茨木市長選に山下氏出馬せず3候補での戦いに


山下慶喜茨木市議は25日に更新したブログで、来月の茨木市長選挙に「今回は私自身の立候補はなく、よりいのちとくらし最優先の私の立場に近い末武氏を応援します」と明らかにした。

すでに立候補を表明した新人で弁護士の福岡洋一氏を民進党所属の森みどり前府議が支援するため、山下氏とともに前回の2012年の茨木市長選で民主党の支援を受けた桂睦子市議も立候補しない可能性が高い。

福岡陣営の事務所は占部府議が提供か


山下慶喜茨木市議は25日に更新したブログで、茨木市長選に立候補を表明した福岡洋一氏と面談したことを明らかにした。どの政党の公認や推薦は受けないものの、「自民党の府議事務所を選挙事務所にすると聞いて」いるという。

茨木市内の自民府議事務所は占部走馬府議の事務所しかない。占部事務所は大手町のビルに入居しており、中央通りを挟んで茨木神社の向かい側にある。

山下氏は福岡氏について「良くも悪くも癖はなく、常識を持った好人物であることは間違いありません」と一定の評価をした。そのいっぽうで「スタートとなる選挙から自民や維新に借りを作るようでは、額に汗して働いている庶民のための政治からは遠ざかっていきます」と批判している。

出馬会見に占部府議のほか、松本利明府議(おおさか維新の会)、森みどり前府議(民進党・旧民主党)が同席したことや、自民府議から事務所を提供されることを理由に挙げている。

また「政治活動の経験もほとんどないようで、厳しいかもしれませんが、そこに政治に対する思い入れの弱さを感じました」とも評した。

今回の市長選は選挙の1か月前に木本保平市長の不祥事が明らかになった。自民党サイドでは候補者探しはしていたものの、現職有利と見られることから対抗馬を擁立する動きは鈍かった。

急遽候補を擁立したことで準備が追いつかず、占部府議の事務所を間借りするしか選択肢がなかったと見られる。福岡氏自身も弁護士としてはまだ6年ほどのキャリアで選挙資金も充分ではなく、できるだけ節約したいという台所事情もありそうだ。

茨木市長選は木本・末武・福岡の3候補が軸に


来月3日告示、10日投開票の茨木市長選挙は、現職の木本保平市長(70)に共産系の末武和美(69)、自民系の福岡洋一(40)の各候補が挑む戦いになりそうだ。無所属の市議などに出馬の動きはなく、この3候補を軸に選挙戦が展開されそうだ。

木本市長はおいが長年にわたって多額の固定資産税滞納をしていたことや、自身もその物件を担保に5000万円を借入れしながら、市条例にもとづく資産公開をしていなかったことが明らかになっている。

そのため支持母体のおおさか維新の会茨木支部は自主投票とし、支援を取りやめた。福岡氏を推す動きも報じられたが、木本氏支持の市議の抵抗もあって調整できなかったようだ。

22日の茨木市議会の3月議会本会議では、市長の不祥事をうけて「『茨木市長等の政治倫理条例』制定に向け研究検討を求めることについて(請願第2号)」が採択された。採決時に木本氏に近い一部市議は退席したようだ。また、一連の不祥事で固定資産税の督促業務についても不明朗な点があるとして提出された「監査の請求(議員発第2号)」も原案可決した。

茨木市長選はすでに水面下で準備が進む。木本陣営は駅前4丁目の中央通りに面した結納事務用品店に選挙事務所を構えた。大阪府内の首長などからの「為書き」が貼られ、人の出入りもあわただしい。末武陣営も本人や共産党所属の市議が駅前などで辻立ちをこなす。共産党系の団体も宣伝カーで市長の不祥事を追求する声を上げるなど支援している。

いっぽうで福岡陣営は出遅れ感がある。福岡氏自身のブログやツイッターを閉鎖する「身辺整理」が済み、23日に立候補表明会見を行った。

特定の政党の支援はうけずに無所属で立候補するとして、会見には占部走馬府議(自民党)、松本利明府議(おおさか維新の会)、森みどり前府議(民主党)が立ち会った。しかし他には具体的な動きは見られず、知名度が上がらなければ現職に有利に働きそうだ。

左派系の無所属や諸派は候補を立てないとみられることから、保守・中道系の票が割れれば左派票を取り込んだ末武候補が票を伸ばす可能性もある。末武候補は開発に否定的で、市長選の結果によってはJR茨木駅西口や市南部などの開発にブレーキがかかる可能性もある。

【速報】茨木市長選出馬報道の弁護士は自民系候補か


山下慶喜茨木市議はブログへの投稿で、茨木市長選挙に立候補するとみられている弁護士の福岡洋一氏(40)は自民党が「見つけてきた候補」だと明らかにした。

産経新聞の報道では、福岡氏はおおさか維新の会茨木支部の支援をうけて立候補するとされていたが、山下氏は「自民が見つけてきた候補に乗っかる構図」としている。おおさか維新の会所属の足立康史衆院議員もすでにおおさか維新の会茨木支部は自主投票を決定したと明らかにしている。

不祥事が明らかになった現職の木本保平市長(71)を巡って、国政や府政への影響も懸念する足立議員は木本氏切捨てを図った。しかし木本氏支援を続けたい地方議員も多かったとみられ、維新の会茨木支部が内部の意見対立などで別の候補擁立を決められなかったとみられる。

また、大阪都構想や大阪市長選などで自民党などと激しく対立するおおさか維新の会本部が自民系の福岡弁護士の支援を容認しなかったと見られ、そのため反木本に軸足を移す足立議員の立場も尊重して、自主投票につながったようだ。

