議中。 ⑤防災スピーカーの利用は警察からの要請にて実施。 ②については自主判断ではなく中止を依頼すべき、もしくは施設の閉鎖をすべき旨を大野市議より市に申し入れ済みです。 危機管理については最悪の事態を想定すべきであり事件の場所・距離的にも茨木市の対応には疑問。」と茨木市の危機管理そのものをやり玉に挙げた。
今回の事件に関連して福岡洋一茨木市長がSNSで発信したのは午後7時22分。フェイスブックで「残念ながら犯人確保なく夜になってしまいました。闇夜に紛れて犯人が活動することなどが考えられますので、くれぐれも不要不急の外出を控えなければなりません。 」と呼びかけた。
午後9時ごろには、容疑者が茨木市方面へ逃走しているという文書が自治会で回覧されているという情報が、文書を撮影した画像を添付してツイートされた。
これを打ち消すために足立康史衆院議員がツイッターで引用したこともあって、一気に情報が拡散した。
福岡市長は午後10時46分に、フェイスブックで「茨木方面へ逃走との情報はとりあえずデマです。もちろんその可能性はありますが、警察から市役所がそのような情報提供を受けた事実はありません。 」と投稿。
茨木市も午後11時5分に「個人のSNS等で、吹田市千里山で発生した警察官襲撃事件の犯人が、「茨木市方面に逃亡したらしい」との情報が流れているようです。茨木警察署に確認しましたが、そのような情報はございません。また、市はそのような情報を発信しておりません。誤った情報には、十分に注意してください。また、逃亡先はわかっておりませんので、くれぐれも戸締りなどに留意してください。」とツイートするなど、火消しに追われた。
6月7日、日本維新の会茨木支部は役員会を開き、来春の茨木市長選挙に向けた方針を決定した。内容は公表されていないが、福岡市長に対抗する独自候補を擁立するものとみられる。
昨年の地震以降、萩原市議も足立衆院議員も市役所の対応を再三批判しているが、福岡市長への批判は封印してきた。
木本前市長の不祥事をきっかけに足立議員も福岡氏支持に回ったことや、クリーンイメージで当選し、市民の幅広い支持を得ている福岡市長を批判するのは得策でないという判断であろう。
しかし、木本氏は百条委員会から大阪地方裁判所へ告発されるも不起訴となったことで、維新は独自候補を擁立する大義名分が立った。
4月の統一地方選で、維新が府知事と大阪市長のダブル選挙を制し、松本府議が圧勝したことも、独自候補擁立の弾みになる。
さらに福岡市長をスカウトしてきたとされ、市長選の事務所も提供した占部走馬府議と足立議員の対立が泥沼化していることも、独自候補擁立に拍車をかけそうだ。
足立議員は昨年、占部府議のツイートの内容を巡って名誉毀損で提訴した。大阪地裁は占部府議に53万円の支払いを命じる判決を出したが、占部府議は控訴している。占部府議は足立議員に「チンピラ府議」と書かれたとして名誉毀損で反訴している。
法廷闘争にまで発展した茨木維新と茨木自民の対立はもはや修復不可能で、福岡市長を支えるオール与党体制は崩壊必至だ。今後維新は徐々に福岡市長への批判も強めていくことになりそうだ。
しかし市政が混乱すれば阪急茨木市駅西口、JR茨木駅西口の再開発の動きにブレーキがかかりかねず、懸念する声も上がっている。
府議選は維新松本氏地滑り的勝利、自民占部氏、公明中野氏も議席確保
大阪府議選の茨木市選挙区は、維新の松本氏が4万を超える票を集め、地滑り的勝利を収めた。自民占部氏、公明中野氏が続き、現職が当選確実になっている。
午前0時現在の開票状況
山下けいき 12,943
中野つよし 16,674
あさとうまさし 7,477
うらべ走馬 19,470
松本としあき 43,557
得票総数 100,121
開票率(%) 91.77
維新は、高槻市・島本町の選挙区では2議席を確保するなど、府議会の過半数を制することが確実な状況だ。
