駅ナカ開業もJR茨木駅周辺の商業は衰退へ


4月1日にJR茨木駅がリニューアル開業した。コンビニ、ベーカリーカフェ、雑貨、ドラッグストア、旅行代理店などの商業施設も開業した。

東口のいばらきスカイパレットでは式典が開催され、茨木市の福岡洋一市長や茨木市商業団体連合会の山田久敬会長などが来賓として招かれた。

福岡市長はあいさつでJR茨木駅西口の再開発や新快速停車についても触れ、JR西日本の協力を求めた。

阪急オアシスが建替えで一時閉店するなど、以前から駅周辺の飲食店や物販が少なかったこともあって駅ナカは好調だ。日中はベーカリーカフェやうどん店も満席に近い状態になることもある。

その一方で駅周辺商業の衰退が止まらない。西口の茨木ショップタウン地下の「茨木グリル」が3月末に閉店した。同店は騒音問題を理由としているが、売上不振が原因のようだ。

西口ではラーメン店「考来」の跡地に店舗が再建されているが、飲食店ではなく調剤薬局になるようだ。

東口では中条地区にある店舗の閉店が続く。東西通りに面したすし店「三府鮨」や居酒屋「八剣伝」がマンション開発のため閉店するという情報がある。

中条地区では立命館大学進出の効果が薄れているようだ。茨木松ヶ本線のJR京都線アンダーパス開通でイオン茨木に顧客が流出するとみられることも理由だ。

またJR総持寺駅開業で乗降客が減る可能性が高いことも、JR茨木駅周辺の商業が衰退に拍車をかけている。店舗の新陳代謝が比較的順調な春日地区や駅前地区の先行きも不安視されている。

福岡洋一茨木市長、施政方針で開発路線継続を表明


茨木市の福岡洋一市長は、9日の茨木市議会で施政方針説明を行った。都市計画や北部振興など開発関連に、44分間の説明のうち約10分を割いた。

すでに事業が進んでいるJR総持寺駅や安威川ダムだけではなく、JR茨木駅・阪急茨木市駅の西口再整備など中心市街地の活性化、彩都、玉島・野々宮などの南部地区開発などの開発案件についても概ね継続する姿勢を表明した。

その一方で、昨年閉館した市民会館に代わる芸術文化施設については、市民の関心が高く、市民の「こころの中心地」という性格があるとした。その上で対話や議論で思いを傾聴し、福祉文化会館との一体運用や新たな施設の必要性について丁寧に検討したいとして、慎重な姿勢を見せた。

また、廃棄物処理や上下水道などのインフラについても言及し、摂津市とのごみ処理広域化や下水道料金の見直しについても意欲をしめした。
(その他の政策についても追って詳報します)

03:33(施政方針説明の経過時間、単位:分・秒)
●【市長選挙政策骨子】「人と自然が共生する持続可能なまちに」
総合計画・都市計画マスタープラン
多核ネットワーク型都市構造によるまちづくり
都市機能の適正配置、立地適正化計画

●【市長選挙個別政策】「昼も夜もにぎわい、憩える中心市街地と駅前の再整備」
中心市街地活性化基本計画の策定

04:53
●駅前開発
JR茨木駅・阪急茨木市駅の西口周辺再整備
・交通結節点機能強化
・市の玄関口として多くの市民が集える空間
・関係者と協議を進め計画の早期具体化を促進
JR茨木駅東口広場の愛称公募
JR茨木構内にエスカレーターを設置

05:30
●【市長選挙個別政策】「市民に愛され、使われる新しい芸術文化施設の建設」
市民の関心が高い
市民の「こころの中心地」という性格
対話や議論で思いを傾聴
中心市街地という立地優位性
福祉文化会館との一体的な活用
新たな芸術文化施設の必要性も丁寧に検討

06:17
●【市長選挙個別政策】「渋滞ゼロをめざしたまちづくり」
茨木松ヶ本線など計画的な道路整備
広域的な幹線道路整備も大きく関係するため国や府とも協議
渋滞緩和につながる公共交通の維持・利用促進、移動の実態調査を実施