現職の木本保平、新人で共産党系無所属の末武和美、新人で自民党系の福岡洋一の各氏と、これで茨木市長選の立候補者はほぼ出揃った。残る焦点は前回2012年の市長選に出馬した山下市議や桂睦子市議などの動向となる。

山下慶喜市議のブログ抜粋
「維新が福岡弁護士を担いで選挙するの産経の朝刊記事が一挙に広がっています。足立衆議院議員が擁立をめざしたものの、力不足で見つけられず、自民が見つけてきた候補に乗っかる構図です。一方保守系会派ではありませんが、木本候補に勝つためには福岡弁護士でやろうとの動きもあります。
 維新会派も木本市長陣営に行くのはA、B、Cの各議員でD議員は当面は中立でといった話も聞こえてきます。  
 共産党は維新と一緒に選挙したら自滅行為との認識があり、ましてや立候補し、事前活動を進めており、相乗りはあり得まないと私は見ています。」

【速報】茨木市長選、おおさか維新の会は自主投票


おおさか維新の会所属の足立康史衆院議員は19日未明に交流サイト「フェイスブック」に投稿し、来月の茨木市長選挙で同党茨木支部が自主投票を行うと明らかにした。

足立議員の投稿全文「今夜は地元茨木市のおおさか維新の会支部役員会が招集され顧問として参加、来る4月の市長選挙については自主投票とすることを決めさせていただきました。市民の皆様の賢明なるご判断を通じて、今後50年100年の茨木と北摂そして大阪と関西発展の礎を築くに相応しい市長が選ばれんことを心から期待しつつ。」

福岡洋一氏略歴


福岡洋一(ふくおか・よういち)
1975年10月生まれ、茨木市出身。金蘭千里高校、大阪大学法学部、甲南大学法科大学院(特待生)卒。2009年司法試験合格、2010年司法修習終了。同年に大阪弁護士会登録。柴山法律事務所(大阪氏北区)所属。甲南大学法科大学院アカデミック・アドバイザー。司法試験予備校「辰已法律研究所」講師。欠陥商品・製造物責任、経済事件、IT関連紛争などの商取引関連、行政一般、税務、税務訴訟を主にてがける。起業・ビジネス支援にも取り組んでいる。
【追記】家族は妻と長男。市内所属団体は茨木青年会議所(茨木JCシニアクラブ)、茨木フェスティバル実行委員会、茨木相撲連盟。
(家族情報は個人情報のため掲載を控えていましたが、公式プロフィールでも掲載されたため追記します)

おおさか維新の会、茨木市長選候補を週明けに発表か


来月投開票される茨木市長選挙は再選をめざす木本保平市長(71)に不祥事が明らかになったことで、前回木本市長を擁立したおおさか維新の会は新たに別の候補を擁立すると見られている。

比例代表近畿ブロック選出で、茨木市を地盤にするおおさか維新の会の足立康史衆院議員は短文投稿サイト「ツイッター」と交流サイト「フェイスブック」への投稿でこの週末で新たな擁立する茨木市長選候補を決定することをほのめかした。

足立康史衆院議員は11日の夜、ツイッターに「今日は日帰りで栃木県は那須に。いま帰阪中で、夜は党本部。市長選を迎える地元茨木市にとって、この2、3日が大事。心して臨みます」と投稿した。

週末から週明けにかけておおさか維新の会党本部とも調整して茨木市長選候補を選定することを示唆している。月曜に党本部とも最終調整し、新たな候補を発表すると見られる。

通常国会が開会中で足立議員が帰阪できるのが週末に限られるが、すでに市長選まで1か月を切っており、早期の候補を選出を迫られている。この週末を逃すと3連休となり、擁立候補者発表から告示まで2週間を切ることになる。おおさか維新の会茨木支部もこの週末を期限と意識していると見られる。

無所属の山下慶喜茨木市議も11日に更新した自らのブログで「庁内を回っていると「市長選どうなりますか?」と尋ねられます。知っていることは問題のない範囲で答えているのですが、週末、そして来週には選挙の構図がはっきりすることは間違いありません」と投稿している。

前回の2012年市長選で大阪維新支持に回った自由民主・絆や公明、前回出馬していたの桂睦子(茨木市民フォーラム)、山下慶喜(無所属)の2人の革新系市議の動向も注目される。当初は木本市長の再選が確実視されていたため、各派とも独自候補の擁立を検討しなかったとみられ、対応が間に合わない可能性がある。

その場合、無所属となる木本市長、共産党系の末武和美候補、おおさか維新の会擁立候補の3つどもえとなりそうだ。各派の支援状況によっては流動的だが、これまでの大阪9区の得票率からみておおさか維新の会擁立候補が有利な戦いとなりそうだ。

しかしおおさか維新の会もこれまで木本市長を支援してきただけに、イメージダウンや批判もあると見られ先行きは不透明だ。

末武候補は開発に批判的で、おおさか維新の会の擁立候補が開発に積極的とは限らない。また他会派が候補を擁立できても、革新系会派は総じて開発に批判的だ。比較的開発に積極的な自由民主・絆も双葉町の新市民会館計画の進め方には慎重とみられる。

2016年市長選結果によってはすでに進んでいる開発案件にも影響が出そうだ。

2016年市長選結果で影響がありそうな茨木市の開発案件

JR茨木駅西口周辺整備(西駅前町)
市民会館移転建替え(双葉町)
平田・玉島・野々宮地区のまちづくり(平田・玉島・野々宮)
目垣・東野々宮地区再開発のまちづくり(目垣・南目垣・東野々宮町)
彩都中部・東部地区(佐保、大岩、清水など)

2016年市長選結果でも影響がなさそうな茨木市の開発案件

阪急茨木市駅西地区市街地再開発事業(永代町)
JR総持寺新駅・阪急総持寺
彩都西部(彩都あさぎ、彩都やまぶき)