大阪府知事は吉村氏、大阪市長は松井氏に当確
大阪府知事選と大阪府議選の投票は午後8時に締め切られた。
NHKなどマスメディアは午後8時、大阪府知事は吉村洋文前大阪市長に、大阪市長は松井一郎前大阪府知事に当確を出した。
茨木市選挙管理委員会によると午後7時現在、大阪府知事選の投票率は34.16%。前回の32.58%を1.58ポイント上回ったが、前々回の41.80%を7.64%下回っている。
茨木市では投票率が低く組織票をもつ候補が有利と見られたが、大阪市では大阪市長選とのクロス選挙となったことで投票率が伸びたとみられる。
府知事選・府議選の投票率、前々回は下回る
大阪府知事選挙・大阪府議会議員選挙は、今日投票が行われている。
17時現在の茨木市の大阪府知事選挙投票率は28.82%。前回の27.18%よりは1.64ポイント上昇しているが、前々回の34.79%と比べると5.97ポイント下回っている。
大阪府議選の投票率の途中経過は発表されていないが、ほぼ同じ動きとみられる。
茨木市選挙管理委員会によると期日前投票は25,345人。前回の1.61倍、前々回の1.99倍となっており、期日前投票を含めれば前々回に迫る可能性もある。
投票は午後8時に締め切られるが、絶好の行楽日和で午後に入ってから伸び悩んでおり、最終投票率は下がりそうだ。
投票締切後、茨木市の投票分は市民体育館で即日開票され、深夜には結果が判明する見通しだ。
府知事・府議選まで一週間、次期茨木市長選に影響も
4月7日に投開票される大阪府知事選挙と大阪府議会議員選挙が告示された。
知事選は松井一郎府知事と吉村洋文大阪市長が辞職し、相互に入れ替わって出馬する「クロス選挙」となった。府議選の茨木市選挙区には、定数3人に5人が立候補する激戦の構図。
いずれの選挙も相次ぐ災害への対応やJR茨木駅西口の再開発など懸案を抱える茨木市政には直結しないが、その結果は来春の茨木市長選挙や再来年の茨木市議選のゆくえを占うものになる。
投開票まで1週間。府議選は一度だけの週末だけに、平日は不在の有権者にアピールすべく各陣営とも熱心な選挙戦を繰り広げている。
府知事選は21日に、府議選は29日に告示された。
知事選には、自民党・公明党・連合大阪が推薦する元大阪府副知事の小西禎一(64)と、前大阪市長でおおさか維新の会所属の吉村洋文(43)の各氏が立候補した。
府議選の茨木市選挙区には、届け出順に、無所属で自由・社民・新社会が推薦する前茨木市議の山下慶喜(66)、現職で公明の中野剛(46)、共産の浅藤雅志(49)、現職で自民の占部走馬(34)、現職で大阪維新の松本利明(69)の各氏が立候補した。
大阪維新の会が実現を目指す大阪都構想の法定協議会で、維新と公明が決裂。府知事選では前回は自主投票を決めた公明も小西候補を推薦し、反・維新に回った。
さらに以前から維新府政に批判的だった共産なども候補を立てず、府知事選は維新と反・維新の一騎打ちとなった。
前回は松井氏が、自民などが推す栗原貴子氏にダブルスコアで圧勝したが、今回は接戦も予想される情勢だ。
府議選では、現職の3人は安威川ダムや西河原西交差点の立体交差化、中心市街地の活性化などを掲げており、府市の二重行政を解消する都構想を除けば政策に大きな違いはない。
中心市街地の活性化に関連して、松本氏は中心市街地の一方通行化などを掲げているほか、中野氏は阪急茨木市駅とJR茨木駅前の再整備加速を打ち出す。占部氏は都計茨木寝屋川線の整備による渋滞解消に触れている。
他方で新人の山下氏と浅藤氏は、福祉の拡充や反カジノなどを掲げており、開発にも批判的だ。
前回の府議選は、維新ブームに乗った松本府議が3万票超を集め、トップ当選。しかし翌年の茨木市長選では、2期目に挑む維新の木本保平市長に不祥事が発覚した。