06:54
●【市長選挙で言及せず】住宅
茨木市に「住み、働き、学び、憩う」中で「住まい」は生活の基盤であり重要施策
住宅施策を充実
既存ストックの適正な維持管理、居住の安定確保
住まいに関する情報を積極発信
H27実施の実態調査結果を踏まえ、有効活用や適正利用を促す空き家等対策計画を策定

07:50
●【市長選挙で言及せず】JR総持寺駅
平成30年春開業にむけて周辺整備進める
民間事業者とともに住みよい機能配置

08:05
●【市長選挙で言及せず】彩都
中部地区で市有地への企業等誘致をすすめる
東部地区では周辺環境に配慮しながら先行エリアでの事業推進
その他地区業務代行方式での組合土地整理事業の事業化に向け地権者の主体的な活動を府と連携して支援

08:37
●【市長選挙で言及せず】安威川ダム
平成32年完成にむけて水と緑とまちに近い立地をいかした市民の憩いの場を
周辺整備は民間活力の導入視野に入れスキームを府と連携して策定

09:01
●【市長選挙で言及せず】新名神
インターチェンジ周辺の魅力創造

09:12
●【市長選挙で言及せず】北部地域
彩都・ダム・新名神など既存の魅力と新たな資源をつなぎさらなる魅力を創造

09:30
●【市長選挙で言及せず】広域幹線道路沿道の市街化調整区域
都市的土地利用への転換
南部地域の活力増進
地権者、事業化検討パートナー、関係機関と協議調整進めて必要な手続き

09:50
●【市長選挙で言及せず】東芝工場跡地スマートコミュニティ構想
東芝、追手門学院、進出事業者と協議・調整
必要な都市計画手続きを進める
多様なコミュニティづくり

10:10
●【市長選挙で言及せず】交通
<道路整備>
茨木松ヶ本線、山麓線等の都市計画道路
市道庄中央線、総持寺駅前線整備を進める
府施工の上郡佐保線、大岩線で事業促進
<バリアフリー>
移動の円滑化、安全な歩行空間の確保
バリアフリー基本構想に基づき歩道・公共施設のバリアフリー化
<自転車>
自転車利用環境整備 自転車レーン整備
<北部地域>
山間部の移動手段確保を住民と協議

11:00
●【市長選挙で言及せず】水道
<上水道>
安心な水道水を将来にわたって供給し続ける
水道事業ビジョン改定、経営戦略策定
水道施設の計画的効率的更新
<下水道>
次世代に健全な施設を引き継ぐため下水道経営を安定化
下水道使用料の改定検討
管路等の計画的超寿命化
早期生活排水処理100%めざし公共下水道、公設浄化槽整備事業

11:49
●【市長選挙で言及せず】環境
環境配慮行動に取り組む意欲向上
エコポイント制度開始
地球温暖化対策国民運動「COOL CHOICE(賢い選択)」推進
環境フェア、省エネコンテストなど
環境教育で環境問題への市民意識高揚はかる

12:20
●【市長選挙で言及せず】廃棄物行政
一般廃棄物処理基本計画 一層の減量化再資源化
摂津市との廃棄物処理広域化協議を引き続き進める

12:38(~12:59)
●【市長選挙で言及せず】都市と緑の共存
生垣を含む民有地緑化助成対象拡大
緑化相談で市民の緑化意識向上

逼迫が懸念される茨木市内の交通容量


エキスポシティ開業で茨木市内の交通はマヒ?

茨木市の道路の交通容量に逼迫が懸念されている。11月19日に吹田市の万博公園内に大規模商業施設「EXPOCITY(エキスポシティ)」が開業するが、その影響で茨木市内の自動車交通の増加は避けられない。開業当初や、万博公園周辺のイベント開催時には入込客数が1日10万人単位となる可能性もあり、茨木市内中心部の慢性的な渋滞の範囲が拡大する恐れがある。

茨木市の自動車交通はJR京都線と阪急京都線、安威川などの地理的制約により名神茨木インターなど茨木市北部や高槻市方面と市南部地域や淀川左岸地域間の通過交通が府道14号大阪高槻京都線(産業道路)や大阪府道139号枚方茨木線など一部幹線道路に集中している。

