木本市政の疑惑解明へ-親族の市税滞納・ごみ収集業務受託


親族の固定資産税滞納やごみ収集業務受託の寡占など、木本保平前市長に向けられた一連の疑惑解明にむけて茨木市役所の庁内組織が創設されることがわかった。無所属の山下慶喜(山下けいき)市議がブログで明らかにした。公平公正やクリーンを訴えてきた福岡市政が本格始動することになる。

山下市議によると、5月30日に茨木市議会は9日に開会する6月市議会の説明会を開催した。その中で企画財政部長が「前木本市政で明らかになった収税事務、契約事務の問題について、適正化するための庁内組織を作る」と報告したという。

収税事務と契約事務それぞれに対応する組織を発足させる。収税業務は「茨木市収税事務改善検討委員会」、契約事務は「契約事務のあり方に関する庁内検討会」が担当する。

収税事務の「委員会」は目的を「特定の個人による長期かつ高額な市税の滞納事案が生じたことを踏まえ、市税滞納者に対する収税事務の現状を把握し、市税の滞納処分、執行停止、不納欠損等(以下これらを「滞納処分等」という。)に関し、市民から信頼を得ることができる公平・公正な事務執行の確立に向けた事務改善について検討を行う」としている。2016年茨木市長選挙直前に告発文書で明らかになった、木本保平前市長の親族が長年にわたって固定資産税を滞納し、それが長期にわたって放置された問題を扱う。

契約事務の「検討会」は目的を「市民から納得される契約事務(主に業者選考事務)のあり方を検討し整理するとともに、長年受託業者が固定化しているごみ収集業務については、個別に課題等を検証のうえ整理を行う」としている。茨木市のごみ収集業務の民間委託が、入札の参入基準が厳しく、木本前市長の関係する木本興産など特定の業者によって長期間寡占状態にあったことが検討される。

いずれも8月までに中間報告、11月中に最終報告を行うという。先月11日に選任された河井豊副市長が組織の長となる。公平委員会、監査委員を担当する副市長であるため長を務めるのは不自然ではない。だが、副市長人事はこのための布石だったともみられる。

「対話重視で公平公正な市政運営」「政策決定プロセスの見える化」「クリーンな政治」を訴えてきた福岡市長の独自色が発揮されそうだ。

市議選補選は岩本氏が当選


茨木市選挙管理委員会は市議選補選に岩本まもる氏(51)が当選したと発表した。岩本氏は無所属の元職。介護士。3期の市議経験があり、前回の市議選で落選していた。得票総数69166(開票率100%)あさとう雅志15459、しきち龍一23489、岩本まもる30218

茨木市長に福岡氏当選


茨木市長に新人で弁護士の福岡洋一氏(40)が当選した。茨木市選挙管理委員会が発表した。得票総数71933(開票率100%)ふくおか洋一36865、末武和美14842、木本やすひら20226

盛り上がり欠く選挙戦に市民は無関心


再出馬を表明した現職の木本保平氏(71)の再選が確実視されていた茨木市長選挙は、差出人不明の告発文書によって一気に情勢が変わった。

木本氏のおいが所有する不動産の固定資産税を滞納しているというもので、3月4日の市議会で朝田充市議(共産党)の追及に木本氏は事実を認めた。毎日放送などがローカルニュースでこれを報じた。

さらにこの不動産を担保に木本氏自身が借入れをおこなっていたこと、それを市条例に基づく資産報告から除外していたことなどが明らかになった。

かねてからごみ収集業務民間委託の入札をめぐって、参入条件を厳しくすることで木本氏の親族が経営する会社などが長年にわたって事実上独占してきたことも問題視されてきたこともあり、一気に木本氏離れの動きが広がった。

特に木本氏の支持母体で、自身も顧問を務めるおおさか維新の会茨木支部は実質的に分裂状態となった。同党所属の足立康史衆院議員は木本氏に説明を求めるなど、反木本の動きを鮮明にした。

週明けにはおおさか維新の会茨木支部として木本氏支持を取りやめ、代わりの候補探しに動き始めた。しかし木本氏を支持する市議も多く、代わりの独自候補を擁立することができずに、自主投票を決定した。

木本氏の不祥事をうけて自民党などは対抗馬探しの動きを加速。茨木青年会議所でも活動していた茨木市出身の福岡洋一弁護士(40)を擁立することになった。無所属を標榜していたが自民党の占部走馬府議は自らの事務所を選挙事務所に提供するなど、茨木青年会議所メンバーとも連携して全面的にバックアップした。