維新の茨木支部も木本氏の支援をめぐって分裂。足立康史衆院議員と松本府議は新人の福岡洋一氏を推薦した結果、福岡氏が当選し、木本氏は落選した。
その後、親族が滞納した市税の徴収に介入した疑惑で開かれた百条委員会の際には、足立議員も松本府議も木本氏を擁護する発言を行った。
こうした一連の動きが、有権者の選択にどのような影響をあたえるか注目される。一昨年の市議選では維新が大きく退潮している。
そもそも福岡洋一市長は青年会議所のつながりで占部氏が担ぎ出したとされており、維新は次期市長選に向けて独自候補を模索するという観測もある。
福岡市長は松本氏を含めた現職の3人に推薦を寄せているが、足立議員や維新の市議が昨年の災害対応について茨木市政への批判を強めており、今後市長との対立姿勢を明確にすることもありえる。
しかし、松本氏が大きく票を減らし他の候補がトップ当選するようであれば、来春の茨木市長選では、福岡洋一市長への対抗馬も擁立しにくくなる可能性もある。
大阪府知事選挙
小西ただかず(小西禎一)・無所属/自民党・公明党・連合大阪推薦(64)
吉村洋文・大阪維新(43)
大阪府議会議員選挙(茨木市・定数3)
山下けいき(山下慶喜)・無所属/自由・社民・新社会推薦(66)
中野つよし(中野剛)・公明党(46)
あさとうまさし(浅藤雅志)・共産党(49)
うらべ走馬(占部走馬)・自民党(34)
松本としあき(松本利明)・大阪維新(69)
茨木市の災害対応巡り早くも次期茨木市長選の鞘当てか
6月の大阪北部地震など相次ぐ災害への対応を巡り、日本維新の会が茨木市の対応に批判を強めている。いまのところ批判の的になっているのは茨木市役所の対応で、福岡洋一市長に対しては同情的なスタンスだ。
しかし次の茨木市長選挙まで残り1年あまりとなっており、独自候補の擁立を検討するとみられる維新会派は、今後市長本人にも批判を向ける可能性もありそうだ。
福岡市長も、市民会館の建て替えや、阪急茨木市駅西口とJR茨木駅西口の再開発などのまちづくりをはじめとしたプロジェクトの実現に強い意欲を示して再選を目指している。
再来年4月の市長選に向けて、福岡市長を強く支持する自民と、対抗馬を探る維新の攻防が激しくなりそうだ。
6月18日の大阪北部地震をめぐっては、発生直後に日本維新の会の地元選出議員・足立康史衆院議員が大阪市の吉村市長の迅速な地震対応を伝えるニュースをリツイートした。
大阪市長の迅速な仕事ぶりが話題 地震発生6分後からツイートで状況報告、9時過ぎには学校に休校指示 https://t.co/tkliMotpOU
— 足立康史 (@adachiyasushi) 2018年6月18日
維新出身の吉村市長と比較することで、暗に茨木市と福岡市長の対応が遅いと示唆したものとみられる。
維新会派の萩原佳市議も地震の直後から茨木市役所への批判を続けている。補正予算や台風被害の情報把握にかかわる縦割り行政についても言及している。
はぎ原けいです。
今回の #大阪北部地震。#茨木市 の課題は情報発信力の弱さ。
情報豊富なHPへの導線が弱く、facebook、Twitterとの連携はかなりお粗末。加えて誰もがパソコンやスマホを使える訳でもない。市民の皆様の情報入手源がテレビが主というのも問題。
市の姿勢を追及する必要がある!— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月20日
動かせない用事のため電車に乗ろうと駅のホームに立つと、知った顔の役所の職員さんが少々疲れた顔で立っておられました。
お聞きすると先ほどまで避難所で夜通しの勤務で今からご自宅に戻られるとの事。
市のBCPに不満はありつつも頑張ってる職員さんには素直にありがとうと言いたい。#茨木 #感謝— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月21日