さらに土日や休日にはイオン茨木(松ヶ本町)への来場客が産業道路・府道2号大阪中央環状線を通行することで、JR茨木駅周辺の道路渋滞は慢性化している。

特に名神茨木インター(畑田交差点)から千里丘あたりまでの産業道路から東西方向への抜け道が少ないことが、渋滞の原因となっている。この区間では上穂東・弁天下・中穂積・西駅前・下穂積1・宇野辺北・宇野辺の各交差点しか東西方向へ抜けられない。

さらに、特に通行量の多い府道枚方茨木線・大阪府道129号南千里茨木停車場線(エキスポロード)と中央環状線と交差点となる中穂積-下穂積1・宇野辺北の各交差点の間にイオン茨木があることで交通容量が特に不足している上に、JR茨木駅周辺道路の線形の複雑さもあって右折渋滞も発生しており、渋滞に拍車をかけている。

致命的な茨木松ヶ本線の開通遅れ

イオン茨木(松ヶ本町)の北側に都市計画道路・茨木松ヶ本線を整備中だが、JR京都線のアンダーパスが未開通となっている。開通は平成30(2018)年の予定となっている。

この状況でエキスポシティが開業すると、市中心部では中央環状線・産業道路とエキスポロードの通行量増加が見込まれる。中央環状線は高速道路などで遠方から来場する自動車の通行が増える。産業道路は千里丘7丁目交差点がエキスポシティへのアクセス道路入口となるため、渋滞は南北方向に拡大することは確実だ。

エキスポロードもバス路線が新設される上に、臨時バスの運行も予想される。一般車両にも万博外周道路からの抜け道として選ばれる可能性も高く、JR茨木駅西側全体の道路がマヒする恐れもある。

JR茨木駅東口方面にも広がる渋滞

またJR茨木駅東口方面にも渋滞は広がりつつある。すでにJR茨木駅北側の府道枚方茨木線も右折渋滞などで渋滞が常態化している。そのため都市計画道路茨木鮎川線(東西通り)にも渋滞が広がる。この3連休もハローワーク近辺まで渋滞がのびる時間帯もあった。枚方茨木線と東西通りの渋滞は桜通り・川端通り、都市計画道路西中条奈良線にも影響が及んでいる。
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JR・阪急間の一方通行化が打開策か

茨木松ヶ本線が開通しない限りJR京都線西側の渋滞には対応できない。だが、JR茨木駅東口方面への渋滞拡大は軽減可能だ。

茨木市は平成26(2014)年3月に「茨木市総合交通戦略」でJR茨木駅と阪急茨木市駅間の一方通行化を打ち出している。両駅間の府道茨木枚方線(東行き)・大阪府道15号八尾茨木線(南行き)・東西通り(西行き)を一方通行化するもの。
一方通行
市では一方通行化は歩行空間の確保が目的としており、一方通行化により渋滞は増えると予測している。しかし近年JR茨木駅ガードの東側交差点で渋滞が慢性化している。一方通行化でにより逆にこの渋滞を減らすことができる。

この渋滞は茨木枚方線東行きに右折車線がないことによる右折渋滞と府道茨木停車場線(JR茨木駅東口から接続する道路)は右折車線があるものの道幅が狭く、バスなどの大型車の輻輳により通行が妨げられることが原因だ。
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この渋滞がJR茨木駅西口周辺の渋滞を拡大することもある。JR茨木駅ガード東側交差点が渋滞することで、産業道路やエキスポロードからの流入車両がJR茨木駅東口方向にスムーズに抜けられないからだ。

一方通行化で信号待ちが長くなるが、同交差点での右左折渋滞が解消することで、結果的にJR茨木駅西口周辺と阪急茨木市駅周辺の双方間の旅行時間(通過にかかる時間)は短縮できる可能性が高い。

桜通りや市役所東側の道路は両方向の通行が可能で、迂回は最小限に抑えられる。これまでも長年検討され入念な調査が行われており、実施しても混乱は一時的で大きな影響はないとする関係者も多い。渋滞が深刻化する前に社会実験を実施すべきとの声も上がっている。