この動きにおおさか維新の会所属の松本利明府議や民進党の森みどり前府議も追随。さらに前回2012年の市長選で敗れた桂睦子市議ら諸派や無所属市議も相次いで福岡氏支持を明らかにした。足立康史議員も中立を標榜していたが、福岡陣営にも為書きを寄せた。さらに福岡陣営の選挙はがきの推薦人にも名を連ねた。

しかしその一方で、民進党やおおさか維新の会の内部対立が広がった。大野ちか子市議(おおさか維新の会)など茨木青年会議所の役員にも木本支持派がいることから青年会議所も全面的に福岡氏支持でまとまりきれなかった。

共産党は元府職員で同党系の市民団体役員の末武和美氏(69)を擁立。共産党市議団のほか無所属の山下慶喜市議ら数名が支持に回った。

結果的にこの選挙は木本派と反木本派の感情的対立に過ぎなかったといえるであろう。共産党を除くとどの組織も一枚岩とは言えず、一般の市民からみえないところで展開された選挙だった。

福岡陣営はSNS等でポスターが500枚破られたと訴え、張り込みで犯人を捕まえたとしている。その犯人は対立陣営の運動員だったとしているが真偽のほどは明らかでない。選挙違反事案のため、これから公表される可能性がある。またSNS上では木本氏と足立議員が激しくやりあう場面もあった。

本来現職市長のスキャンダルに新人弁護士が挑むという構図は盛り上がるはずである。しかし各支援団体が股裂き状態になっていた上に、公にされるべき議論がほとんど表に出なかったことで一般の市民の関心は低かった。福岡氏というある意味落下傘ともいえる候補の知名度の低さも盛り上がりに欠けた要因といえよう。

1期4年の木本市政で駅前や市南部開発、市民会館建て替えなど多くの開発案件が浮上している。これらを推進するのか、またどのように軌道修正するのかを問われるべき選挙だった。それが政党や組織のパワーバランスで市民不在のまま議論が深まらなかったツケは大きい。

また内部分裂状態となったおおさか維新の会茨木支部や茨木青年会議所などには大きなシコリが残る。今後さまざまところで影響が出てくることになるだろう。

福岡氏、木本氏が激しく競り合う(22:30・開票率62.53%)


茨木市選挙管理委員会は午後10時30分現在の開票速報を発表した。開票率62%超で福岡氏と木本氏が激しく競り合う展開。得票総数46500(開票率62.53%)ふくおか洋一16000、末武和美14500、木本やすひら16000

茨木市長選 投票率34.12%(前回比マイナス2.33ポイント)


茨木市選挙管理委員会は、本日投票が実施された茨木市長選の投票率は34.12%(速報値)だったと発表した。前回の36.45を2ポイント以上下回った。

茨木市長選挙 開票へ


現職と2人の新人が立候補した茨木市長選は本日(10日)投票が実施され、午後8時で投票を締め切った。市内62投票所の投票箱は、小川町の市民体育館に運ばれ開票が行われる。大勢は深夜に判明するとみられる。

木本保平氏略歴


木本保平(きもと・やすひら)
1944年6月生まれ、茨木市出身。茨木高校、関西大学文学部新聞学科卒。1971年から茨木市議、議長。2012年市長選で第19代茨木市長に当選。おおさか維新の会茨木支部顧問。茨木市在住。

末武和美氏略歴


末武和美(すえたけ・かずみ)
1946年11月生まれ、山口市出身。県立山口農業高卒。元府職員(茨木土木事務所)、府職員労働組合青年部長・執行委員、大阪労連北摂地区協議会議長、党地区副委員長。2012年衆院選候補者(共産党)。日本共産党系の市民団体「明るい茨木をつくる市民の会」事務局長。吹田市在住。

茨木市長選に山下氏出馬せず3候補での戦いに


山下慶喜茨木市議は25日に更新したブログで、来月の茨木市長選挙に「今回は私自身の立候補はなく、よりいのちとくらし最優先の私の立場に近い末武氏を応援します」と明らかにした。

すでに立候補を表明した新人で弁護士の福岡洋一氏を民進党所属の森みどり前府議が支援するため、山下氏とともに前回の2012年の茨木市長選で民主党の支援を受けた桂睦子市議も立候補しない可能性が高い。