【義援金①】
茨木市は今回の大阪府北部地震に関する独自の義援金募集を行っておらず現状、生まれたての雛さながらに、大阪府や赤十字からの寄附金を口をパクパクさせて待っているだけとの事。
茨木は決して財政が潤沢にある方ではなく、その点は市当局も認めている所。#茨木 #義援金 #独自制度— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
【義援金②】
今回の大阪府北部地震により老朽化問題を抱えていた各公共施設がかなりの打撃を受けたのは間違い無く、修繕に幾らかかるのか正直見えない状況。
また、そもそも財政豊かな方でないのであれば何かしらの対応がなるだけ早く必要なのは必然。— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
【義援金④】
今回の地震により市の財政が圧迫されるのは明白であり、アホみたいに国や府の支援を待っていると言うのはやはり許されるものではない。
義援金用の口座を作り、その寄附を募るのは直ぐにでも出来る事。
今回の地震被害の修繕や補償に充てる目的の寄附金がなぜ直ぐに作れないのか?— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
【義援金⑤】
同じく被害が大きかった高槻市は既にふるさと納税のポータルサイトで募金募集しているし、茨木市より被害が少なかった枚方市も同様に募集をしている。
なのに、なぜ茨木市は動かないのか。
正直意味不明であり、この点に関するトップの姿勢は議会や日々の活動を通じて訴えていく。— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
今日から始めた模様。
昨日の電話後直ぐに動いてくれたと言う事か??
前言撤回。
きちんと動いてくれたことには感謝します。
ただ、チャネルを増やす意味ではポータルサイトだけではなくワンストップ納税の仕方もセットで市のHPでも直接寄附できるようにしていただきたいhttps://t.co/AZ60PKVDUC https://t.co/easdvKMkZS— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年6月28日
先日苦言をあげた震災関連の茨木市のふるさと納税。始めたのは良いが震災支援とは言いながら何に使うか全く書いていない点と返礼品無しであればこの為に使って欲しいと思う茨木市民はいる訳だから茨木市民でも寄附可能な旨書かないと。
相変わらず詰めが甘いと言わざるを得ない。#茨木 #ふるさと納税 https://t.co/nMwK7zG0dF— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月1日
なお、この情報、1時間以上前に入手出来てましたが裏が取れず拡散できませんでした。
茨木市としてはこの情報を掴んでおらず、その理由はこの道が府道であり管理外であったための模様。
市民の方からすれば道路の管理など関係ない。ふざけてるとしか言いようがない。— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月6日
んー、高槻は19億の補正か…。 https://t.co/0hBUVc0jOv
— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月13日
いつも思うが何でも所得制限。
市長はどの世代にターゲットを当てて施策を行なっているのか。
誰見て施策考えてる?
役所の言いなりになってる??
なぜ市民の皆さんが若く、そして役所出身以外の方を市長に選んだのか?その期待を理解してるのか?
九月議会で質疑していく#茨木 #期待してるからこそ https://t.co/5ZMoNdPAnL— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月21日
ことに被災者への支援金を巡っては、福岡市長本人を槍玉に挙げた。
足立議員も9月4日に近畿を通過した台風21号の対応について茨木市役所を厳しく非難した。福岡市長に対しては「福岡市長は認識しているのに」と一定の理解を示した。
ただ少し矛先をかえれば、役所をコントロールできない市長には能力が不足しているというニュアンスにもなりかねない。
北摂では、茨木市だけですよ。こんなバカな連絡を回しているのは。
更にたちが悪いのは、福岡市長は認識しているのに、役所が動かない、動かせない。
茨木市役所は大改革が必要と確信。https://t.co/fsTa6vRYIV
— 足立康史 (@adachiyasushi) 2018年9月3日
申し訳ありません。
福岡市長の情報をお伝えした私のミスです。混乱させてしまい、誠に申し訳ありませんでした。
足立康史— 足立康史 (@adachiyasushi) 2018年9月3日
別のツイートでも福岡市長からの情報を伝えたことが、結果的に誤っていたとして、市長の情報収集力に危うさがあることをほのめかした。
足立議員と萩原市議が災害対応に絡めて福岡市長への批判を強めるのは、再来年4月の茨木市長選挙を意識しているとみられる。
前回の市長選挙では、公示直前に維新会派出身の木本保平前市長の親族による税金滞納に端を発する不祥事が発覚した。足立議員と松本利明府議は木本氏の支援を取りやめ、維新会派でも対応が割れる事態になった。
不祥事が発覚しなければ、維新や自民が相乗りして木本氏が再選するのが既定路線だったが、急きょ弁護士の福岡洋一氏がが木本氏の対抗馬として担ぎだされた。足立議員や松本府議も福岡市長への支援を決めた。
ただ、福岡市長は自民の占部走馬府議が「見つけてきた」候補で、選挙事務所も同議員が提供した。それでも自民に加え維新の一部も福岡支持に回ったことで、福岡市長が誕生した。
しかし、木本氏を追及するための百条委員会が開かれた段階では、維新系の委員は木本氏擁護でまとまり、足立議員も木本氏を擁護する発言をした。
木本氏をめぐる足立議員の軌道修正の背景は不明だが、この時点で維新は、市民の反応をみながら福岡市政との対決姿勢を見せ始めている。
その一方で昨年10月の衆院選で福岡市長は、茨木市を含む大阪9区に立候補した足立議員と原田憲治議員の双方に配慮した。両候補の街頭演説には、公務の合間をぬって自転車で駆けつけることもあった。
また、福岡市長は弁護士出身のクリーンイメージと若さを武器に、市民の支持を得ている。フットワークの軽さと夜の酒席も厭わない性格で市内の会合や行事に顔を出し、多くの市民とコミュニケーションを取っている。
市長と対話した市民は「よく話を聞いてくれる」「こんなところにも来てくれた」と評判はよく、さらに支持基盤を拡大しているとみられる。そのため維新も福岡市政を攻めあぐねていた。
地震や台風と相次ぐ災害に対する茨木市の対応には不慣れもみられたため、維新にとっては絶好の攻めどころとなっているようだ。
今後福岡市政に対する市民の支持状況をにらみつつ、再来年4月の茨木市長選挙では対抗馬の擁立を模索しているとみられる。維新でも方針は固まっていないようだが、前回の茨木市議選で初当選した萩原市議も候補になりそうだ。
萩原市議は1977年生まれの41歳。福岡市長よりもさらに2歳若い。公認会計士と税理士の資格を保有している上、大手ファームでの実務経験もある。福岡市長の対抗馬としての格に不足はなさそうだ。
しかもSNS等でも自民との対決姿勢を強めており、維新会派の論客としての地位を確立しつつある。
茨木選出の某府議。
家のチャイムも押さずに、ご挨拶に伺いましたって名刺だけ投げ込むって、どうなの?
本当に被害にあった人の心配してる??#大阪府議会議員 #自分党 pic.twitter.com/fD5DZFo2WZ— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月20日
ちなみに市議のF丸さんは名刺だけじゃなくチャイム押してましたよ…。戸別訪問の適法性はさておき。
— はぎ原けい(萩原 佳) (@hagihara_kei) 2018年7月20日
再来年の市長選で自民系の福岡市長と維新系の候補が競合した場合、革新系の候補が漁夫の利を得る可能性もある。その場合、ソシオ茨木などの阪急茨木市駅西口周辺再整備、茨木駅前ビルなどのJR茨木駅西口周辺再整備、市民会館再整備など市内の開発案件が停滞する恐れもありそうだ。
茨木市でも台風21号の被害広がる
台風21号は4日昼過ぎに徳島県に上陸して紀伊水道を北上した。午後2時ごろには神戸市付近で本州に再上陸し、若狭湾へと近畿地方を縦断した。
茨木市でも昼前から雨が強くなり、昼過ぎから午後4時ごろまで強い風が吹いた。
台風21号の中心気圧は、徳島県に上陸した時点で950ヘクトパスカル、兵庫県に再上陸した時点では960ヘクトパスカル前後で、非常に強い勢力を保ったまま茨木市に最接近した。
大阪市でも40mを超える最大瞬間風速を観測しており、茨木市内でも中央環状線や中央卸売市場でトラックが横転したり、屋根や看板などが飛ばされるなど大きな被害がでている。
イオン茨木では、屋上の仮設プレハブ事務所が飛んで地上に落下した。茨木神社付近の中央通りでも近くのビルから飛来したプレハブ倉庫が車線をふさいでいるほか、茨木市消防本部付近の桜通りでは樹木が倒れてタクシーを直撃した。
6月の大阪北部地震で屋根の被害があった民家ではブルーシートで養生していたが、多くのブルーシートが剥がれてしまっている。
強風で電柱が折れたり、飛来物が電線を切断した影響で阪急茨木市駅西側の中心市街地や、穂積地区や阪急総持寺駅周辺、山手台などの広範囲で停電が発生しているようだ。
市内各所では信号機が停電で使えないほか、強風で信号機の向きがずれて交通管制に影響が出ている。永代町など阪急茨木市駅付近の府道茨木枚方線などでは警察官が交通整理を行った。
JR西日本は、昨日から10時頃には在来線の運転を停止すると予告しており、阪急京都線も昼すぎに運転を中止した。
市内の学校も早朝に暴風警報が出たため、休校となった。多くの市民が自宅で過ごしたとみられる。
萩原佳市議(維新)や稲葉通宣市議(立民)は、ツイッターで市議会事務局からの説明として「現状市として全体を把握できる状況ではない」、停電について「関西電力のシステムがダウンしていることから、把握できない状況で、時間がかかる」、「公共施設についても、明日開館することができないところがでてくる模様」と明らかにした。
【茨木市の被害状況①】
議会事務局からの報告です。
18:30の会議では全体を把握できる状況ではないとのことです。
停電は関西電力のシステムがダウンしていることから把握できない状況で、時間がかかるとのこと。
停電により公共施設についても、明日開館することができないところがでてくる模様です— いなばみちのぶ@茨木市議会議員 (@ibaraki178) 2018年9月4日
さらに「消防119番通報も多数、救急搬送については、12名とのこと。倒木多数、屋根瓦等の落下多数、公共施設の破損も多数あり、明日も被害状況の調査に努める予定。」と伝えている。
【茨木市の被害状況②】
消防119番通報も多数、救急搬送については、12名とのこと。倒木多数、屋根瓦等の落下多数、公共施設の破損も多数あり、明日も被害状況の調査に努めるとのことです。
なお、避難所については、停電等による避難も受け入れるとのことです。#茨木市#台風被害
— いなばみちのぶ@茨木市議会議員 (@ibaraki178) 2018年9月4日
維新の足立康史衆院議員は、茨木市の小中学校が3日のうちに休校の判断をしなかったことをツイッターで強く非難している。
維新の吉村洋文市長がトップダウンで早くから4日の休校を決めた大阪市をはじめ、他市では3日のうちに休校することを保護者などに連絡していた。
福岡洋一市長にはやや同情的なトーンだが、市役所に対しては「北摂では、茨木市だけですよ。こんなバカな連絡を回しているのは。更にたちが悪いのは、福岡市長は認識しているのに、役所が動かない、動かせない。茨木市役所は大改革が必要と確信。」と批判的だ。
北摂では、茨木市だけですよ。こんなバカな連絡を回しているのは。
更にたちが悪いのは、福岡市長は認識しているのに、役所が動かない、動かせない。
茨木市役所は大改革が必要と確信。https://t.co/fsTa6vRYIV
— 足立康史 (@adachiyasushi) 2018年9月3日